学校長から

令和6年度(3年度より継続)

避難訓練 校長講話

皆さんは「関東大震災」という地震が今からちょうど100年前の1923年大正12年9月1日に起きたのを知っていますか。起きた場所は墨田区。今の東京スカイツリーの立っているところです。校長先生は小学6年生まで墨田区に住んでいたのでこの関東大震災のことを担任の先生にたくさん教えていただきました。

今日の避難訓練は地震の後に火事が起きて校庭に避難するという内容でしたが、地震が起きたら「まず火を消す」というのもこの関東大震災の教訓の一つです。約10万人亡くなったうちの9万人が火災で亡くなったそうです。車のない時代だったので「大八車」という今のリヤカーのようなものにたくさん荷物を載せて避難しようとして道路が渋滞してそこに火が飛び火して被害が拡大してしまったそうです。もともと高い建物はない時代でしたが一面焼け野原になってしまって隅田川や東京湾が見えるようになってしまったと校長先生のお婆ちゃんが言ってました。

また、「避難の時によけいなことはしゃべらない」というのも関東大震災の教訓の一つです。残念なことですが、大震災のパニックの中で私たち日本人の誰かが、朝鮮や中国の人が「井戸に毒を入れた」というありもしない嘘のうわさを流して、それを信じてしまった愚かな人が罪もない朝鮮人や中国人を殺してしまったのだそうです。

この関東大震災で亡くなった人とその後の太平洋戦争で亡くなった人の霊を祀るために「東京都慰霊堂」という施設が墨田区横網町にあります。校長先生も小学生の時に社会科見学で行きました。「両国」という駅から歩いて3分です。キリスト教や仏教などの宗教の壁を越えてすべての犠牲者が祀られていますので、皆さんもお家の人と一緒に訪れてお祈りをしてきてあげて下さい。 これで校長先生のお話を終わりにします。