日々の様子

令和6年度 第51回卒業式

今日は卒業式でした。

 

67名の卒業生たちが、旅立っていきました。

卒業生は、どんな思いで今日を迎えたのでしょうか。

余所行きの衣装に身を包み、恥ずかしくも誇らしくも見え、いつものみんならしくも見え、こういう卒業式が無事挙行できる幸せをかみしめながら、巣立っていきました。

皆さんのますますの活躍を、同じ多摩の空の下で祈っています!

 

保護者の皆様、6年間にわたる教育活動へのご理解・ご協力をありがとうございました。

重ねて御礼申し上げます。

 

式後の送り出しは、3年ぶりの晴天!

名残惜しそうにみんなで校庭で記念写真を撮る姿が印象的でした。

 

 

 

 

【校長式辞】

旅立ちと出逢いの季節。そんなとまどう卒業生をそっと応援するかのように、うららかな春の風が、新緑を、花を、生命の息吹を、この連光寺に一緒に運んできてくれています。

今日は、卒業式です。

 本日は、多摩市立連光寺小学校 第51回卒業式に際し、多摩市教育委員会 教育部副参事様、多摩市立聖ヶ丘中学校 副校長様をはじめとして、本校の子供たちと教育活動を温かく見守り、支えてくださったご来賓の皆様に、ご多用の中ご臨席賜りました。厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。

 保護者の皆様。お子様のご卒業、おめでとうございます。6年前の春に手をつないで小学校の門を初めてくぐったことや、数々の行事や出来事、小学校生活の今日(こんにち)までの記憶が今まさに蘇り、その成長の足跡(そくせき)に、お慶びもひとしおかとご推察いたします。6年間にわたる、教育活動への変わらぬご支援に、改めて感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

 

さて、67名の卒業生の皆さん。改めて、ご卒業おめでとうございます。

先ほど、皆さんは卒業証書を手渡され、小学校の全過程を修了することになりました。小学校生活のたくさんの思い出とともに、4月からの新しい世界への希望に胸を膨らませていることでしょう。

手にしている卒業証書には、小学校生活で仲間と成長していった、皆さんの喜怒哀楽、そして、これまで皆さんを励まし支えてくださったご家族、地域の方々、先生たちの熱い思いが込められています。そのことに思いを馳せ、どうか、かみしめてください。たくさんの方々の温かいまなざしのもとに成長できた、幸せの証(あかし)。それが今手にしている卒業証書なのです。

 皆さんの門出を祝し、私の願いを、お話しさせてください。

 令和6年度は、奇しくも開校50周年記念行事を挙行するという記念すべき年でもありました。その年に、皆さんは連光寺小学校の最高学年、学校の顔として、さまざまに活躍をしてきました。記念式典で6年間の学びの集大成を発表したのもその一つです。

 その50年という年月(としつき)に想いを馳せてみましょう。50年前、私は小学生でした。多くの私を支えてくださった方々と出逢いながら、50年という年月(としつき)を経て、皆さんと今、この時間を共有しています。そう考えると、この偶然はまさに奇跡と思えてきます。皆さんの50年後はどうしているでしょう。

変わらず連光寺に住んでいますか?

自分のやりたいことを生業(なりわい)としていますか?

胸を張って歩いていますか?

今隣にいる気の置けない仲間と50年前と同じように会話していますか?

100周年の記念行事の時は、ぜひ50年前の連光寺を優しいまなざしで言葉にする語り部として参加してほしいと思います。そんなことを考えていくと、将来への不安よりも、どうしているのかなといった楽しみが湧いてくるように思えてくるから不思議です。

 八ヶ岳移動教室を思い出してみてください。2日目の夜、雨天によりキャンプファイヤーはできませんでしたが、体育館で、キャンプファイヤーで行う予定だったレクレーションを行いました。室内だったことから、より色濃い時間になった気がします。猛獣狩りに行こうよ、じゃんけん列車、マイムマイムなどなど、全ての活動に真剣に全力で楽しむ皆さん。そんな仲間との時間を楽しむ幸せそうな姿は、見ていてなぜだか涙が出てきそうでした。じゃんけん列車が、一本になる。それはまさに皆さんが一つになった瞬間でもあったと言えるでしょう。そんな皆さんは、本当に素晴らしかった。

 

皆さんが総合的な学習の時間で学んできた多摩川や里山、生物多様性、廃棄物問題、再生可能エネルギーやSDGs。また、世界に目を向ければ止まない戦争や紛争、人種差別、宗教問題、格差社会など、時に不安がよぎる課題は挙げればきりがありません。

 しかし、これからの皆さんが活躍する未来は、今ここと地続きにあります。決して他人事ではありません。50年後、自分が何者になっているのかを想像して胸を膨らませ、一つになったじゃんけん列車をこの先も長く長く繋げていこうとすることこそが、実は未来を創造していくことにつながる道筋そのものなのです。決して難しいことではありません。皆さんがこの連光寺小学校で、そして連光寺というこの地で、6年間学び、得てきたものは、まさにそのこと。未来に臨むための人としての姿勢だったのではないでしょうか。

 これから皆さんは、さまざまな人や集団、組織と出逢いながら、自分は何者であるのかと逡巡していくことになると思います。自分が何の役に立てるのか、自分にできることは何なのか、生まれてきた意味はどこにあるのか。そんな時に、ぜひ、この連光寺を、この仲間たちを思い出し、大きく深く息をついてみてください。連光寺の空気を吸ってみてください。幼き日に駆け巡ったこの地が、きっと皆さんに「今から変える未来」へのエネルギーを与えてくれるはずです。連光寺は、いつでも皆さんを迎えてくれるはずです。

 

旅立ちの時がやってきました。この連光寺小学校で学んだことを、この地で授かった思いを、これから出逢う人々に、世界に、繋げていってください。

 君たちと一緒に、未来を変えていきたい。

私は、先生たちは、これからもそう思い続けていきます。

 皆さんと共にある未来が、希望にあふれることを祈念して、はなむけの言葉といたします。

ご卒業おめでとうございます。

 

令和七年三月二十五日  多摩市立連光寺小学校 教職員一同 代表 關口 寿也