郷土資料館の収蔵資料

収蔵資料の紹介

資料名 幸松村水害誌(こうまつむらすいがいし)
年代 明治43年(1910)12月
法量 28×20センチメートル
資料種別 歴史資料
文化財指定 未指定
収蔵番号等 496-83
資料写真
解説 明治43年(1910)8月の水害による幸松村(市内幸松地区)の被災記録です。この記録から、堤郷村(現杉戸町)の堤防と、幸松小学校付近(八丁目)の堤防が決壊し、古利根川の水害により、幸松村は一区画を除いて「全部泥海」となり、被害は死傷者1名、倒壊流失4戸、浸水549戸に及んだことがわかります。また、罹災者救済のため、地域の篤志者による炊出しや食料支給もされていることがわかります。本史料は、 2016年に幸松小学校で古い書類を整理していたところ新たに発見された新出史料です。編者の「後日ノ参考備忘ニ供スル」という想いが100余年の時を経て実現しました。
図1
図2
図3
図4
語注 明治43年の水害(めいじ43ねんのすいがい):関東から東北地方に二つの台風が8月中旬に上陸し、一府15県で大水害が発生した。浸水区域は関東地方だけで23万町歩におよび、埼玉県内では、死者・行方不明者347人、住宅の全半壊・破損・流失は18417戸にものぼった。
幸松村(こうまつむら): 埼玉県北葛飾郡に明治22年(1889)〜昭和29年(1954)まで存在した村。現在の春日部市八丁目・小渕・不動院野・樋籠・新川・牛島・樋堀に相当する。
参考文献 『春日部市史 第6巻 通史編2』(春日部市教育委員会、1995年)
『春日部市史庄和地域 近代・現代』(春日部市教育委員会、2013年
その他