最近の学校の様子から

3年生 国語「おすすめの一さつをきめよう」

この単元は話す・聞く領域の学習で、中学年になり初めて話合い活動の仕方を学びます。

1年生に楽しい本を教えてあげるために、小グループの話し合いを通して班で一冊のおすすめの本を決めることになっています。

本を選ぶ際には、ただ自分が好きな本を選び、発表するのではなく、「1年生のために」「班で一冊」決める必要があります。

そのためには、グループの全員が何のために話し合うのか、目的を明確に理解していることが大切です。

目的を共有していると、話合いの土台に全員が乗ることができ、どの子も発言しやすくなります。

本校の今年度の研究テーマのサブテーマになっている「誰もが自分の考えをもち、伝え合うことを通して」を具現化する試みにもなっています。

 

対話的で深い学びが学習指導要領でも推奨されるようになり数年経ちます。本校でも様々な実践を試み、一部を本HPでも毎年ご紹介してきました。

その取組の中で見えてきた課題は、闊達にしゃべることが目的ではなく、考えを発信するためには子どもたち一人一人が自分の考えをもたなくてはならない、ということでした。

目の前の学習に対する得手不得手に関わらず、どの子どもにも自分の考えをもたせられるような方策を今まで以上に掘り下げながら日々の実践を続けています。

 

画像は、話し合いの学習を経て実際に1年生へ読み聞かせをしているところです。

 

「1年生」という対象を据えることで、話し合いの内容が焦点化され、国語科で指導する「相手意識」の育成も図ることができました。

3年生の子どもたちは、

・楽しんでもらえそうな選書

・難しい言葉は予め平易な言葉に直す

・長い1文は要約する

・絵の見せ方、読むときの速さ

などを自分たちで課題として見出してから、読み聞かせに臨んだようです。