学校長からのお話を掲載しています
平成24年度 選手激励会 講評
みなさん、こんにちは。ただ今は、生徒会長 根本圭也さんの激励のことばに続いて、各部の部長さんから決意発表がありました。力強く、頼もしく、立派な決意発表でした。いよいよ7月21日から夏休みに入り、芳賀郡市総合体育大会各種大会、栃木県吹奏楽コンクール、そして各種作品展やコンクール大会が始まります。
3年生にとっては、これまで積み上げてきた努力の成果を発揮する重要な大会となります。悔いのない、そして精一杯頑張ったと自負できる大会となることを期待しています。1・2年生のみなさんも、3年生と共に大会を盛り上げてください。
ここで、みなさんに三つのことをお話して、講評とします。
一つ目は、「決してあきめず、最後までやり抜こう」ということです。集中力を切らさず、最後まで自分を奮い立たせてください。
二つ目は、「自分の力を信じ、仲間を信じ、力を結集させよう」ということです。大切なのチームワークです。強い絆に支えられたチーム力を最大限に発揮してほしいと思います。
三つ目は、「一人一人が学校の代表であることを自覚し、大会に臨もう」ということです。益子中学校の生徒でよかったと思えるような大会にしてほしいです。
私は今、大きな期待に胸をふくらませています。それは、みなさんの活躍する様子が脳裏に浮かんでくるからです。先ほどの決意表明が、まさに現実となるなるよう、大いに頑張ってほしいと思います。みなさんの健闘を期待しています。
平成24年度 第1学期 終業式あいさつ
みなさん、こんにちは。終業式に臨むみなさんの立派な態度に、うれしさと喜びを感じています。今日で第1学期が終わりになります。一日も休まず登校した人は、71日登校したことになります。
この1学期を振り返り、自分の伸び代を十分に広げられたと思う人もいるでしょう。また、1学期は不完全燃焼のまま終わり、2学期に頑張ろうと心に誓う人もいるでしょう。大切なことは、「優れた人を目指し、日々努力する心」、つまり校訓「聖心」を忘れないことです。
優れた人とは、どんな人でしょう。
まず優れた人とは、授業や家庭学習に熱心に取り組める人です。そして、自分の学力や学びの伸び代を広げられる人です。例えば、この教科が得意になった、この教科は成績が上がった、学習への意欲が高まったと言えるような人です。
次に、よりよく生きる努力をすることができる人です。そして、自分の心や生活の伸び代を広げられる人です。例えば、落ちているゴミを黙って拾う、困っている人を見たら声を掛ける、あいさつや返事ができるなど、日常生活の基礎・基本が身に付いている人です。
最後に、自分の健康管理や体力づくりに進んで取り組める人です。そして、自分の健康や体力の伸び代を広げられる人です。例えば、給食を残さない、病気に罹らない、学校を休まない、体育の時間は見学しない、部活動などで頑張れる、明るく活力のある人です。
常に、校訓「聖心」を忘れず、この夏休みは学力、心・生活、健康・体力のそれぞれの伸び代を広げる努力をしていきましょう。この絶好の機会を逃さず、より計画的に、より積極的に実践してほしいと思います。
さて、終業式が終わると、緊張の中にも楽しみしている「通知表」を、担任の先生からいただきます。私も412名全員の通知表を見せてもらいました。「通知表」には、1学期の学習や生活の様子などが記入されています。通知表を見て、自分の努力の様子を確認し、次なる挑戦に向かい、心を奮い立たせてください。
いよいよ明日から42日間の夏休みです。健康に気を付け、事件や事故などに絶対あわないよう、しっかりと生活してください。有意義な夏休みにしましょう。2学期の始業式に、みなさんに会えるのを楽しみにしています。
秋季大運動会 あいさつ
みなさん、おはようございます。さわやかな秋晴れとなりました。本日は、御多用の中、益子町副町長 法師人 弘 様をはじめ、多数の御来賓の皆様の御臨席をいただき、ここに秋季大運動会を開催できますことを大変うれしく思います。ありがとうございます。
さて、生徒のみなさんは、この1週間、運動会の練習に汗を流し、一生懸命取り組んできました。最後まで全力を尽くし、決してあきらめない、みなさんの姿に、頼もしさと誇らしさを感じています。
今日は、クラスの強い団結力の下に、一人一人がもてる力を十分に発揮してほしいと思います。そして、この「聖が丘」が大声援に包まれ、誰もが充実感と満足感を味わえる、そのような運動会にしていきましょう。
ここで、保護者の皆様、地域の皆様に申し上げます。日ごろより本校の教育活動に対し、深い御理解と絶大なる御支援をいただき、誠にありがとうございます。お陰様で、生徒たちは「伸び代」を広げ、文武両道の活躍をしております。改めて皆様に御礼と感謝を申し上げます。本日の運動会、生徒たちは精一杯頑張りますので、御声援の程よろしくお願いいたします。
それでは、生徒のみなさん。前方の校舎を見てください。運動会のスローガンが掲げられています。今年のスローガンは「ガッツだぜ!目指すは勝利の大歓声」です。このスローガンは、最優秀賞に選ばれた1年鯉渕颯太さんの作品です。このスローガンをしっかりと胸に刻み、勝利の感激に浸れるよう、頑張りましょう。そして、大いに盛り上げていきましょう。終わります。
