木間ケ瀬中「歳時記」

木間ケ瀬中「歳時記」

10月21日(金)

 出勤してすぐの私の仕事,鍵を開けグルッと校内を巡視するなど,毎朝変わらぬ生活をしていますが,そんな毎朝の仕事の一つに「ポストから新聞や郵便物を取り込む」という何とも単純な,夏休みの子どものお手伝いのような仕事があります。毎日毎日同じ作業の繰り返しですが,これが意外に季節感を味わうことができるのです。新聞に混じってこのところ多いのが「高校の文化祭・体験会」の案内です。多い朝には10校程度は入っており,ポストから引き出すのも一苦労です。そんな高校の文化祭の案内から「文化の秋だな~」「3年生は本格的に志望校を絞る時期か・・・」などと秋の深まりを実感しています。
 さて,「自主学習(家庭学習)ノート」を使い終え,新しいノートをもらいに来る3年生に「そろそろ志望校は決まったの?」と問いかけています。自信を持って「○○高校です」と答える生徒と「まだ迷っています・・・」ともじもじする生徒と半々でしょうか。いずれにしても義務教育ではありませんので,よく考えて志望校を決定してほしいものです。受験生のこの時期ともなると「合格するか否か」という進学だけに目がいきがちですか,こんな時期だからこそ長いビジョンで自分と向き合うことが大切です。高校の名前で選ぶのではなく,将来どんな人生を歩みたいのか?そのためには大学に進学する必要があるのかないのか?もっといえば「どんな高校生活を望んでいるのか・・・」。私の教え子の例です。サッカーを高校でも続けたい,どうせ続けるならサッカー強豪◇高校へ。そんな希望をもち受験し見事合格!夢のサッカー人生のスタートのはずでしたが,勉強について行くのがやっと,放課後も補習ばかりで思うようにサッカーもできず,学習・サッカーともに中途半端になってしまいます。成人式後の同窓会で「あのとき△高校に行ってればな・・・」なんてため息混じりの一言を・・・
 大切なことは「どこの高校へ行くか!」ではなく「どんな高校生活を目指すのか!」「そのためにどこの高校が適しているのか!」を考えることではないでしょうか。
 11月には三者面談(1.2年は教育相談)が予定されています。そのときまで自分の10年後の青写真を鮮明にしておきましょう。

10月20日(木)

 朝から日差しが差し込み季節外れの暖かい朝です。今日は夏のような暑さになるとか・・・
 さて,IOC(国際五輪委員会)の会長が来日し,連日ニュースを賑わわせていますね。私のような一人の一般人が,とやかく言う話ではありませんので2020年東京五輪の成功を祈りたいと思いますが,今日は五輪ネタを書きたいと思います。実は今から16年前2002年ソルトレークシティ冬季五輪に私はコーチとして出場しています。テレビで五輪の話題になるたびに,当時のことを思い出します。言わずと知れた「平和の象徴」「スポーツの祭典」が五輪であり,メダリストはそれはもう一夜にして「ヒーロー・ヒロイン」ですよね。でもスポーツ界では「運があるラッキーな人」としか見られません。それは各競技種目ごとに五輪に並ぶ,いやそれ以上に拘り目標にする「真の世界№1」を決定する大会があるからなのです。例えばサッカーで言えば4年に一度の「ワールドカップ」がそれにあたります。また各競技種目とも真の世界一を決める「世界選手権」がありますが,五輪に比べ一般的にはあまり知られていませんよね。アスリート仲間では,それらで金メダルを獲得した選手こそ「世界№1」の称号が与えられています。でも,アスリートである以上五輪を最終的な目標としている選手も少なくありません。なぜでしょうか? そうです。世界選手権やワールドカップはその競技種目の大会ですから,五輪に比べ大会規模や注目度に劣ります。世界中から様々な競技種目の代表選手が同時期に同じ場所に集まるからこそ,五輪には価値があるのだと感じています。マスコミ等も立ち入れない「選手村」こそ五輪の象徴だと私は感じました。同じ日本選手団はもちろんのこと,世界中の選手団が一緒に寝食を共にし,トレーニングをし,時にはコミュニケーションをとり・・・この選手村の生活が私には夢のように感じ,貴重な体験でした。まさに「平和の象徴」「スポーツの祭典」です。そんな五輪が4年後東京に来ます。政治や雑多なしがらみを忘れて全力を尽くすからこそ五輪は人を感動させます。ぜひアスリートにとって最高の舞台を準備してあげたいものです。ホスト国の国民の一人として強く願うばかりです。

10月19日(水)

