活動の様子

戦争体験講話

 
 
 戦後も70年が経過して、これからは児童たちが戦中・戦後の日本の様子について話を直接聴く機会が少なくなっていくであろうことを考え、10月19日の1校時に戦争体験講話を設けました。
 今回の講師は、乙畑松寿会の会長である櫻井義子様が快く引き受けてくださいました。終戦が小学校1年生であったこと、8月15日にあった玉音放送で初めて天皇陛下の声を聴いたこと、玉音放送を聴いて大泣きをした大人の人がいたこと、その日は真っ青な空と白いムクゲの花が鮮やかで印象に残っていることについてお話しくださいました。
 出征する兵隊さんを見送ったこと、皆で手ぬぐいなどに糸を通し、たくさんの玉結びをする「千人針」を作ったことや、日露戦争のことが歌詞になっている当時のまり遊びの数え歌も聞かせてくださいました。歌詞にでてくるクロパトキンは日露戦争時のロシア満州軍総司令官だそうです。日常の生活の一部に戦争があったことが感じられます。
 
また、戦争中より戦後の数年間の方が食糧事情が良くなかったこと、お弁当を準備できない家庭の児童がいて、担任の先生がそっと食べ物を分けていた姿もあったこと、脱脂粉乳のミルクを飲んだことなどについてもお話しいただきました。大きな釜を持参してくださり、当時の食事についての説明を手振りを交えてお話をしてくださいました。
 その他、墨で塗られていた教科書を使ったり、児童たちがわら半紙に印刷されたものを綴じて教科書として使ったりした事など、短時間ではありましたが、実に多くの話をしてくださいました。お忙しい中、貴重なお話を大変ありがとうございました。