本年度の文集かつしかに掲載される予定の2年生の短歌。
6月7日~9日に行われた林間学園での思い出がつまった作品は、どれも生き生きとした表現に満ちあふれています。
▼1日目:いわきでの震災学習、夜はキャンプファイヤー
▼2日目:自然体験学習と五色沼ハイキング
▼3日目:会津若松市内でのグループ行動
短歌(いわき・磐梯・会津を巡る)
~2年1組~
鮮やかに見える海には沢山の 思いと命が沈んでる
赤にそめ天に照らして消えゆく火 クラスの思いみなでたくして
燃えさかるみんなの炎陽がしずみ 夜の光と照らし照らされ
陽がしずみ耳をすませば鳴りひびく 心がふるえる虫の歌声
この山の二百段もの道のりに 歴史感じる三日目の朝
目鼻口感じる炎頭胸 感じる決意体に刻む
窓辺でね遠くの空を見てみれば 愛しくなるね母のぬくもり
~2年2組~
ハイキング初めましての草木たち 自然の道にひとのあしあと
七日町会津の雰囲気ただよう空間 耳をすますと鳥のささやき
目を閉じる小さい音も聞こえてる 鳥のさえずりかすかな川面
自然とは緑の心いやされし 草木の匂い鼻を突く
部屋の中窓を開ければ川の音 自然の音が目覚まし時計
レクの時間何をしても盛りあがる タケノコニョッキニョッキッキ
目を閉じて心で感じる森の声 体で感じる森の涼しさ
~2年3組~
暗くなる空の顔とは反対に 炎の照らす明るい笑顔
虫の声聞こえる中で燃える火は みんなを照らす大黒柱
たんぽぽのわたげを発見ふきとばす 私に半分友に半分
福島の町の人々思いを乗せた 岩の言葉があなたの命
班行動班の仲間と話し合い おいしい食べ物きれいな景色
青緑赤色水色様々な 色の湖宝石のよう
暗くなり大きくうずまき輝いた いずれ消えゆくあの日の光
~2年4組~
到着し夜のとばりが降りてゆく 手を取り合って仲を深める
大自然そこには虫と植物と あふれる音で満ちているのだ
三日目の帰りのバスは寝る時間 夢で見るのはまだ一日目
他人事とそう感じていた津波被害 話を聞いて心が痛む
たくさんの貴重な話忘れない 未来へつなぐ3・11
光る水和む心と汗のつぶ キラキラひかる沼の王様
五色沼岩が転がる森の中 色も広がる沼の上
~2年5組~
天災は人の心を連れていく 直に感じる命の重み
わらいあう時は足早にはしりぬけ 夜の話は周回おくれ
葉がしげり虫鳥はなく森の中 大きく小さいはかない命
地元では見ない植物たくさんで 個性さまざま大地のめぐみ
四人部屋ふとんをつけて眠る夜 友の寝息に眠れぬ夜に
前を見て二人で一つの船をこぐ 心一つに笑い合う時
小さい火待てばだんだんパチパチと 大きく高く天までのぼる
~2年6組~
火の精を囲んでつけた絆の火 炎に誓うクラスの成長
二ヶ月の思いが絆を見せつける 二年六組本気の意志
東北の綺麗な景色と裏腹に 被災者たちの悲しき心
炎見るみんなの瞳かがやいて 心を一つ未来に灯せ
震災のつらさや痛み感じたよ 五感で感じ五感で学ぶ
火の神と火の精たちが火をともし はげしく燃えた聖なる炎
道歩き会津味わう私達 いつかを生きたあの人思い