6年生に感謝

 先日、広島市に落とされた原子爆弾による被害を描いた漫画「はだしのゲン」が、小学校の平和教育教材から削除されることになった、というニュースを目にしました。私自身も、小学校の頃から何度も読んだことがある作品であり、映画化されたものも観た記憶があります。本校の図書室にもその「はだしのゲン」が置いてあります。また、先日紹介した「6年生がすすめる一冊」の中にも、この漫画を推薦する児童がいました。昭和から令和にかけて、多くの子どもたちの心の中に、戦争の悲惨さや平和の有難さについて考えるきっかけを作ってくれた作品でもあるので少し寂しい気がします。

 その図書室に、2年生が作った「生き物クイズ」というおもしろそうな掲示物が貼ってありました。知らなかったことばかりで勉強になりました。あの堅い亀の甲羅が取れるものだとは知りませんでした(正確には「脱皮」だそうです)。

 一昨日の5・6時間目、6年生の児童たちが、校舎内廊下や階段のセンターラインの目印となっている黄色の円を一つずつ塗り直してくれました。この日のために、6年生の担任は放課後に自分たちで何度も試し塗りをしながら、児童たちが取り組み易い効率的なやり方を考えてきました。その甲斐もあって、児童たちは段階的な作業を上手に分担しながらテキパキと手を進めていました。その傍らでは、通りがかった他学年の児童たちが「何してるの~?」と言いながら6年生の姿を興味深そうに眺めていました。

 そして今朝、登校した6年生の児童たちが、乾いた黄色い円の養生テープを一つずつ剥がす作業をしていました。その姿を見て、他学年の児童たちも教室から箒や塵取りを持ってきて掃き掃除を手伝ってくれました。おかげで廊下や階段がすっかり明るくなったように感じます。そして、登校してきた1・2年生の児童たちが「アンパンマンがいたよ!」「ドラえもんを見つけたよ!」と嬉しそうに話していました。卒業した後も、この黄色いアンパンマンやドラえもんを見る度に、きっと今年の6年生のことを思い出してくれるでしょう。6年生の児童たちに感謝です。