第5回朝会講話「益子町中学生海外派遣 」
みなさん、おはようございます。
いよいよ益子町中学生海外派遣の日が近づいてきました。派遣先は、平成24年度からイギリスのセント・アイヴスになりました。今回、益子中学校からは、副団長として古壕沙弥佳先生、団員として4名の生徒が参加します。
この海外派遣の目的は「外国の風土や歴史・文化を直接見聞し、また、現地の人々との触れ合いなどの体験活動を通じて、国際感覚を持ち郷土愛に優れた青少年を育成する」ことにあります。
さて、今回から訪問先がイギリスのセント・アイヴスに変わった理由をお話します。日本で初めて人間国宝になった陶芸家の濱田庄司さんと、イギリス近代陶芸の道を開いたバーナード・リーチさんの親交の出発点が、このセント・アイヴスです。
セント・アイブスはイギリス南西端に位置する海辺の町です。首都ロンドンから電車で6時間、約500㎞離れた所にある、人口約1万人の町です。
ここに、濱田さんとリーチさんは登り窯を築きました。リーチさんは、この工房で多くのイギリス人陶芸家を育てましたが、亡くなった後、工房は衰退していまいました。そこで、益子町の有志が「益子基金」を結成し、募金活動を行い、義援金を贈ったのです。
一方、東日本大震災で被災した益子参考館や登り窯などの復旧を目指す「再建基金」が設けられ、セント・アイヴスから420万円が寄贈されました。ここに、益子町とセント・アイヴスは、陶芸を絆とする交流が活発となり、友好都市を結ぶこととなりました。そこで、益子町はセント・アイヴスに中学生を派遣することにしたのです。
9月11日から9月18日までの8日間、4名のみなさんがセント・アイヴスを訪問し、リーチ工房での作陶体験や現地中学生との交流を行います。ここで、一人一人から訪問にあたっての抱負を言ってもらいますので、聞いてください。
第1学年「ブックトーク」
みなさん、おはようございます。今日は、ブックトークをしたいと思います。このブックトークの目的は、「その本の面白さを伝えること」「聞き手にその本を読んでみたいという気持ちを起させること」です。
ですから、 読み聞かせや朗読とは異なります。本を最初から順に読んでいくということはしません。今日紹介するのは、波田野 毅さんが書いた『世界の偉人たちから届いた10の言葉~日本への「ありがとう」』という本です。アインシュタイン、ヘレン・ケラー、ゴッホなど、10人の偉人たちが、日本のすばらしさを語っています。
その中で、ネジャッティ・ウトカン駐日トルコ大使が取り上げている「エルトゥールル号遭難事件」を紹介したいと思います。
1890年(明治23年)9月16日夜半、トルコ(オスマン帝国)の軍艦エルトゥールル号が、現在の和歌山県(串本町沖)にある、紀伊大島の(樫野埼)東方海上で遭難し、500名以上の犠牲者を出した事件です。
この遭難を知った(大島村:現在の串本町樫野)住民たちは、総出で救助と生存者の介抱に当たりました。住民は浴衣などの衣類、卵やサツマイモ、それに非常用のニワトリをも供出するなど、献身的に生存者たちの救護に努めました。
この結果、村の寺、学校、灯台に収容された69名が救出され生還することができました。この事件は、日本とトルコの友好関係の始まりと考えられています。この「エルトゥールル号遭難事件」は、トルコの教科書にも掲載され、子どもでさえ知らない者はいないほど、トルコでは歴史上重要な出来事になっています。また、トルコ人は、今でも日本が大好きです。
また、この「エルトゥールル号遭難事件」には、続きがあります。それは1985年(昭和60年)のイラン・イラク戦争における逸話です。
当時、イラクはイラン上空の航空機に対する期限を定めた無差別攻撃宣言を行いました。各国は、期限までにイラン在住の国民を軍用機や旅客機で救出したものの、日本は自衛隊の海外派遣ができないという原則のために、自衛隊機による救援が出来なかったうえ、日本航空はイランとイラクによる航行安全の保証がされない限り臨時便は出さないとしたため、イランにいる日本人は危機的状況に陥りました。
そのとき、手を差し伸べたのがトルコだったのです。トルコは「トルコ人ならだれもが、エルトゥールル号の遭難の際に受けた恩義を知っています。ご恩返しをさせていただきましょう」と言って、トルコ航空機をイランに派遣し、215名の日本人全員を救出してくれました。そのお陰で、日本人は無事にトルコ経由で帰国できたのです。
その後、1999年に起きた「トルコ大地震」の際には、日本から救援隊や医療チームが駆けつけ、救助に当たりました。トルコの人々を大変感激させました。善い行いには、善い行いが返ってきます。
エルトゥールル号遭難事件120年の節目となった、2010年は「トルコにおける日本年」とされています。
波田野 毅さんが書いた『世界の偉人たちから届いた10の言葉~日本への「ありがとう」』、この本をぜひ読んでみてください。学校の図書館にあります。以上で、ブックトークを終わりにします。