過去ブログ(平成27年度)

1月11日(月)その3 カウンセラーの眼「3センチのガマン」

<カウンセラーの眼「3センチのガマンをしてきましたか?」> 2日間参加した教育相談学会の「中央研修」で、東京学芸大学 小林正幸教授の講演を聞くことができました。その中で、「3センチのガマン」のことについて話していたので紹介します。
〇今までの子育ての中で、お子さんが危険なときや危ないときは親は手を伸ばして支えてきたと思います(100%近くの親が)。 
では、危険な時以外は、お子さんを尊重、信頼、任せて行動させてきましたか? 親の手(支援や関わり、応援)は、お子さんから、3センチメートル離れた距離感で、ガマンして支えてきたでしょうか? この3センチの距離感で支えてきかたが、これからのお子さんの成長に重要であると話していました。 
***少子化の進行にともない、子供が2人か1人と少なくなったことで、親の手(手間や関わり、支援)が100%子供に向けられるようになりました。 このことが、逆に「弱い子」「自分で選択できない子」「自己肯定感が低い子」が、以前より多く育ってきているように、私は子どもたちを見てきて感じています。
「弱い子」と書きましたが、この20年間、文科省が各種の施策を講じていながら「長期欠席や不登校」の児童生徒が減少しない(逆に増加してきた)のは、この親の子への関わりの変化も影響しているように、小林教授の講演から感じてしまいました。
100%お子さんに寄り添っておられる父親や母親には、是非危険な時以外は、「3センチ離れた距離」で、お子さんを支えていただければありがたいと思います。