校長室

3.11を忘れない・・・被災地にある中学校として

 3月11日、東日本大震災から10年目の節目の日を迎えました。当時、私は、新教頭として4月1日に布佐中学校に赴任しました。液状化による家屋の全半壊等多くの被害が出た学区の中学校として、生徒や保護者、地域の方に被害に遭われた方が大勢いらっしゃいました。引っ越しや一時的な転居など大変な思いをされていました。校舎にも被害が出ていて、特に水道管の破損による漏水はしばらく続きました。放射線量を計測し、対応に追われました。あの家屋が土砂に埋もれ、電柱が倒れ、道路のアスファルトは無残な状態・・・あの光景は忘れられません。本日、学校として半旗を掲げ、2時46分に放送により各教室で黙とうをします。昼の放送でも、地震国日本に生きる人間として、これから起こるかもしれない大地震への備えの大切さを訴えました。今年度も、地域の避難訓練などにも本校生徒がボランティアとして参加させていただければ有難いと思っています。被災地にある学校として、防災教育の充実も課せられた責務と考えます。

昼の放送「今日は、今から10年前、2011年3月11日午後2時46分に三陸沖を震源とする国内観測史上最大となるマグニチュード9・0の巨大地震が大地を揺らし、高さ30メートルを超える大津波が押し寄せ、人々の命とまちをのみ込んだ東日本大震災があった日です。死者・行方不明者は2万2200人  福島県では東京電力福島第1原子力発電所の事故により今でも、避難して自分の家に戻れない方が全国に4万1241人もいます。先日も大きな地震がありましたが、この東日本大震災を起こした地震に関連している余震といわれていて、まだまだ続いているという意識を持たなくてはいけません。一方で、東海地方から九州沿岸の南海トラフ地震や東京など関東を中心とする首都直下型地震等、大きな地震が30年以内に70~80%くらいの確率で起きるとも言われていて、もう、いつ起きてもおかしくない状態になっていると言われています。今日、3.11は、地震国、日本に生きる人間として、地震を止めることはできないので、地震が起きた時の為にどんな準備をしたらよいか、地震に備えることをみんなで考え、話し合う日にしなければならないと思います。皆さんも、教室でクラスの友だちと、家に帰ってご家族の方と、避難所のこと、水・食料の備えなどについて話し合ってみてください。必ず来る、その日の為に、自分の為、家族の為、みんなの為に最善の行動がとれる人間になること、そのために心と体、そして備え、しっかり準備をしましょう。私たちが毎日食べている給食も、生産者やそれを配送してくださる人たち、調理をしてくださる人たち、また、ガスや電気、水道などのライフラインがきちんと機能していることなど、いろいろな人たちの力によって食べられることができています。毎日、いつも通りに給食を食べられることに感謝していただきましょう。」