令和6年度の文化財防火デー防災訓練を実施しました
2月16日(日)、富多地区に所在する市指定有形文化財「立野天満宮本殿」を対象に、立野集会所並びに立野天満宮にて令和6年度文化財防火デー防災訓練を実施しました。
今年度は立野区の自主防災訓練の一環として、地区と共同で開催し、50名を超える多くの皆様にご参加いただきました。
この文化財防火デーは、昭和24年1月26日に奈良の法隆寺金堂が火災に遭い、現存では世界最古の木造建造物と共に貴重な壁画が焼失したという痛ましい事故を契機に定められました。毎年1月26日前後に、全国各地で歴史的建造物や文化財を保存管理する社寺などで防災訓練が行われています。
この日の第1部は文化財防火デー防災訓練です。今回は、集会所に設置されたゴミステーションが放火され、出火という想定のもとで訓練を実施しました。実際の119番通報から模擬文化財の搬出、水消火器による初期消火で鎮火というシナリオです。皆さん息のあった連携で模擬文化財搬出と初期消火をスムーズに行っていただきました。
続いて第2部の訓練は自主防災訓練のメニューである、水消火器訓練と起震車「ゆらりん」による地震体験を行いました。消火器の持ち運び方や「掃く」ように放水するなど、消防本部予防課の職員による実践的なレクチャーを受け、実施しました。また起震車「ゆらりん」では震度6強の地震を体験しました。春日部市域で予想されている最大震度は震度6強と考えられていますが、机や柱にしがみついているのがやっと、という感想を聞くことができました。
訓練に参加された方からは、「こんな身近に文化財があるとは思わなかった」や「地域の文化財を知ることができてよかった」といった感想をいただきました。我々、そして地域の方々にとっても有意義な訓練となりました。
最後になりますが、立野区の皆様並びに消防本部、危機管理防災課の皆様、ご参加いただきありがとうございました。これからも地域の皆様との連携・協働をとおして貴重な文化遺産を未来に確実に保存し伝えられるよう、ご協力をお願いいたします。