校長室から

校長室から

表現力の向上に向けて

 令和5年度の教職員の研究テーマを「主体性を持って伝え合う生徒の育成~話す力の向上を目指して~」として、関中生の課題の一つである表現力の向上に取り組んでいます。

 一口に「表現力」といってもその方法は多様であり、紙とデジタル、書く事と入力する事、言語と非言語など様々ありますが、そのような様々な表現を「話す」事に繋げようとしています。昨年度1年間、挨拶・返事の向上や、帰りの会での話し合い活動の充実等に取り組んできましたが、更に一歩、二歩進めていくための取り組みです。各教室にも【「話すこと」へのステップ】として5段階のステップを明示しています。関中生の持つ優しさやあたたかさを沢山の人に伝えたい!伝えられるようにしたい!生徒の皆さんにも、ぜひこのことを理解して取り組んで欲しいと願っています。

 去る5月18日~20日、2泊3日の日程で3年生が修学旅行に行ってきました。すでにホームページでもお知らせしていますが、仲間を気遣い、しおりを確認しながら主体的に活動する姿は大変立派でした。また、係や委員会からの依頼事項を的確に伝えたり、宿舎や見学場所でお世話になった方々への御礼、外国からのお客様に積極的に話しかける等のコミュニケーション能力、表現力の向上も感じられ、大変嬉しく思いました。

 さて、6月は今年度最初の定期テストがあります。なぜ、テストを行うのか?生徒にとっては、「これまでの学習を振り返る」ためです。ただ単に「点数の良し悪し」だけではなく、理解して身についているのはどこか。逆に身についていなかった、理解が足りなかったのはどこか。テストに向けた学習計画は適切だったのか。計画通り実行できたのか。点数だけでなく、このような点を見直すことで、家庭学習の質や量の向上や、普段の授業への取り組みに役立てるのです。すでに各学級で「前期中間テストに向けての計画表」が配られています。2.3年生は、これまでの反省をいかせるよう取り組んでください。1年生は初めての定期テストです。先生方からのアドバイスを良く聞いて、学習計画を立てるところから頑張りましょう。

                                       野田市立関宿中学校長 森 功

順調なスタート

 新年度がスタートし、早一ヶ月が過ぎました。ここまで、入学式、身体測定や避難訓練、新入生歓迎会等の行事はもちろん、毎日の授業や清掃活動等に一生懸命に取り組む生徒の姿を見て、たいへん嬉しく思っています。部活動も1年生を加え、はつらつと活動しています。また、今年度から帰りの会の話し合い活動をより充実させるため30分に延長しました。その意味をよく理解し、毎日こだわりを持って熱心に意見交換している姿に頼もしさを感じています。
 両膝を着いて廊下を拭く姿、当たり前のようにトイレ掃除に取り組む姿はとても素晴らしいものです。「温かく」「みんなで一生懸命に取り組む」関宿中学校の特徴を「関中力」(せきちゅうぢから)と呼んでいますが、更に高めていけるように、これからも皆さんの活躍に期待しています。

 一方で、一人で何役もこなさなければならないという難しさ、厳しさもあり、それだけに、確実に疲れが出てくる時期でもあります。また、友達との関係が深まるとともに、意見の衝突や思いが伝わらないもどかしさからストレスを感じることもあるでしょう。そんな時は一人で抱えずに、先生方や家族の方、友達等近くにいる人に相談してください。そうしたことからも、これから迎える大型連休を計画的に過ごし、心身をリフレッシュさせてください。
 連休明けは、修学旅行、市内大会、小中合同運動会、生徒総会と行事が目白しです。一つ一つの行事に積極的に取り組み、自分を成長させ、仲間との関係を深める機会にできることを期待しています。

 保護者の皆様にも、何かとご負担をおかけすることになるかと思いますが、変わらずご理解、ご協力をお願いいたします。

                                       野田市立関宿中学校長 森 功

令和5年度 スタート

    昨年度から引き続き校長を務めます森功です。よろしくお願いいたします。
 万緑の言葉が実感できる春となりました。学校の周りを見渡しますと草木に美しい花が咲き、心がわくわくするような躍動を感じます。このような素晴らしい季節の中、本日4月6日、令和5年度の学校生活がスタートしました。明日7日には入学式を挙行し、新たに22名の新入生を迎える予定です。

 本校の学校教育目標「知性と徳性を備えた、心身ともに健やかな生徒の育成」に向けて、令和5年度の目指す姿として、「社会に貢献できるたくましい関中生の育成」を掲げました。その具現化のため、我々教職員は「めざす生徒像」として、生徒に以下の3点を求めていきます。
一つ目は、自ら進んで学習、諸活動に取り組む生徒です。これは主体性の向上を求めています。
二つ目は、自分の考えを堂々と表現し、他者の考えを受容できる生徒です。これは表現力の向上を求めています。
三つめは、困難に立ち向かい、諦めずに努力できる生徒です。これは克己心の向上を求めています。
これらは、昨年度の教育実践に基づいた、本校生徒の更に伸ばしたい、克服したいと考える課題でもあります。
 具体的には、まず表現力の向上に向けて「挨拶」をしっかり交わせるようにしていきます。昨年度大きく向上した部分でもありますが、更に、自分から、相手の顔を見て、場面に応じた大きさで、コミュニケーションの第一歩、自己表現の第一歩として大切にしていきたいと考えています。
 次に、今年度から「帰りの会」の時間を30分に伸ばしました。冒頭の5分間で、下校後の家庭学習を計画させ、主体的に取り組めるようにします。「帰りの会」の中心になるのは班での話し合い活動です。毎日の生活目標の設定、振り返り、改善策の決定、そして実践。この繰り返しの中で、自分の考えをしっかりと伝え、また友達の意見や考え方に触れ、これまで以上にクラスの仲間についての理解を深めていきます。そして、自分達のクラスを「誰にとっても過ごしやすい、居心地のよい場所」にしていけるよう支援していきます。こうした安心できる居場所づくりが学力の向上や、困難を乗り越えていける力をつけることにつながるはずです。
 今年度もこれまで同様、ご理解、ご協力のほど宜しくお願いいたします。


