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建武記『新編図録春日部の歴史』からのご紹介ーその59

『建武記(けんむき)』は、後醍醐(ごだいご)天皇によって開始された建武の新政に関わる法令や各機構の結番(けちばん・順番を決めて交代で出仕すること)をまとめたものです。
『建武記』には、建武3年(1336)4月、春日部氏一族の春日部重行が、後醍醐天皇より、京都市中の治安、警備をつかさどる武者所(むしゃどころ)の第6番に結番されたことが記されています。

春日部重行は、建武記に先立つ建武3年1月、足利尊氏との戦いに勝利しました。その勲功(くんこう)により同年3月22日、上総国山辺南郡(かずさのくにやまのべみなみぐん)と現在の春日部市域あたりの下総国下河辺荘春日部郷(しもうさのくにしもこうべのしょうかすかべごう)の地頭の職を与えられたことが、後醍醐天皇綸旨に記されています。


『建武記』国立公文書館内閣文庫所蔵
「春日部氏と建武の新政」『新編図録 春日部の歴史』48ページ

建武記
『建武記』部分(国立公文書館内閣文庫所蔵)
赤枠内に「春日部瀧口左衛門尉  紀重行」とある(下は拡大画像)


紀重行部分