3年学年主任から
青学年のみなさんへ
「二年生の三学期は、最高学年の0学期」
学年集会などでこの言葉を合言葉に、最高学年へと向かっていた青学年。その最後の一ヶ月から学校が休校となってしまいました。実行委員会や班長を中心に準備を進めていた東京班別学習も実施の可能性を考え、延期をしましたが、事態の収束が難しいと判断し、中止という苦渋の決断をせざるを得なくなりました。みんなの安全・安心を最優先に考えたとはいえ、延期と中止というみんなにとっては非常に辛い話を、二度も聞かせなければならなくなってしまったこと、今となっても心が痛みます。
4月8日、このような中で迎えた最高学年としてのスタート、残念ながら始業式を行うことはできませんでしたが、正真正銘、皆さんは、「春日部市立葛飾中学校の最高学年」となりました。
本来ならば、学年集会でみんなの前で直接伝えたかったことですが、このような状況ですので、この場を借りて二つ伝えさせてもらいたいと思います。
一つは、学年目標についてです。昨年度は、「よさを活かす~正しい判断・正しい行動~」という学年目標を掲げ、日々の学校生活に向かっていきました。日々の生活や行事の中で、たくさんの“よさ”に出会うことができました。今年度は、最高学年として、「さらにその“よさ”に磨きをかけてほしい」「いつでも、どこでもその“よさ”
を力に変えて、発揮できる人になってほしい」という願いを込め、「常態の向上~正しい見方・正しい判断・正しい行動~」という学年目標を掲げました。常態とは、“普段の状態”のことです。中学校卒業後、どのような形であれ、社会へと羽ばたいていきます。進んだ先で、自分自身を支えるのは普段の自分の姿です。社会では、物事がうまく進まずに大変な時があります。反対に何もしなくても物事がうまく進むこともあります。しかし、本当に大変な時、辛くて、どうしようもない時、自分自身を支えてくれるのは、それまでの自分の姿です。「自分に厳しくしていれば、厳しい自分が支えてくれるかもしれない。」「人に優しくしていれば、誰かが助けてくれるかもしれない。」「人を楽しませることを心がけていれば、辛い時に誰かが笑顔にしてくれるかもしれない。」「日々、努力を積み重ねていれば、いつかその努力に花が咲き、実がなるかもしれない。」そのような想いが、“今”の自分を動かし、未来の自分をつくっていくのだと思います。ぜひ、“常態の向上”を意識してほしいと思います。
二つ目は、私自身が大切にしている言葉についてです。私が大切にしている言葉に、
「 “心” が変われば、“態度”が変わる。 “態度” が変われば、“行動”が変わる。
“行動” が変われば、“習慣”が変わる。 “習慣” が変われば、“人格”が変わる。
“人格” が変われば、“運命”が変わる。 “運命” が変われば、“人生”が変わる。」
という言葉があります。「“心”の在り方によって、人生が変わる。」そのように考え、大人になってからもずっと大切にしてきました。しかし、ある時ふと疑問が湧きました。「どうしたら“心”が変わるのだろうか?」その答えは、“見方・考え方”です。物事をどう見るか、どう考えるかによって心の在り方が決まる。心は様々な影響によって揺れ動きます。その心を、“見方や考え方”によって、どのように支えるかが大切なのではないかと思います。
4月13日から始まる予定が5月7日まで延長になり、さらに現在は6月1日まで延長となってしまいました。今のこの状況の中で、みなさんの心も大きく揺れ動いていることと思います。きっと不安の方が大きくなっているのではないかと思います。例年ならば新しいスタートで慌ただしく過ぎていく時間も、今年はとてもゆっくりと感じているかもしれません。私自身も同じです。誰も経験したことのない事態ですから。だからこそ、いつもとは違った時間の流れを、“どのように見て、どのように考え、どのように捉えるか”がとても大切になるのではないかと感じています。私自身も、みんながいない学校の中で、「中学校とは何か?」「中学校でしかできないことは何か?」を考えています。その答えは、「変化」ではないかと考えています。友との学びや共に過ごす時間の中で自分自身が大きく変わり、周りにも変化を与えていく。そのような可能性を秘めているのが中学校の三年間であるのではないかと思っています。私たちも、みんなが学校に足を運んだ時に少しでも変化を感じてもらえるように準備をしています。学校は休業中ですが、自分に“今”できる最善の行動を尽くすことが、きっと正しい道だと思います。どんな形でも、青学年のみんなに会いたい。会えることを待ち望んでいます。「“今”を頑張ろう」
第三学年主任 谷藤 彰
第三学年保護者の皆様へ
このような形で中学校生活最後の年を迎えることとなり、子どもたちだけでなく、保護者の皆さまも、大きな不安を抱えていることと思います。
今この状況の中では、当たり前にしていたことが、当たり前にできなくなってしまいました。普段、授業参観や保護者会、面談などでお話をさせていただいていたことができなくなるとは考えてもいませんでした。中学校生活最後の年のスタートは、それまでの二年間とは重みが全く違うと思います。たくさんの思いや決意に満ち溢れているものです。三学年職員一同、その子どもたちの思いを少しでも支えたいと思い、本来ならば子どもたちに面と向かって直接伝えたい所ではありますが、ホームページ上でメッセージという形で伝えさせていただきたいと思います。その旨をお子様にもお伝えいただき、ぜひ御覧いただければと思います。
保護者の皆様には、休業中に限らず、今後も様々な面でご支援をいただくことがあると思いますが、ご理解とご協力をよろしくお願い致します。
第三学年主任 谷藤 彰