教養講座「春日部のあけぼの」を開催しました!
残暑の9月28日水曜日、今年度2度目となる教養講座「春日部のあけぼの~いつから春日部に人は住みはじめたのか~」を開催しました。
住んでいるのに意外と知らない「春日部の始まり」に興味のある方は多かったようで、申し込み時点で人気でした!
講師は、文化財保護課長であり自身も学芸員として活躍されている、中野達也氏です。
文化財保護課は令和2年に春日部市初の国史跡として指定された神明貝塚の発掘調査も行っています。
この規模の貝塚は全国的にもとても貴重なのだとか。
さて、かつての春日部は、針葉樹があった、つまり今よりとても寒い気候だったという説明から
講義がはじまりました。
体験も大事にしていただいた今回の講座。
先史時代に刃物として使っていたとされる黒曜石を模したものが参加者の席にまわってきます。
魚をさばくこともできるそうですが、今回は段ボールで試してみます。
コツはいりそうですが、ぐっと引くとざっくりと切れます。
「海なし県」と言われる埼玉県ですが、なんと過去2回、春日部は海におおわれたことがあったそうです。
12万年前と6000年前の地層の特徴や出てくる貝殻などからわかったものだとのこと。
これには参加者の方も、驚きの声をあげ、興味津々で聞いていらっしゃいました。
気候によっては今も春日部は海の中…なんてこともあったかもしれませんね。
土器や貝殻は展示だけではなく触ることもできます。休憩時間に皆さん集まり、
講師に気軽に質問をされていて楽しそうです。
最後はさらに場所を絞って、武里についてお話しいただきました。
「武里」という地名はどこからやってきたのか、昔は川が流れていた形跡もあり、遺跡はまだ見つかっていないけれど、武里にはポテンシャルがある、とわくわく感に満ちたまま講座は終了。
参加者の方も楽しそうに参加されているのが伝わり、アンケートでは、
「自分の住んでいるところを少しでも知ることができてよかった。海があったことにおどろきました」
「今まで知らなかった春日部の姿を知ることができ、地元への興味が増大した」
「面白く、以前より歴史に興味がわきました」
「わかりやすい解説でした。機会があればまた参加したいです」
「神明貝塚に行ってみたいです」
など多くのご意見をいただきました。
「地元をもっと知りたい」と思っていただくきっかけとなったかと思います。
わかりやすいパワーポイント資料やDVD、土器や貝殻などの出土遺物など、
様々なアプローチで楽しい時間をお届けくださった中野様、ありがとうございました!