その2カウンセラーの眼「家庭の中の親の役割」
<カウンセラーの眼「家庭の中の親の役割」> 家庭において、どのような大人の関わりが、子どもに必要なのかを考えてみましょう・・・。
子どもの心がうまく成長していくときや思春期前期(中学校期)には、1、心の安定を図り、安心感を与える母親的な関わりと、2、忍耐力や責任感を教える父親的な関わりの両方が家庭の中にあることが、必要条件になります。
これは、実際の父親と母親のことではありません。一人の母親が、両方の役割を担ってもいいし、父親が「母親的」に関わるのであれば、母親が「父親的」にかかわってもかまいません。
また、母親が「父親的」に関わり、祖父が「母親的」でもいいのです。両親そろっているかどうかよりも、家庭の中に、この「父親的ー母親的」の関係が保たれているかどうかが、重要なのです。
***父親が、「父親的」な関わりができなく、母親が「母性的」のみの家庭に子どもが育っても、逆の立場のケースでは、思春期にさしかかる子どもが、中学校時期をうまく乗り切れません。色々な心身に障害をきたしたり、不適応、問題行動を起こすケースが、私の経験からも多く見られます。
このブログの内容について、「家はどうかな?」などと、夫婦で話し合える家庭のお子さんは、99%、不適応や問題行動は起こしませんのでご安心ください。
***参考文献「臨床家族心理学ー現在社会とコミュニケーションー」秋山 邦久 福村出版 2009年