八木っ子 トピックス

終業式で紹介した児童の作品①

『カラスえんぴつ』   作 4年1組 O.A 

 「だるっ。」

 ぼくは、小さく言った。なぜなら「一週間後に五十問テストがあるからな。」と先生が帰りの会に突然言ったからだ。僕は、ぶつぶつ言いながら帰った。と、家の近くに古そうな店があった。看板には、まぼろし店と書いてあった。僕はおそるおそる、お店に入った。中は、意外にきれいだった。

「いらっしゃいませ。」

 後ろから声がした。振り返ると、そこに立っていたのは、店長だった。優しそうな白いひげのおじいさんだ。店長をずっと見ていると頭がぼーっとしてくる。「大丈夫ですか。」と聞かれるまでぼーっとしていた。少し店内をぶらぶらしていると、面白い物を見つけた。「カラスえんぴつ」という物だ。すぐレジにカラスえんぴつを持っていった。「百円です。」と言われ僕は、百円をすぐに出した。そして店を出て家へ帰った。

 お母さんに見つからないようそっと部屋にいった。カラスえんぴつは、鉛筆に書いてあるカラスの絵がうごいている不思議な物だった。宿題に使うと、問題がすらすらと解けた。僕はびっくりしたが、これは握ると頭が良くなるんだなとすぐに理解した。他にもカラスに一日一時間なれるという力もあった。ぼくは、カラスえんぴつを使ってすこしいたずらをした。カラスになってお母さんのくしを屋根に隠したり、お父さんのおやつをばれないよう足でつかみ、遠いところで内緒で食べたりした。そして調子に乗ってテスト勉強をさぼったりした。他にも親友に自慢などした。親友のたけるとなおとに、「それどこで買ったの。」と聞かれたが、無視した。

 五十問テスト当日。筆箱にカラスえんぴを入れようとしたら、

「バサッ」

という音とともに黒い何かが出た。それは、カラスだった。もしやと思い鉛筆を見たらカラスの絵がない。驚きのあまり固まってしまった。そしたらまた心臓が止まるくらい驚くことが起こった。カラスがいきなり「ハロウィンを楽しんでくる。」と言い窓を開けてどこかへ飛んでいってしまったのだ。僕は、追いかけたけど、カラスは猛スピードで逃げていってしまった。学校への行き道で「勉強しとけば良かった。」と後悔した。テスト結果は、残念なもので十点だった。お母さんには、もちろんこっぴどく叱られた。次は頼らず頑張るぞと決意し引き出しにしまってその日は寝た。

 次の日学校から帰ってきた僕は、「宿題くらいなら」と言い、引き出しを開けたが、カラスえんぴつは、砂になっていた。