最近の学校の様子から

3年ふたば 理科「日陰の位置と太陽の動き」

ふたば3年生が理科で日陰の位置の変化について学習しました。
初めに自然現象を見せました。
子どもが来る10分ほど前に鉄棒の陰に杭を打っておき、その写真を撮っておきました。

そして、子どもが来たら、さっき撮った写真を見せながら、現在の様子と比べさせます。
「さっき撮ったこの写真と今とは何が違いますか。」
 
子どもは陰の位置の違いに気付きました。そこで、
「陰の位置が違っているのは、何が関係していると思いますか。」
と、変化の要因を問いました。
子どもは、「地球が動いている。」「太陽が動いている。」と要因を引き出したので
「太陽は動いているの?」と念を押すと、
「朝と昼では太陽の位置が違っている。」と根拠をいいます。そこで、
「どのようにしたら、太陽が動いていることを証明できますか。」と聞くと
自分が持ってきているタブレットPCで太陽を撮れば分かるといいます。
前の学習でたたいた太鼓の様子を動画で撮ったり、
ギターの弦をはじいた様子を動画で撮ったりしたことを思い出して、
実験方法を想起したようです。
カメラが動くと太陽が動いているのかカメラが動いているのが分からないことを確認すると
自分でタブレットPCを地面に置いてセットして録画をし始めました。
しばらくして撮影を止めて再生してみました。

下の撮影時間の位置を示すバーをドラッグすると動画を高速で再生することができます。
また、動画を最後まで再生して最初の画面に戻ると太陽がぴょんと左へジャンプします。
ダブレットの動画機能は恐るべし。これまでの実験方法を大転換します。
これで、太陽は動いていることが証明されました。
だから、陰の位置が変わっていたのです。
次の時間は、太陽の動きを自分の目で感じ取ってもらいます。
遮光版を使って確かめてもらうと太陽の動きは小さいので
自分が動いているのと区別がつきません。
そこで、「体が動かないようにするにはどうすればいいですか。」と問いかけて
最終的に寝転ぶといいことが分かりました(左写真)。
それでもよく分かりません。
「それじゃあ分からないなぁ。」と言って、観察方法を工夫させるように仕向けました。
 
子どもは横に置いてあった棒を見付けて、何か思いつたようです。
自分が棒の陰に寝て、太陽を観察します。
「人には利目かあるから、片目をつぶって利目で見るといいよ。」とアドバイスしました。
すると、「太陽が動いてる。」「だんだん消えていく。」「今度は出てきた。」
と報告します。
太陽は意外に動くのが早いのです。
自分の体を固定して、比較する陰があればどんどん動いているのが分かります。
大きな影でもやってみてと促すと、太陽が消えていく様子が分かりました。

次の時間は1日の太陽の動きを確認します。
1日ずっと見ているとか、5分おきに見るという観察計画を立てるのですが、
なかなか現実的な方法を計画することはできませんでした。
そこで、とにかく1回目の観察をして、「次はいつ見ますか。」と観察時間を確認しながら
1日観察を行いました。
  


東京では11時30分頃、太陽は真南を通過します(南中)。
陰の記録から太陽は東の方から南を通って西の方へ動くことを確認することができました。