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あおぞら学級 子どもだけでつくった“本気のお化け屋敷”

今日は、先日の「お化け屋敷プロジェクト」が生み出した大きな教育的効果についてご紹介します。

今回の取り組みは、子ども主体で最後までやり切った特別な経験となりました。

(1) 教師がやったことは“最小限”

担任がしたのは次の2つだけです。

窓に段ボールを貼って部屋を暗くする(高所作業のため安全上の対応)

順路をつくるための椅子並べを提案

中身の仕掛け・流れ・役割分担はすべて子どもたち。担任は一切口を出していません。

これが今回の成功の大きな鍵でした。

(2) 子どもが“夢中で続けた”奇跡の時間

いつもなら…

5分で揉める

途中で飽きて別の遊びに流れる

役割がぶつかりゲーム終了

…ということがよくあります。

しかし今回――

トラブルゼロで最後まで継続!

理由は明確です。

お客さんが来る → 途中でやめられない状況→誰かのために頑張るという“社会的な役割”が発生

それが子どもたちのやる気を継続させました。

“自分の気持ちと折り合いをつけて続ける力”が自然と育ちました。


(3) 受付チームの成長がすごかった!

受付を担当した 児童。

最初の1〜2人目のお客さんには緊張して声が出ませんでした。手伝おうか迷うほど、もじもじ…。

しかし見守っていると――3人目、4人目から急にスイッチオン!

チケットを受け取り

ペンで印をつけ、流れるように接客!

子どもは「経験を重ねると急にできるようになる」。その瞬間を見ることができました。


(4)中の“お化け役”も大活躍!


担任は廊下でお客さん整理をしていたため、中の様子は見られませんでしたが…

出てきた子どもたちの「こわかった〜!」「もう一回行きたい!」

という声で大成功がわかりました。

BGM担当の児童(怖い音を探し、キーボードで演奏)

お化け役の児童たち

集客係の児童(自分のクラスへ行き、お客さんを呼び込み)

全員が自分の役割を果たしながら、本気で楽しんでいました。

(5) “大人が仕上げない”ことに価値がある

大人が手を入れると、一時的にクオリティは上がります。でも今回はあえて

「こうした方が怖いよ」

「ここを直したほうがいいよ」などの指導は一切しませんでした。

理由はひとつ。自分たちでつくったからこそ価値が生まれるから。

自分たちで考える

試す

修正する

役割を全うする

協力して最後まで続ける

これこそが“生きる力”につながります。

 おわりに

子どもたちにとって、今回のお化け屋敷は

“自分たちでつくる面白さ”と

“誰かのために頑張る喜び”

を心から味わえた時間でした。