 なんとなくちょうど良い気温の朝ですね。
 今日,明日と「野田市小中学校音楽会」が行われます。毎年行われているこの音楽会,音楽部や吹奏楽部の児童・生徒にとっては,各コンクールに続いて大きな目標であり,晴れの舞台です。この音楽会はその名の通り,野田市内の小学校・中学校の全31校が,日頃の音楽的な活動の発表する場です。先週末の東葛飾駅伝大会は運動的に,そして今日の音楽会は文化的な祭典,「秋」にはもってこいの行事ですね。
 さて,今日・明日の二日間のうち,本校は一日目の今日出演します。音楽部の日頃の練習の成果を発揮するのと同時に,3年生の選抜メンバーでの合唱も披露する予定になっています。
 3年生の合唱は混声4部合唱 「歓喜の歌」「ふるさと」です。
 音楽部の演奏は「雫 ~ウィンドアンサンブルのために~」 となっています。
 年々,会場となる文化会館も満員となり,事前にチケットを手に入れないと観覧できませんので,私も陰ながら応援したいと思います。

 * 本日PTA役員会です。筆記用具や電卓など集計作業ができるご準備をお願いしますね。

10月18日(火)

 突然ですが「NIE」ってご存じですか?これはNewspaper in Education のそれぞれ頭文字をとり並べたものです。つまりこの「NIE」とは新聞を取り入れた教育のことをさします。様々な調査や検証結果などから,今の学生たちは「自分の考えを表現する」ことが苦手とされています。移りゆくこれからの社会で活躍するためには,一昔前のように知識や技能を身につけているだけでは足りません。その身についている知識や技能を活用しながら,何ができるか,どう応用するかが大切であると言われています。つまり,これらを養うための教材として「NIE」新聞を使った教育が注目を集めているわけです。
 今週末,後期に入って最初の土曜授業がありますが,後期からその土曜授業を利用して「NIE」に取り組みます。全学年の国語で行いますが,はじめは新聞記事を読み,それに対する自分の考えをしっかりと持ち,それを文字(文)にし,グループでそれを発表します。インターネット社会と呼ばれ「活字離れ」が進む世の中なので,あえて「新聞」を使うわけです。文章のプロ「記者」が端的にまとめた文を読み取り,それについて自分の考えをまとめ,文や言葉で表す・・・  土曜授業が今から楽しみになりますね!

*明日PTAの役員会が行われます。莨葉祭当日の昼食注文を集計します。お忙しいとは思いますが,ご協力ください。

10月17日(月)

 週末は土曜日曜ともに「秋晴れ」に恵まれましたね。気象庁によると土曜日曜とも晴れたのは,なんと8月14日以来だったそうです。一転雨で始まった週明けの朝です。テンションが下がり気味ですが,がんばりましょう!
 さて体育祭が終わり,後期になり今週から「莨葉祭(ろうようさい)」に向け強調週間,帰りの会の時間が長くなります。具体的には莨葉祭の中で行われる「合唱コンクール」に向けてのクラスの合唱練習のための時間です。ここからの2週間,どのクラスも合唱を盛り上げ仕上げていくわけです。
 ところで「なんで合唱」にこんなに拘るのでしょう?私も長年学級担任の時には「再優勝目指して頑張るぞ~」って生徒たちと奮闘してきたものでした。私は体育教師なので合唱の専門家ではありません。過去には楽譜通りにしっかりと歌える学級を担任したこともありましたが,賞はもらえませんでした。逆に「ハチャメチャ集団」を受け持ち最後まで楽譜どおりに歌えなかった学級で最優秀賞を獲得したこともあります。ここが学級の合唱「歌声活動」の醍醐味です。「合唱」は結果も大切ですが,それまでの過程が何よりも意味あるものなのです。「合唱」ってくらいですから「合わせ」なくてはなりません。「音程を」「発音を」「テンポを」「強弱を」「ブレスをを」・・・などがあげられるでしょう。しかし一番大切なのは「心を合わせる」ことです。当日だけ「心を合わせる」ことなどできません。何ヶ月も前から,歌声が好きな人も嫌いな人も,得意な人も苦手な人も・・・学級の取り組みの中で一人一人の心が動きながら,同じ方向に心が向いた瞬間,1人×人数の合唱だけではなく,プラスアルファの効果が加わった何かに,聞く人たちの心は動かされます。それは選抜メンバーの合唱では表さすことのできない,学級という生活をともにする集団だからこそ成せるものです。ここまでの過程では様々なドラマが各学級で繰り広げられることでしょう。でもそんなドラマを重ねるごとに生徒たちの心は成長し,好ましい人間関係を築いてゆくのです。 そんな頑張るお子さんの歌う姿を見に来ませんか?莨葉祭当日まで2週間。さあどの学級も感情をぶつけ合いながら聞く人を魅了する良い合唱,そして良い学級を作り上げてくださいね。