ほごログ(文化財課ブログ)

粕壁局消印のある郵便物『新編図録春日部の歴史』からのご紹介ーその5

市内の旧家に残された粕壁郵便局の明治28年3月の消印がある郵便はがきです。
左上には「常陸 平潟 三月十七日」の引受印、右下が「武蔵 粕壁 三月十九日」の到着印となっています。「常陸 平潟」は、現在の茨城県北茨城市で、平潟(ひらかた)郵便局は現在も健在です。
このころはまだ鉄道や自動車が無かったので、郵便物は徒歩や馬車を使って配達されました。それでも茨城県から埼玉県は中1日で郵便物が届きました。
鉄道が開通すると、郵便は馬車から鉄道での輸送にうつりかわり、東武鉄道でも明治32(1899)年の北千住-久喜間開通とともに、車内で仕分けなども行う鉄道郵便車が登場しました。

「郵便制度の始まり」『新編 図録 春日部の歴史』166ページ


粕壁局消印のある郵便物