校長ブログNo165 ああおもしろい虫の声
▲文部省唱歌「虫の声」は1912年(明治45年)尋常小学校第3学年用の音楽科の教科書に掲載されました。第3学年国語科教科書(光村図書)下巻P34きせつの言葉「秋のくらし」にも紹介されています。
学校の草むらに一歩足を踏み入れると数匹のバッタが方々へ飛んでいきます。「猛烈な残暑」の日中と比べ、朝晩吹き渡るやわらかい風。夜通し泣き続ける虫の声が早朝まで草むらから響き渡ります。立秋(8月7日)の頃から秋の虫が鳴き声が増え始め、最初は弱い鳴き声でしたが、1か月も経つと本当に羽をこすらせるだけでこんなに音が鳴り響くのかと思うほど力強く、夜の草むらは虫のオーケストラによる大演奏会です。
夜、窓を開けて車を運転すると、さまざまな虫の声が響きわたり、まるでドレミの音が出る鍵盤の上を車が走っているかのように(法定速度で走ると音楽が聞こえるという「メロディロード」のような)美しく聞こえてきます。月夜の晩だとより風情を感じ気持ちも高鳴ります。冒頭で紹介した「虫の声」は、過去の勤務校において子供たちが地域の方の前で童謡や文部省唱歌を発表する機会で必ず選曲した曲の1つです。歌詞には、マツムシ、スズムシ、コオロギ、ウマオイ、クツワムシの五種類の虫が登場し、その鳴き声をわくわくするようなオノマトペで表現しています。ここに登場する虫たちを日常生活ではなかなか目にすることはありません。それだからこそ、いろいろな想像をかきたててよりいっそうこの曲を味わえるのだと思います。
▼先週の夜、白浜小学校の夜空に浮かぶ半月
1年生や2年生では生活科の学習で「秋をさがす」単元があります。先週も草刈りをしていたら、遠くから「校長先生ありがとうございます。」と声をかけてくれた1年生たち。「何の授業だったの?」と聞くと「虫を探していました。」との答え。秋の虫を探しに南側の広場へ行ってきたようです。学校ではこんな虫が見られます。
先週も朝登校するやいなや大きな虫かごに「カミキリムシ」を入れて「校長先生、見て~!」と見せてくれた2年生の女の子。元気のよいカミキリムシにクラスの子供たちも興奮気味。早速、朝から友達が周りに集まり「すご~い」「何を食べるんだろう」「模様がきれい」などなど口々に感想を言いながら、生活科の教科書を出してどこかに載っていないか早速調べていました。