お知らせ

高根沢町立阿久津小学校いじめ防止基本方針

平成27年4月策定
令和3年10月改定

1いじめの防止等のための対策の基本的な考え方
(1)いじめの防止等の対策に関する基本理念

  • いじめは、全ての児童に関係する問題である。いじめの防止等の対策は、全ての児童が安心して学校生活を送り、様々な活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わず、いじめが行われなくなるようにすることを旨として行わなければならない。
  • 全ての児童がいじめを行わず、いじめを認識しながら放置することがないよう、いじめの防止等の対策は、いじめが、いじめられた児童の心身に深刻な影響を及ぼす許されない行為であることについて、児童が十分に理解できるようにすることを旨としなければならない。
  • いじめの防止等の対策は、いじめられた児童の生命・心身を保護することが特に重要であることを認識しつつ、町、学校、地域住民、家庭その他の関係者の連携の下、いじめの問題を克服することを目指して行われなければならない。

(2)いじめの定義

「いじめ」とは、「児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人間関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているものをいう。」
(「いじめ防止対策推進法」より)

(3)いじめの理解

  • いじめは、どの児童にも、どの学校でも起こりうるものである。とりわけ、嫌がら
    せやいじわる等の「暴力を伴わないいじめ」は、多くの児童が入れ替わりながら被害も加害も経験する。また、「暴力を伴わないいじめ」であっても、何度も繰り返されたり多くの者から集中的に行われたりすることで、「暴力を伴ういじめ」とともに、生命又は身体に重大な危険を生じさせうる。
  • いじめの加害・被害という二者関係だけでなく、学級や部活動等の所属集団の構造上の問題(例えば無秩序性や閉塞性)、「観衆」としてはやし立てたり面白がったりする存在や、周辺で暗黙の了解を与えている「傍観者」の存在にも注意を払い、集団全体にいじめを許容しない雰囲気が形成されるようにすることが必要である。

(4)いじめの防止等に関する基本的な考え方

ア. いじめの防止
学校の全教育活動を通じ、全ての児童に「いじめは絶対に許されない行為」であることを理解させるとともに、豊かな情操や道徳心、自他を認め、互いに尊重し合える態度など、心の通い合う人間関係を構築する素地を育てる。イ いじめの早期発見
全職員が協力し、児童のささいな変化に気づく力を高めるとともに、地域、家庭と連携して児童を見守ることが必要である。

ウ. いじめへの対処
いじめを受けた児童の安全を確保し、いじめたとされる児童に対して適切な指導をするなど、組織的な対応をする。

エ. 地域や家庭との連携
社会全体で児童を見守り、健やかな成長を促すため、いじめ問題について地域、家庭が組織的に連携できるような対策を推進する。

オ. 関係機関との連携
いじめ問題への対応においては、関係機関との適切な連携を図り、情報共有体制を構築しておくことが必要である。

2学校におけるいじめ防止等の取組
(1)いじめの防止等の対策のための組織

ア. 児童指導委員会の設置
いじめの未然防止及び早期発見・早期対応の取り組みを実効的に行うために、校長、教頭、事務長、教務主任、児童指導主任、学習指導主任、関係学年主任、関係学級担任、校内校外生活指導、教育相談係、養護教諭、特別支援教育コーディネーター、スクールカウンセラー、その他必要に応じ外部専門家などで構成する「児童指導委員会」を設置し、委員会を開催する。

イ. ケース会議の開催
いじめの未然防止及び早期発見・早期対応の取組を実効的に行うために、校長、教頭、教務主任、児童指導主任、関係学年主任、関係学級担任、教育相談係、養護教諭、特別支援教育コーディネーターで構成する「ケース会議」を開催する。

ウ. 定期的に位置づけた「児童指導についての話合い」により共通理解
児童指導上の問題について、早めに知らせたり共通理解を図りたい事例があったりする際には、職員会議または、打合せの時間に行う。


