校長室から

令和6年1月9日 3学期始業式 校長の話 

 改めまして、皆さん新年おめでとうございます。

 皆さんと会えて、たいへん嬉しく思います。元日から石川県能登半島で最大震度7という巨大地震がありました。多くの方が亡くなり、今も数万人が避難生活を送っています。日本は地震大国で、ここでもいつ巨大地震が起きるかもしれません。こうして、生徒の皆さんと先生達が無事に再会できたことは、たいへん「有難い」ことです。

 地震や津波、火事の映像を見ていると心が痛み、気持ちが落ち込んできます。「新年、おめでとう」と言って良いのかさえ、迷っていました。しかし、1月3日、お笑い芸人のやす子さんのコメントを聞き、考え直すことができました。やす子さんは元自衛隊員であり、災害派遣の経験もあるかもしれません。「私たちができることは何?」の質問に、次のように答えました。

 「日常を送れる方はいつも通り日常を楽しむことですかね。あとは募金とかでしょうか。自家用車で支援に行くと 道が混み、緊急車両の邪魔で助かる命も助からなくなるので、今みんながいる場所で精いっぱい生きるのが大切かも」。

 それでは、亡くなられた方のご冥福を祈り、黙とうを捧げたいと思います。

 

 2つ目の話です。

 新年が始まりました。元旦に目標を立てたでしょうか?私は新しい学校目標を考えました。今までは、「社会の変化に主体的に対応し…」から始まりましたが、全く逆に、みんなが社会を変えるという意味にしました。これは皆さんへの提案です。「『より良い未来を創る人』の育成」。3年生の皆さん、もう関係ないと思わないでください。卒業した後のメッセージでもあります。世界は大きく変わっています。例えば、気候変動。昨年の夏は地球沸騰と言われる程暑くなりました。この傾向は続き、2030年までに具体的な対策をしないと気候変動の暴走を止められなくなると言われています。各地で紛争は続き、世界平和も達成されていません。地震や台風等、自然災害への対策も必要でしょう。上の世代がつくった社会に合わせるのではなく、皆さんの世代がより良い未来の社会を創っていって欲しい、そのための力を身に付けて欲しいと強く思っています。

 その一つが、やはり「自律」です。自分で考えて、判断して、行動する。

 もう一つも毎度おなじみ「協働」です。人はみんな違い、考えは一人ひとり違います。その違いを乗り越えて、共通の目的や目標に向かって協力する。

 難しいようですが、そんなことはありません。具体例を挙げます。

「自律」の具体例…

  〇 委員会や係の仕事、掃除等、自分のやるべきことを確実に行う。

  〇 この問題わからないから教えて、と友達に尋ねる。頼られたら、もちろん教える。

 〇トラブルは自分達で解決する。もちろん相談は受けますし、いじめは許しません。ただし、先生や親がいつもなん  

  とかしてくれると思わないことです。卒業したら、我々は傍にいません。今、学んでください。

「協働」の具体例…

 〇お互いの違いと存在を認め、誰とでも生活できる。

 〇グループやペア学習で、お互いの考えを聴き合う。

 〇A案とB案が対立したら、妥協できるA-2案やどちらも損をしないC案で合意する。

 このように、誰一人外すことなく、みんなが生活できる学級・学校を創ろうとすることが大切です。それを学校外にも広げれば、日本は過ごしやすい国になります。もっと大きく広がれば世界平和に繋がるでしょう。私は本気で、皆さんに未来を託そうと思って、提案しています。考えや意見があれば、ぜひください。

 

 最後に3つ目の話です。

 2学期の終業式では、表彰が多くあり、予定以上に時間がかかりました。これも、みんなが部活等、いろいろな活動に一生懸命に取り組んだ成果です。3年生の代だけでなく、2年生に主軸が移った新人戦でも、多くの部が活躍しました。たとえ、県大会に出場しなくても、市内大会で1回戦を勝った、試合に出られるようになった、苦手なサーブが入るようになった、タイムを縮めた等、一人ひとりに成長があったと思います。それこそ、努力したことの証です。

 私も夏の総体からいろいろな部の応援に行きました。千葉県内各地だけでなく、県外遠くも行きましたが、一生懸命な姿にいつも感動し、試合展開にわくわく・ドキドキしました。ただし、みんなはお互いの試合や発表会などを見ていないことがとても残念です。そこで、友達がどんな感じだったのか、少し写真や動画で紹介します。新年のスタートにあたり、お互いに元気やエネルギーをもらえたら良いと思います。

【スライド上映】