                                       野田市立関宿中学校長 森 功

おかげさまで

 厳しい寒さが続きましたがいよいよ3月、春の訪れです。旧暦3月の呼び名でもある「弥生」は、もともとは「いやおい」と読み、草木がますます生い茂るさまをあらわしています。陽光とやわらかな春雨によって多くの植物が萌え出ずる時季であるためこの名がつきました。生命の息吹を感じ、色鮮やかになってくるイメージもあり、どことなく開放感に包まれるものです。その3月は年度末、学校にとっては「別れの季節」でもあります。
 3年生は厳しい受験期を乗り越え、もうすぐ卒業です。3月10日は第76回卒業式を迎えます。思い返せば3年生が小学校の卒業を迎える頃、「中学生になったら・・」とさまざま思い描いていた矢先、新型コロナウイルス感染症の拡大により社会生活、学校生活は一変してしまいました。全国一斉の臨時休校をはじめ、分散登校や部活動の自粛、行事の中止や縮小など試練の月日を経ての3年間、そして卒業です。しかし、そのような中でもできないことを嘆くだけでなく、何ができるか、どうすればできるかと工夫や新たな発想の元、学校生活を充実させてきました。ここには3年生の努力だけでなく、1.2年生の協力、保護者の皆様、地域の皆様のご支援あってのものということを忘れてはなりません。「おかげさま」という感謝の気持ちを忘れてはなりません。3年生のみなさんには、感謝の気持ちと未来に向けた決意を胸に巣立って欲しいと思います。
 1.2年生は3年生への感謝の気持ちを込めて、「3年生を送る会」と「卒業式」の準備に取り組む中で、学年が一つ上がること、関宿中の伝統を引き継ぐことへの心構えを整えていることと思います。自信をもって新年度を迎えられるよう残りの1カ月を大切に過ごしてください。
 保護者の皆様、この1年、本校の教育活動にご理解ご協力をいただき本当にありがとうございました。職員一同感謝の気持ちをもって子どもたちに向き合い、本年度を締めくくりたいと思います。今後とも変わらぬご支援を宜しくお願いいたします。
 
                                     野田市立関宿中学校長 森 功

やがて花を咲かせるために

 2月4日は立春、暦の上では春を迎えます。記録的な寒波が報じられ寒い日が続いていますが、それでも日差しが少しずつ長く強くなり、寒さの中にも春が近づいていることを感じさせてくれます。新型コロナウイルスはもちろん、風邪やインフルエンザも流行する時期です。「手洗い・うがい」や規則正しい生活習慣により、この時期を健康に乗り越えましょう。
 この寒く厳しい時期にいつも思い浮かぶ言葉があります。それは「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く。」という言葉です。苦しいときに踏ん張るからこそ根が張り花が咲くのです。やがて(花の咲く時期)や花の色、大きさは人それぞれです。結果が早くでる人もいれば、遅くなる人もいます。それでも努力は、流した汗は嘘をつきません。努力して、汗を流して一生懸命身につけた物は失うことのない大きな財産になります。
 先月の学校だよりにも書きましたが、来る令和5年度、新たなスタートを良い形で切るためにも今こそ力を蓄える時ととらえてください。

 3年生は受験期の真只中で落ち着かない気分の日も多いかと思いますが、その中でこそ授業をはじめ学校生活を充実させることが自分を成長させるチャンスだととらえてください。ゴールではなく、新たなスタートのために。そしてその背中を下級生達に見せてほしいと思います。「憧れの先輩」としての姿を残してくれることを期待しています。

 2年生にはスキー林間事前集会で「3年生にジャンプアップするための起爆剤にしてほしい」と話しましたが、仲間を気遣い行動する姿、しおりや時計を見て主体的に行動する姿が随所に見られ、これまでの準備が充実していたこと、最上級生にむけての気持ちの充実を感じることができました。たいへん素晴らしい取り組みでした。今回の取り組みを自信に今後の生活も一層充実させましょう。

 1年生には上級生の姿をよく見てほしいと思います。そして目標となる人を見つけてください。人を動かす力の一つに「憧れ」があります。「あんな先輩になりたい」「あんな活動がしたい」という目標を見つけ、そうなるために、近づくために何が必要かを考え行動することが大切です。先輩として背中を見せられるように。

                                       野田市立関宿中学校長 森 功