(2)いじめの防止等に関する取組

ア. いじめの防止

  • 学級経営の充実
    ・「心のアンケート」や「いじめのアンケート」、Q-U検査結果を生かしたりして、児童の実態を十分に把握し、よりよい学級経営に努める。
    ・わかる・できる授業の実践に努め、児童一人一人が成就感や充実感をもてる授業の実践に努める。(→「学業指導の充実」)○道徳教育の充実
    ・道徳の時間を要として、教育活動全体を通じて、道徳的心情、判断力、実践意欲と態度等を養い、いじめをしない、許さない心を育む。
  • 相談体制の充実
    ・Q-U検査結果の考察と対応策(学級集団の背景、学級の成果と問題点、教師の観察との共通点及び相違点等)を考え、職員研修で共通理解を図る。
    ・「心のアンケート」後に学級担任により教育相談「先生と話そうよ」を行い、児童一人一人の理解に努める。
  • 縦割り班活動の実施
    ・縦割り班活動の中で、協力したり協調したりすることを学習し、人とよりよく関わる力を身に付けさせる。
  • インターネット等を通じて行われているいじめに対する対策
    ・現状の把握に努めるとともに、児童にモラル教育をするなどして迅速に対応する。〇発達障害を含む、障害のある児童に係るいじめに対する対策
    ・教職員が個々の児童生徒の障害の特性への理解を深めるとともに、個別の教育支
    援計画や個別の指導計画を活用した情報共有を行いつつ、当該児童のニーズや特を
    踏まえた適切な指導及び必要な支援を行う。
  • 外国につながる児童(海外帰国した児童、外国人の児童、国際結婚の保護者をもつ児童など)に係るいじめに対する対策
    ・言葉や文化の差からいじめが行われることがないよう、教職員、児童、保護者等の外国人児童等に対する理解を促進するとともに、学校全体で注意深く見守り、必要な支援を行う。

〇 性同一性障害や性的指向・性自認に係る児童に対する対策
・性同一性障害や性的指向・性自認について、教職員への正しい理解の促進や、学校として必要な対応について周知する。
〇 東日本大震災により被災した児童や原子力発電事故により避難している児童に係るいじめに対する対策
・被災児童が受けた心身への多大な影響や慣れない環境への不安感等を教職員が十分に理解し、当該児童に対する心のケアを適切に行う。
〇 新型コロナウィルス感染症に係る児童に係るいじめに対する対策
・感染者、濃厚接触者等とその家族に対する誤解や偏見に基づく差別を行わないよう、新型コロナウィルス感染症に対する理解を促進するとともに、正しい知識を身に付けさせる。

  • 学校相互間の連携協力体制の整備
    ・幼稚園・保育園や中学校と情報交換や交流学習を行う。

 

いじめ防止に向けての取組年間計画

主な取組 具体的な取組内容
4月

○児童観察・児童理解
○学級づくり
○指導体制づくり
○授業参観・PTA総会
○家庭訪問

*「児童指導についての話合い」(毎月実施)
*「ケース会議」(必要に応じて随時)

・引継事項の確認
・学級経営の方針、指導方法の決定
・いじめ防止基本方針の確認
・学校・学年・学級の指導方針の説明
・自宅や通学路、地域の確認
・保護者のとの連携確認
・児童の様子、配慮を要する児童などの共通理解

5月

○校内研修(児童指導)
○いじめ・不登校対策チーム巡回訪問
・配慮を要する児童などの共通理解
・本校における児童指導体制や教育相談体制の確認と改善。
6月 ○「心のアンケート」の実施
○「先生と話そうよ」の実施
○Q-U検査
・学級での友達関係や意識の調査
・児童の実態把握
・児童へのいじめ調査の実施
・担任の個人面談による実態把握、指導
7月 ○Q-Uの結果分析
○夏休み前PTA
(全体会・学年懇談会)
○個人懇談
・担任による学級児童の分析、指導方針の検討や改善・実践・担任の個人面談による実態把握、指導
・児童の実態把握、指導の連携
・担任の個人懇談による保護者との連携
8・9月

