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【更新】収蔵資料の紹介【祝・50点達成】

春日部市郷土資料館のホームページでは、展示しきれない、まちの歴史を物語る重要な資料を多くの方に知っていただくため、ほそぼそと収蔵資料の紹介をしています。この夏、博物館実習生の大学生のみなさんに協力いただき、今回5件の資料を紹介することができました。

実習生には、調書作成から、写真撮影、解説文の作成に至るまで取り組んでもらいました。その時の実習生による報告はこちらです。今回紹介するものは、いずれも春日部の歴史を語る上では重要な資料です。

亀田鵬斎書の看板は、粕壁の老舗の薬種問屋金子家に伝来した看板です。亀田は、江戸時代の有名な書家で、金子家に滞在したお礼に書をしたためたと伝えられています。宿場町粕壁における文化的交流を知るうえで貴重な資料といえます。

世界一藤のかすかべは、昭和5年に刊行された粕壁町や牛島のフジの観光案内書です。当該期の歴史的公文書など、まとまった資料が少ないなかで、国指定天然記念物指定直後の牛島のフジや、粕壁町・幸松村の状況を知るうえで基礎資料です。

木崎六之助商店の取引先名簿は、粕壁町の桐箪製造の商店に伝来した商店の名簿です。春日部の桐箪笥は特産品とされていますが、歴史的な経緯については、具体的にわかっていません。市域の産業の歴史を再考する上で重要な資料といえます。

備後石井家伝来の俳額は、江戸時代の市域を代表する俳人・石井文龍を輩出した備後石井家に伝来したものです。神社などに奉納されたものと考えられますが、詳しい経緯はわかりません。ただ、武里地区を中心とする葛飾蕉門の流れをくむ人々による投句がみられ、江戸時代後期に地域俳諧が盛んだったことがうかがえる資料です。

陣屋稲荷狐像は、粕壁の陣屋地区で祀られていた稲荷社の奉納されていた狐像です。陣屋稲荷は、平成30年8月に解体・遷座してしまいました。近代の粕壁町内の稲荷信仰の一端を物語る資料です。

この5件を更新して、収蔵資料の紹介の点数が、漸く50件に到達しました。