木間ケ瀬中「歳時記」

木間ケ瀬中「歳時記」

8月19日(水)

 雲の隙間から太陽が顔を出せば,まだまだ真夏の暑さが残っていても,朝晩はずいぶんと涼しくなり,夏の終わりを告げる虫の音も聞こえるようになってきました。「うるさいな~」と感じていたセミの声も,アブラゼミからツクツクホウシやヒグラシに代わり,何となく寂しい夏の終わりを感じます。そんな夏の終わり「夏休みもあと十日あまり」となりましたが,生徒の皆さんはどうですか?変わりありませんか?宿題(24日全校登校日に提出)は終わりましたか?
 さて,今朝の新聞に気になる記事を見つけました。厚生労働省の調査を元に内閣府が分析し発表したデータによると「18歳以下の自殺者の数は9月1日が突出している」そうです。この調査は1972年から2013年までの42年間で自殺した18歳以下の子供たち18048人を日付別に集計したものです。最も多いのが9月1日で131人。次に多いのは4月11日(99人)。4月8日(95人),9月2日(94人),8月31日(92人)と続いており,教師という職業柄うなずける結果ですが,夏休み明け前後三日間の数は見逃せません。
 冒頭に書きましたが,教師であり大人でもある私でさえ,夏の終わりはどこか寂しいものです。4月から様々なストレスを抱えてきた子供たちも少なくないはずです。そんなストレスも夏休みに入ると軽減され,楽しい日々が続きます。時間に余裕があるだけに,9月からの生活を思い浮かべ,子供たちにとって精神的に不安定な時期だということを,我々大人は知っていなくてはなりません。私自身遠い少年時代の夏休みを思い出してみると「早く友達に会いたい!」と思う反面「あと1週間で良いから夏休みが長くならないかな・・・」など複雑な心境だったことを覚えています。教師や親である前に,身近な大人として,そんな精神的に不安定な時期の子供たちを見守りたいものです。いつもより少しアンテナを高く子供たちに接してみましょう。