○夏休みの生活調査

・夏休みの児童の様子の把握、以降の児童観察
10月 ○「心のアンケート」
○Q-U検査
・児童へのいじめ調査の実施
・児童の実態把握
11月

○自由授業参観
○「先生と話そうよ」の実施

・保護者、地域への授業公開
・担任の個人面談による実態把握、指導
12月 ○個人懇談(希望制)
○人権週間
・担任の個人懇談による保護者との連携
・人権について自己の振り返りと指導、人権に関する道徳の授業の実施。(小中一貫)
1月

○冬休みの生活調査

・冬休みの児童の様子の把握、以降の児童観察
・保護者、地域への授業公開
 2月 ○学年末PTA ・児童の実態把握・指導の連携
 3月 ○1年間の反省と次年度の計画 ・年間の反省と今後の課題
・引継事項の確認

イ. いじめの早期発見

  • 保護者や地域、関係機関との連携
    児童、保護者、学校の信頼関係を築き、円滑な連携を図るように努める。保護者からの相談には、家庭訪問や個人懇談により迅速かつ誠実に対応に努める。また、必要に応じて、教育委員会、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの関係諸機関と連携して課題解決に臨む。
  • 教職員の資質向上のための研修
    いじめ問題に対する学校の取組の充実を求めるため、栃木県教育委員会作成の『「いじめ」の理解と対応』の活用の徹底を図る。
  • 「心のアンケート」の実施
    6月と10月にアンケートを実施し、それをもとに、一人一人の児童と直接に話をして、思いをくみ取る。
  • 定期的に位置づけた「児童指導についての話合い」による情報交換
    児童指導上の問題について、早めに知らせたり共通理解を図りたい事例があったりする際には、職員会議または、朝の打合せの時間に月の目標の反省とともに行う。気になる児童の実態についての情報交換を行い、複数の目で児童を見ていく体制をつくる。

(3)いじめに対する組織的な対応

  • いじめに関する相談を受けた場合、速やかに管理職に報告し、事実の有無を確認する。
  • いじめの事実が確認された場合は、ケース会議や児童指導委員会を開き、対応を協議する。
  • いじめをやめさせ、その再発を防止するため、いじめを受けた児童・保護者に対する支援と、いじめを行った児童への指導とその保護者への助言を継続的に行う。また、学年・学級の他の児童(観衆や傍観者)への指導も併せて行っていく。
  • いじめを受けた児童が安心して教育を受けられるために必要があると認められるときは、保護者と連携を図りながら、一定期間、別室等において学習を行う等の措置を講ずる。
  • 事実に係る情報を関係保護者と共有するための必要な措置を講ずる。
  • 犯罪行為として取り扱うべきいじめについては、教育委員会及び警察署等と連携して対処する。

3重大事態への対処

重大事態の定義

  • いじめにより児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認められる場合
  • いじめにより児童が相当の期間学校を欠席する(年間30日を目安とし、一定期間連続して欠席する場合も含む)ことを余儀なくされている疑いがあると認められる場合
  • 児童や保護者から「いじめられて重大事態に至った」という申立てがあった場合(「いじめ防止対策推進法」より)

(1)重大事態の報告

重大事態が発生した旨を、町教育委員会に速やかに報告する。

(2)重大事態への調査

  • 教育委員会と協議の上、当該事案に対処する組織を設置する。
  • 上記組織を中心として、事実関係を明確にするための調査を実施するとともに、関係諸機関との連携を適切にとる。

(3)調査結果の提供及び報告

上記調査結果については、いじめを受けた児童・保護者に対し、事実関係その他の必要な情報を適切に提供する。

4その他重要事項
(1)基本方針の見直し

当該基本方針の策定から3年の経過を目途として、県、町等の状況等を勘案して、
阿久津小学校の基本方針の見直しを検討し、必要があると認められたときは、その結果に基づいて必要な措置を講じる。

(2)学校における「いじめ防止基本方針」等の策定状況の確認と公表

学校基本方針について、それぞれ策定状況を確認し、公表する。