校長室より

「読書(音読)なくして学力向上はあり得ない」の巻

 お子さんの学力向上を願う気持ちは、我々教員と保護者の皆様が目的をひとつにしている点と思います。

 学習に集中できる11月。親野智可等氏著「親力で決まる!」から、一小っ子の学力向上に向けてのヒントを紹介いたします。(以下抜粋)

 「全ての教科の基礎は国語です。なぜなら、学問は全て言葉を媒介として行われるからです。算数の問題を読み取る力は国語力つまり言語能力です。いくら計算力があっても、それだけでは無意味です。問題の意味を理解して立式するには、言語能力が必要です。理科の実験のやり方や化学変化の説明を読み取る力、実験や観察の結果を話したり書いたりする力も言語能力です。

 言語能力が高いと、全ての教科において絶対に有利です。しかも学年が上がるにつれてそれは顕著になります。では、言語能力を高めるにはどうすればよいのでしょう?それは読書以外にありません。言語能力の一番の元である語彙力が身に付くからです。学習には日常生活に出てこない言葉がどんどん出てきます。『習性』『日照時間』『異同』『一族』『政権』 等々・・・

〇 語彙力向上に向け、読書好きにするステップは、

 親の語りかけ ⇒ 絵本の読み聞かせ ⇒ 親がこれはと思った絵本を読む姿を見せ、家のあちこちに置いておく ⇒ 子の好きな分野の読書(質の良い漫画可)」だそうです。

 本校においても、音読の機会を授業で意識的に設ける(丸読み、列読み、交互読み、役割読み等)とともに、図書室の積極的利用と学校司書による読み聞かせ、市移動図書館「そよかぜ号」の活用、そして、全教科において意識的に自分の考えや授業後のふりかえりを「書く」場面を全学年で設けています。

 学力向上は一朝一夕には達成しません。一小では、1年生から6年生まで国語科を基礎としながら、特に「生活科・総合的な学習の時間」を系統立てて学習することにより、現在求められている学力「自ら課題を持ち、課題解決に向け多様な人々と協働し、主体的に粘り強くやりぬく力」を育てています。

     

                                                   我孫子第一小学校長 榊原 憲樹