郷土資料館の収蔵資料

収蔵資料の紹介

資料名 内国通運株式会社西宝珠花取扱所の半てん(ないこくつううんかぶしきがいしゃにしほうしゅばなとりあつかいじょのはんてん)
年代 明治時代
法量 227×85cm
資料種別 歴史資料
文化財指定 未指定
収蔵番号等 竹川家資料
資料写真
解説 この半てんは、西宝珠花で主に蒸気船の積荷を取り扱った回漕業(かいそうぎょう)を営んだ家に伝えられた、内国通運株式会社のものです。 衿(えり)には「西宝取扱所」とあり、両袖と背中に内国通運の社章があしらわれています。丸に「通」という社章は、江戸時代からの飛脚宰領仲間のしるしや通行鑑札などに用いられた歴史のあるマークで、これを日の丸に白抜きで示したものに、郵便制度の父・前島密の発案で両側にEの文字を配しています。Eは「EXPRESS」の意味しています。
江戸時代に江戸川の河岸場(かしば)として栄えた西宝珠花は、明治時代から昭和の初めまで蒸気船が停泊し、大変賑わっていたといわれています。
図1
図2
図3
図4
語注 内国通運株式会社(ないこくつううんかぶしきがいしゃ):明治時代の運送会社。元々は人馬継立業と運送請負業に従事したが、利根川汽船業や鉄道貨物の取扱も行った。内国通運株式会社の社名は、明治26年(1893)~昭和3年(1928)の間に使われた。のちの日本通運株式会社。
前島密(まえじまひそか):天保6年(1835)生~大正8年(1919)没。近代郵便制度の創始者。新潟県出身。維新後新政府に出仕。明治3(1870)年郵便制度の創設を立案し調査のため渡英。翌年帰国後事業に着手し、制度的基礎を確立した。
参考文献
その他