学校長の窓

1. 平成28年3月 朝会

投稿日時: 2016/03/02 益子中学校

 平成28年3月朝会               「校歌を歌うこと」

 校歌を皆さんは、どんな気持ちで歌ったているでしょうか。3学期の始業式の時を覚えているでしょうか。私は、もっと元気な歌声が響くと思っていました。しかし、朝早くで、しかも寒い体育館での始業式だったので、皆さんの声は、この体育館に響いていませんでした。とても残念に思いました。
 式典で歌う校歌には、それぞれ意味があります。例えば、入学式で歌う歌は「決意」の現れであり、卒業式で歌う校歌は「感謝」の心です。始業式で歌う校歌は学期始めの「誓い」であり、終業式で歌う校歌は学期の「まとめ」という意味で歌います。
 益子中学校の校歌は、昭和25年に作られました。それから65年が経ち、益子中学校の卒業生は現在13,600人います。その先輩の方々はどんな思いでこの校歌を歌ってきたのでしょうか。おそらく、益子中の歴史・伝統・思い出・友情・感謝・汗・涙など、中学生活で経験したことや学んだことなど、一人一人が一人一人の思いを込めて歌ってきたのだと思います。おそらく益子中の先輩方は皆さんに、「すばらしい歴史と伝統を受け継いでほしい」「地域からも誰からも愛される、応援される学校であってほしい」ということを願っているはずです。その期待に応えるべく、今までの先輩方と同じように、気持ちを込めて大きな声で校歌を歌ってほしいと思います。
 私は今までに、他の学校の校歌を聞いて、感動したことが2回あります。一つは4,5年前に、千葉県の木更津総合高校が甲子園で勝利したときに歌った校歌です。野球部員全員が海老ぞりになり、応援団と同じような姿勢で校歌を歌っていました。全力校歌として話題になったので、皆さんも覚えている人がいるのではないかと思います。何でも全力で行う姿勢は、私たちに感動と元気を与えてくれます。もう一つは、4年前の益子芳星高校の卒業式の校歌です。益子芳星高校は益子高校と芳賀高校が一緒になり新しくなった高校です。校歌も新しく生まれ変わり、この近辺の学校にはない新しい感覚のメロディーで、歌うのがとても難しい校歌です。それでも一人一人が、校歌を歌うことに自信と誇りを持って歌っていました。特に男子の声がすばらしかったのを覚えています。
 益子中学校の野球部は試合の前に、必ず校歌を歌います。円陣を組んで心を一つにして、集中力をもって戦う気力を高めます。リズムはありますが、音程はありません。それでも一生懸命歌う姿勢は、かっこいいと思います。バレー部も歌っているのを見たことがあります。他の部活動でもやってみるとよいと思います。
 私は、音楽の教師です。式典で歌う歌も音楽の授業だと考えています。柴山先生もそう思っているはずです。それぞれの式典で歌う「国歌」も「式歌」も「校歌」も皆さん一人一人が、皆さん一人一人の想いを込めて、一生懸命歌ってほしいのです。3月10日は「卒業式」です。皆さんの歌で、来賓の方々や保護者の方々に大きな感動を与えましょう。特に校歌については、皆さんの歌声で、益子中学校の校歌は日本一であることを証明してほしいと思います。
 最後に、卒業式で歌う「いつまでも」という合唱曲は、今から17年前私が、作詞・作曲した曲です。当時の益子中の生徒に、このような生徒に、このようなクラスに、このような学校になってほしいという願いを込めて作った曲です。今も歌い継がれていることを本当にうれしく思います。益子中で聴くのが最後となるので、この曲も気持ちを込めて歌ってください。