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栃木県小学校長会 令和7年度活動目標
【基本目標】
「自ら未来を創造し ともに生きる社会を創る子供の育成を目指す 学校経営の推進」
栃木県小学校長会は,昭和22年の結成以来,本県小学校教育の充実・発展のため,真摯に研究と実践を積み重ねながら,教育諸条件の整備に努め,着実に成果を上げてきた。
近年,情報技術の急激な進展を背景とした人工知能(AI)の飛躍的な進化やグローバル化の進展などに伴い,社会の変化は加速度を増し,少子高齢化の進展,人間関係の希薄化,子供の貧困問題,世界的な平和や環境問題など,変動性,不確実性,複雑性,曖昧性の時代とも言われている。変化が激しく予測が困難になる状況にあって,未来の創り手となる子供たちには持続可能な社会の担い手として,多様な立場の人々と協働しながら豊かな人生を切り拓き,個人と社会の成長につながる新たな価値を生み出していくことが期待される。
このような中,文部科学省は「社会に開かれた教育課程」の実現を目指すとともに,「カリキュラム・マネジメント」や,確かな学力を育む「主体的・対話的で深い学び」を重視すること等を示した。
また,中央教育審議会答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して(R3_4_22)」において,新しい時代の学校教育の実現を求めた。併せて,検討会議においては「義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方」が報告され,高学年の教科担任制を実施してきたが,文部科学省は令和7年度から中学年においても推進していく意欲を見せている。そして,中央教育審議会答申「『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について(R6_8_27)」では,教職員の働き方改革の更なる加速化と指導・運営体制の充実,処遇改善を「3本柱」として「一体的・総合的な推進」が確認された。さらに,学校は,自然災害や事件・事故,感染症など予測困難な問題への対応や,ますます深刻化・複雑化・困難化するいじめ・不登校等の問題を早期に解決することなどが求められている。
こうした状況を踏まえ,本校長会として,これからの社会の形成を担う子供たちの育成のために,基本目標を昨年度に引き続き「自ら未来を創造し ともに生きる社会を創る子供の育成を目指す 学校経営の推進」とすることとした。
この目標を達成するためには,私たち校長は,これからの教育の創造に向けて積極的に情報を収集し,ネットワークを駆使して学校改善のための研修に努め,確固たる学校経営ビジョンを構築しながらリーダーシップを発揮しなければならない。また,働き方改革をより一層推進し,教職員一人一人がしっかりと子供に向き合い,それぞれの指導力の向上を図るとともに,校内組織を活性化させながら,家庭や地域社会,さらには関係諸機関とも連携を密にして,子供が生き生きと輝く,活力に満ちた信頼される学校づくりに努める必要がある。
そこで本校長会では,学校がさらに発展を続けることを目指し,今年度,以下の8点を具体目標として,県並びに市町教育委員会や関係機関との連携強化を図るとともに,校長間のネットワークの一層の活性化を図りながら研究・実践を積み重ね,基本目標の具現化に努めていくこととする。
【具体目標】
1 学校経営の充実
校長は,時代の潮流を的確に見とり自ら研鑽に励むとともに,学校経営上の課題を明確にし,将来を見据えた明確な経営ビジョンを掲げ,創意と活力に満ちた学校づくりを進めるとともに,学校評価等,学校組織マネジメントを生かして教育活動の質の向上を図り,学校経営の充実に努める。
2 創意ある教育課程の実施
確かな学力,豊かな人間性,健やかな体等,学習指導要領に基づいた「生きる力」を育み,「栃木県教育振興基本計画2025」の基本目標を具現化するため,どのような資質・能力の育成を目指すのかを明確にし「社会に開かれた教 育課程」の実現を目指す。また,「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の推進,全ての子供たちの 可能性を引き出す「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を通した教育の質の向上,そして,地域の教育力を活かした教育活動の工夫等,各学校の特色を生かしたカリキュラム・マネジメントを通した創意ある教育課程の実施に努める。
3 社会の変化に対応した教育の推進
情報教育,環境教育,健康教育,キャリア教育,特別支援教育,プログラミング教育等の指導を重点化・焦点化し,ICTも活用しながら,子供たちが関わり合う教育活動を展開することにより,豊かな人生を切り拓き,持続可能な社会の創り手となることができる子供の育成に努める。また,学校の実情に応じた小学校中・高学年を中心とした教科担任制の強化・拡充を目指す。
4 豊かな情操と道徳心を養う教育の推進
倫理観・規範意識等の重要性に鑑み,発生件数が過去最多を更新している,いじめ・不登校・暴力行為の問題にしっかり対応し,学校教育全体において豊かな体験活動や交流活動を通して,自分のよさや可能性を認識するとともに,多様な立場の人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越えることができる豊かな人間性を育成する。
5 教職員の指導力の向上と人材育成
教育の専門職としての確かな力量と豊かな人間性をもった教職員の育成のため,校内の研修体制の改善を進め,日々のOJTやOFF-JT,SD等様々な育成手法を活用しながら同僚性をもった人材の育成に取り組む。また,学校組織運営のマネジメントの中で,これからの学校を担えるミドルリーダーや管理職等を積極的に育成していく。
6 危機管理意識の高揚と能力の向上
自然災害や事件・事故,感染症など,様々な問題に対して解決を図りながら,教職員の危機管理意識や能力を高め,安全・安心な学校づくりに努める。
7 学校の働き方改革の推進
教職員が心身ともに健康で生き生きと勤務し,自己研鑽や子供と向き合う時間が十分に確保できるよう,校務DXなど,学校の働き方改革をより一層推進する。
8 関係諸機関との連携と組織の強化
「チーム学校」の理念のもと,家庭・地域社会も含めた幅広い組織,関係諸機関との連携を大切にしながら,教育諸条件の整備・充実を目指す。また,各地区の意見を反映したり,有用な情報提供を相互に行ったりするなど校長会としての組織を強化し,山積する現代的教育課題に迅速に対応できるよう努める。
活動目標
| 名前 | 更新日 | |
|---|---|---|
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01 平成28年度活動目標 |
2020/06/16 |
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02 平成29年度活動目標 |
2020/06/16 |
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03 平成30年度活動目標 |
2020/06/16 |
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04 令和元年度活動目標 |
2020/06/16 |
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05 令和2年度活動目標 |
2021/05/20 |
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06 令和3年度活動目標 |
2021/05/20 |
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07 令和4年度活動目標 |
2022/05/16 |
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08 令和5年度活動目標 |
2023/06/11 |
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09_令和6年度活動目標 |
07/02 |
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10_令和7年度活動目標 |
07/02 |
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