日誌

4年生 総合見学(大師河原干潟、南多摩水再生センター)

4年生が総合的な学習の時間見学として、大師河原干潟と南多摩水再生センターに出掛けてきました。

総合的な学習の時間で多摩川について学んでいる4年生は、社会科見学ならぬ総合見学に2回出かけます。

河川財団の補助金も得ながらの活動です。(バス代も補助しています。)

1回目は今回の大師河原、つまり多摩川の下流に。

2回目は11月に御岳山、つまり多摩川の上流に見学に行きます。(御岳山の際は、保護者の方々の引率のご協力も募っております!)

4年生にとっては、観光バスに乗って長距離を走る初めての活動でした。

 

さて、今日の大師河原です。

なぜ今日にしたかというと、潮の関係です。

昨日が満月で大潮。今日も似たような状況で、干潮と満潮の差が2mもあります。

しかも今日の干潮は11時半。干潮で露出する干潟を見たり、干潟の生物を観察したりするのには絶好なのです。

まずは干潟館で、今日の活動を一通り説明。

 

その後、長靴を履いて大師橋下の干潟に向かいます。

 

5分ほど歩いて干潟に着いたところで、道具や見つけ方の簡単なレクチャー。

さて、それではいよいよ干潟にGOです。

ここからは、子供たちの狩猟民族の血が騒ぎます(笑)。みんな無心になって生き物探しでした。

 

 

 

 

今日はアシハラガニがたくさんいました。しかも、結構な大物ぞろい。

干潟館の方に理由を聞くと、満月前後なので、産卵のために大物がそろって岸辺に来ているからだそうです。

それにしても、露天で売れそうなくらい、どのバケツにもたくさん、というよりうじゃうじゃ一生分のカニを捕まえました(*^^)v。

どんな生き物を捕まえたのかを説明してくれました。

 

もちろん去るときには捕まえた生き物はすべて放流します。

カニが散らばっていく様子がとてもかわいくて、足場に注意しながら移動する子供たちでした(#^^#)。

 

 

今回の主眼は、いつも活動場所としている中流の関戸橋との比較、そして生息する生き物の違いでしたが、存分に味わえていたようでした。

逃がしたカニさんたち、今頃は産卵の真っ最中かなぁ・・・。

 

干潟館に戻って、木陰でお昼です。

 

 

この後、バスに乗って南多摩水再生センター(稲城)に出発です。

今回は初めての長旅ということで、車中では実は行きも帰りもビデオ鑑賞をしました。

車酔い防止の措置です。食い入るように2本の映画を見ていました(笑)。

さて、南多摩水再生センターに到着して、始めはここで行っている下水処理について説明。

すでに下水道キャラバンや授業で学習しているので、復習的な意味合いですね。

 

そして、実際の施設を見学していきます。

水の透明度、そして臭いに敏感になりながらの、沈殿池や反応槽の見学です。

 

下水道管の実物をくぐってみたり、共同溝という大きな地下トンネルの模型に入ってみたり。

 

 

最後に、処理した水を実際に多摩川に放流しているところも見せてもらいました。

黄色い〇印の部分から、処理水が出ています。

 

朝早い出発でしたが、長靴や着替え、お弁当のご準備等ありがとうございました。

 

 

蛇足ですが、多摩川には、6か所の水再生センター(下水処理場)があります。

これを建設したおかげで多摩川の水環境は劇的に改善され、40年ほど前までの洗濯洗剤の泡で埋もれる川面は見られなくなりました。

また、鮎も放流していますが、数百万匹単位での遡上も確認されているほどです。

近寄れる川になりました。安心して入れる川になりました。

しかし一方で、処理水の水温が高い(家庭排水のため)ことで多摩川の水自体の水温が上がり、温暖化の影響や外来種を放流してしまう人がいる現実もあって、生息する生き物が変化しています。

多摩川が時に「タマゾン川」と呼ばれる所以です。

興味のある方は、以前、連光寺小にもいらして講演してくださった、故・山崎充哲さんの書かれた著書「タマゾン川 多摩川でいのちを考える」をぜひ手にとってみてください。

小学生でも読める文体で、多摩川の現状を切々と記しています。

図書室にも置いてありますよ。