「古文書解読勉強会」の成果(その1)
郷土資料館の収蔵庫には、未解読の古文書が膨大に眠っています。当館としては、これらを市民のみなさんにもご利用・ご活用いただきたく、また、開講から20数年経った古文書講座受講者のみなさんに、主体的に古文書解読の学習をすすめていただきたいと、長年思案していたところです。
「古文書解読勉強会」は、昨年11月より、古文書講座受講者の有志が集まって、古文書の解読をすすめるサークルとして月1回のペースで活動しています。
史料目録(リスト)からみなさんが興味をもった古文書を選んで、解読の担当者を決めて、くずし字の解読、口語訳をしています。テキストは、もちろん郷土資料館所蔵の古文書群。現在、講読しているのは市内の神間地区伝来の古文書群、神間村文書です。
講師がテキストを選定する古文書講座とは進め方が違いますので、読みづらい古文書にも出逢いますが、その分新たな発見も多いです。
ここでみなさんで解読した成果の一部をお披露目したいとおもいます。
横書きで読みにくいですが、ご了承ください。
ご興味のある方はぜひご参加ください。今後も当ブログで成果をご披露していきますので、お楽しみに。
【史料番号1】
(釈文)
下知書之事
一金百八両弐朱也
右は年来過納之分上納ニ有之候儀相違無之候、
然ル処当年暮方仕法も相立兼候ニ付、
右金子当寅年より無利足永年賦ニ取極置、
下ケ金之儀は来ル辰年より年々収納之内ニ而
引取勘定可被申候様、右之段頼入候、左候得は
此上過納之義決而申入間敷候、為後日仍如件
能勢十次郎内
嘉永七寅年二月 渡邊宗輔
右は前書之通相違無之、依之奥印致候
能勢助左衛門
能勢十次郎
【史料番号4】
(釈文)
申渡
一名字帯刀 山崎源兵衛
当時
弐人扶持
帰国之後
三人扶持
其方義数年来之間、
自分身上之儀ニ付彼是数度心配掛、
其上勤向一通り不成骨折有之候ニ付、兼而
是迄度々申聞置候、右之通り当年より差遣シ申候、
尤勤役中は勿論首尾能帰国之後迄も永々
前書之通り差遣シ置申候、依而下知書相渡置候所
相違無之候
山崎源兵衛江
文政七申年
二月廿二日
能吉三㊞