過去ブログ(平成25年度~平成26年度)

その3 カウンセラーの眼33「自己主張をしない男子」

  (どこの水車でしょうか?)

<カウンセラーの眼33「自己主張しない男子」>主訴は「子供が学校へ行けない」ということで相談にきた事例です。 母親と子供(中3)と相対し、私がお子さんの状況を把握したくて子供に質問をしますが、すべて母親が答えてきます。「お子さんに聞いているので・・・。」と母親の言葉を制止すると、「この子は恥ずかしがり屋で人前では、話ができないのです。」と答えてきました。 これではいけないと感じ、母親は別室に移動してもらい、子供と1対1で話をししました。「名前は?」「何歳?」「住所を教えてください。」などと、質問をしていくと、自信なさそうに小さな声で答えてくれました。何回かの面談の中で、母親への不満をたくさん訴えてきたことで、この子には大きな成長ステップとなってきました。 母親は子供によかれと思って、中3の途中(14歳)まで、すべて母親が段取りをし、やることや時間、遊びや服装、友達までも決めていたことが分かりました。 この子は家の中では小さい頃、母親に何か言うと約10倍(子供の言葉で)の言葉が返ってくることで、話をしなくなったと言っていました。 私との関わりの中で、母親と子供の両方に支援と言葉かけをしていく中で、卒業時には「親離れ」、「子離れ」が完全とはいきませんが、お互いの母子の関係が作れてきて、自分が希望した「高校」へ進学していきました。***それぞれの家庭や親子関係に差がありますが、子供(親)との距離感や関係作りがどうなのか、お互いに考えてみることも必要だと感じた事例でした。