~生徒・教職員の笑顔と希望が溢れる学校~

理科からの挑戦(5/1)「コロナウィルスは生物か生物じゃないか」

 5月8日(金)、ゴールデンウィーク中にたくさんの回答ありがとうございました。

結果をまとめると、「生物…69%」、「無生物…25%」、「生物と無生物の中間…6%」

でした。

 生物と答えてくれた人の理由で多かったのが「繁殖(増殖)するから」「生物に感染するから」でした。

つまり、「生き残ることができる」ということですね。生物は、「自分の複製をつくることができる」(子孫を残せる)必要があると定義されています。

 一方で無生物と答えてくれた人の理由で多かったのが「自分の細胞(部屋)を持たないから」自分だけじゃ生き残れないから」でした。

実は生物の定義には、「外界と膜で仕切られている」(人で言えば皮膚)、「代謝を行う」(人で言えばものを食べて動くことができる。)という定義もあります。細胞がない、ということは実は代謝を行っていないということなので、生物でない、という理由づけになりますね。


 ではウイルスは生物なのか、無生物なのか。現状ではウイルスは複製は作れますが、膜を持たず、代謝はしないということがわかってます。つまり「生物の定義」の3つのうちの1つしか当てはまっていません。これを今風に言うと「生物っぽいけど生物っぽくない」ということになりますね。だから生物、と答えてくれた人も、無生物と答えてくれた人も間違いではありません。「生物と無生物の中間」と答えてくれた人の中には「そもそも生物か無生物かで分けてしまうのは難しいと思います。コロナウイルスにせよ、まだまだ発見されていないことがたくさんあると思ったからです。」と答えてくれた人がいたように、結論を言うと生物と無生物どちらか、と言われれば非常に難しいのが現状です。
 このように世の中にはどちらか?と明確に決められない問題がたくさんあります。

 例えば今回の問題の回答に「生きている」とありましたが、では「生きている」って何でしょう?

「脳死」という言葉がありますが、その場合死んでしまっているのでしょうか?そう考えると「一体どちらなんだろう?」と考えてしまいますね。

                                    大増中理科担当より