日誌

4/23 授業参観シリーズ3・4年生

 
4年生は「あまんきみこさん」の有名な童話 『白いぼうし』の勉強をしていました。
 国語の教科書にも載っているお話で、内容を聞くと「あぁ、あのお話…」と、思いだす方も多い、とても印象的なお話です。

 
  「これはレモンのにおいですか。」
  「いいえ、夏みかんですよ。」

 という 書き出しの6月初めの時期の物語です。

 タクシー運転手の松井さんは、昨夜、田舎のお母さんが速達でもぎたての夏みかんを送ってくれたことや、嬉しくて一番大きなみかんをタクシーに乗せてきたのだと、質問した乗客に話します。

 
 お客さんが降りたあとで外を見ると、車道近くに白いぼうしが落ちているのが、目に入ります。
 ぼうしが飛ばないように移動しようと松井さんがつかんだとたんに、中からモンシロチョウが飛び出します。

 幼稚園名と男の子の名前の縫いとりがしてあるぼうしを手に持ったまま、途方に暮れる松井さん。
 その子が戻ってきてチョウが逃げてしまったとわかったら、どんなにがっかりするだろうと考えた松井さんは、車に戻ると夏みかんを持って戻り、ぼうしをかぶせて、つばを石で押えてから、立ち去ります。

 車に戻ると女の子がタクシーに乗っていて、「なの花よこちょう」まで行きたいと言います。
 松井さんはお母さんと一緒に虫取りあみを持って近づいてきた男の子が、その後どうなるかと想像しながら車を出します。

 
 途中でたくさんのチョウが飛んでいる一角に来たら、女の子の姿は消えていて、どこからか「よかったね」「よかったよ」という、シャボン玉がはじけるような小さな声が聞こえてきたというストーリーです。 

 夏みかんの香りが漂ってくるような優しいファンタジーが一杯の童話です。