幸松地区公民館ブログ

球根のゆくえ

幸松地区公民館を利用されている方は、ご存知の方も多いと思いますが、
当館では昨年から花壇にチューリップを植えています。

春になると赤・白・黄色の可愛らしい花を咲かせて、私たちの目を楽しませてくれるのですが、
花が咲き終わると、葉も全て枯れてしまうため、さびしい雰囲気の花壇になってしまいます。
利用者の方にとっては、花が終わってしまうことは残念に感じられることと思いますが、
実は職員にとっては、
“葉が枯れてから”の楽しみがあります。

それは“球根の掘り上げ”です。
チューリップは、花が咲き終わった後に球根を収穫することができるのですが、
その球根の数と大きさを見るのが、職員にとってのもう1つの楽しみなのです。

昨年は肥料が足りなかったせいか小さな球根ばかりだったのですが、
その反省を踏まえて、今年は多めに肥料を与えていたので、
掘り上げには、いやがうえにも期待が高まります。
さて、その結果は・・・

ご覧のとおり、やや小さめですが、たくさんの球根ができていました。
球根が小さすぎると、植えてもその年は花が咲かないのですが、
この大きさなら大丈夫そうです。
来年の春にはきっと可愛い花を咲かせてくれることでしょう。
その球根を見ながら、「次回はもっと大きな球根ができるようにしたいな」と思っていると、
不思議なことに気がつきました。

花が咲いていた茎につながっている球根が見あたらないのです。

てっきり花を咲かせた球根は一番大きな形で残り、
そのまわりに新しい球根ができるのだと思っていたのですが、どうやら違うようです。
「いったい元の球根はどうなってしまったのだろう?」と思い、
茎の周りの球根を取り除いていくと・・・。
こんな感じになっていました(茎の後ろにある球根は新しくできた球根です)



茎はそのままの太さで根までつながっていて、元の球根の姿はどこにも見当たりません。
せめて球根の痕跡ぐらいは残っているだろうと思っていたのですが、
完全になくなっているとは・・・。

調べてみると、チューリップは花が咲き終わった後に数個の新しい球根をつくるのですが、
元の球根は消滅してしまうのだそうです。

球根をつくる植物の中には、元の球根を残す植物もあるそうですが、
チューリップはそうではないとのこと。

日頃、ついつい目に見える部分だけに意識がいってしまいがちですが、
見えていない部分に関心を向けることも大切ですね。
これからは、そういう視点も忘れないようにしたいと思います。

というわけで・・・というのは少々強引かもしれませんが、
ここでブログを読まれているみなさんに、問題を出したいと思います。

今年の夏もあちこちでセミの鳴き声を耳にしますが、そのセミはどこに卵を産むのでしょう?
幼虫は土の中で生活していますから、土の中でしょうか?

興味のある方は、ぜひ調べてみてください。
わたし達が知ったチューリップの球根のように、意外な発見があるかもしれませんよ。