日誌

4年生 下水道キャラバン

4年生で、東京都下水道局が主催する下水道キャラバンの出前授業を行っていただきました。

7月4日(火)に多摩川下流(川崎大師河原)に行きますが、同時に稲城の水再生センターにも見学してきます。

その前段として、水再生センターがどんなことをしているかを学ぶための講座です。

 

「水再生センター」ってあまり聞きなれません。

いわゆる昔で言う、「下水処理場」のことです。

昨今、プラスの方向での名称に変更するものが良くありますね。

下水道が整備される前の都市はどのような様子だったでしょうか。

台所やお風呂、雨水、時にはし尿まで、生活排水は川に流されていることがほとんどでした。

当然、人口急増とともに川は汚れていきます。

私の世代(50代)に都市近郊で育った世代は、川=汚い というイメージが染みついています。

それは原体験として現在も感覚として自分の中に生きていて、

たとえば川を見ると、昔の汚かった川と比べて目の前の川はどのくらい汚れているか?という基準で見てしまいます。

そんな感覚の人が、川をきれいにしなくては!とは自然にはなかなか思えないものです。

子供たちに、美しいもの、儚いものをできるだけ見せてあげる必要がある、それが原体験になる、と事あるたびに話しているのはそういう意味です。

 

さて、現在の下水の処理は、大きく4段階の工程で行われています。

すなわち、沈殿、ろ過、微生物処理、消毒です。

このうちの沈殿の実験をしてみます。

疑似的な汚物を水の中に入れてかき混ぜます。

 

それをしばらく放置すると、汚物が下に沈殿していきます。分離です。

分離後は、上澄み液をそうっと別の容器に移し替えることで、ある程度汚物を分けることができます。

実験はもう一つ。

家庭から流す下水は、出来るだけ汚れていないものがベターですが、それ以外にも固形物を流さないことも大切です。

固形物は配管を詰まらせますし、処理施設にも良い影響はありません。

代表的な例として、ティッシュペーパーとトイレットペーパーで実験してみます。

それぞれを水に入れてかき混ぜて様子を見て見ます。

さてさて結果は・・・。

 

ティッシュペーパーは溶けずに形が残っていますが、トイレットペーパーはモワモワとした形で溶けていきました。

 

ティッシュペーパーをトイレに流すのは言語道断ですが、トイレットペーパーだから安心というわけでもありません。

最近、1Fのトイレでトイレットペーパーを多く便器に入れてしまって詰まっていることが良くあります。

トイレットペーパーは適量を使用!が大切ですね。

ご家庭でもお子さんのトイレットペーパーの使い方を確認してみてください。

 

下水道キャラバンのスタッフの皆様、ありがとうございました。