豊中ブログ

二つのバランス

○放課後の校内を歩いてみると、なにかいつもと違う気配を感じました。そこに誰かがいたわけでもなく、気のせいかと思って振り返ると、そのわけがわかりました。3年生の下駄箱に「3年5組」の表示があったのです。昨年度までは4組までしかなかったので、いよいよ新年度が始まるんだなぁと、改めて気づきました。
○その下駄箱の壁面には「はきものをそろえると心もそろう」という言葉が貼られていました。この言葉を考えられたのは、藤本幸邦さんという長野県円福寺の住職をされた方と聞いています。わたしが子どもの頃、学校の下駄箱には「脚下照顧」という木札が貼られていました。「自分の足元を見なさい(自分の行いを見なさい)」という意味だと聞かされたことを思い出しました。この札を見ると、自然と身の引き締まる思いがしたものです。
○藤本さんの話を聞くと、「はきものをそろえると」というこの言葉には、もう一つの意味があるのだそうです。人間はすべて二つでバランスをとっているのだそうです。右足と左足でバランスをとって歩くこと。手も目も、耳や鼻の穴もすべて二つがそろってバランスをとっているのだそうです。そういう大切なことを教えてくれている言葉なのですね。3年生は、この言葉を読んで、どんな行いをするのでしょうか。ときどき見させていただきます。
                                             (校長)