日々の様子

開校50周年式典

5,6年生は、1,2時間目の生活・総合発表会を終えた後に開校50周年式典に在校生代表として出席しました。

今回、この式典に校歌の原曲を作曲された方がご参加くださるということで、子供たちも楽しみにしていました。

厳粛なムードのスタートでしたが、作曲者のご紹介で温かいムードになりました。

後半は、連小の50年のあゆみのムービー、1~4年生の生活科・総合的な学習の時間の学びの発表動画、そして5,6年生がスライドを用いて舞台で発表をしました。

 

最後はもちろん校歌斉唱。

半世紀歌い継がれてきた校歌を、作曲してくださった方の前で、次の半世紀に繋ぐためにみんなで斉唱しました。

 

ご出席いただきましたご来賓の皆様、式典進行のお手伝いをしていただいた保護者ボランティアの皆様、おかげさまで温かな式典を挙行することができました。

重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

これからの50年も、連光寺小学校をよろしくお願いいたします m(_ _)m。

 

 

-校長挨拶-

 悠久の時、平安の世に小野小町によって詠まれ、また、明治天皇のうさぎ狩りの地としてもゆかりのあるこの連光寺に、梅の花がほころび始めました。春一番の足音もすぐそこに聞こえてくるようです。

 本日は、地域の願いとともに開校した多摩市立連光寺小学校の、開校50周年式典に際し、多摩市長様、多摩市教育委員会教育長様、本校 校歌原曲作曲者様、本校第12代校長様、多摩市 教育委員の皆様、多摩市議会 議員の皆様、多摩市教育委員会の皆様、多摩市役所 関係各部署の皆様、多摩市公立小中学校長の皆様、そして、日頃より本校の教育活動や子供たちを大きく支えてくださっております地域の皆様に、ご来賓として、ご臨席賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。

 

改めて、校歌の原曲を作曲されました作曲者様。よろしければ、50年後の子供たちにお姿を拝見させていただけますでしょうか。

 ありがとうございます。校歌は半世紀の時を繋ぎ、歌い継がれています。皆様、改めて大きな拍手をお願いします。

 

 さて、今を遡ること50年前。本校が開校した昭和49年(1974年)は、どんな年だったのでしょうか。市内では、多摩ニュータウン諏訪・永山地区への入居が続々と始まり、1970年には約3万人であった人口が、1974年には2倍の6万人を突破しました。一気に増えた市民の交通の便を図るため、小田急永山駅、京王永山駅、京王多摩センター駅もこの年に開業しました。皆様はどのような時をお過ごしでしたでしょうか。

 開校以前、この連光寺小学校の土地は、谷戸を活用した水田であったそうです。現在でも校庭直下に大谷戸川が暗渠の中を流れていますが、かつてはここで天然のうなぎも捕れたそうです。国語で習う「ごんぎつね」そのものの世界が広がっていました。どうやってここに小学校が建つことになったのか。令和3年10月1日の学校ホームページに、こんな出来事が記されています。

「昨日朝、転校してしまう児童のおじいさまが丁寧にご挨拶に来てくださいました。いろいろお話をしていると、連光寺小の創立のころの話になりました。おじいさまのお父様が、この地で稲作をしており、ここに小学校を創るために土地を市に売却してくれないかと話があったそうです。子供たちのためならということで、ご先祖様から受け継いだ土地を提供してくださったのだそうです・・・。」

 校長室の金庫に「沿革誌」というものが備えられています。創立以来どんな教育活動が行われたのかを記録しているものです。その「沿革誌」は、往々にして竣工から始まることが多いのですが、連光寺小学校のものは、創立するために用地を提供された方の名簿から1ページ目が始まっています。12名の方々が土地を提供してくださっていました。歴史の重み、「ここに学校を」という地域の方々の願いを感じる、1ページ目です。ご挨拶に見えられたおじいさまのお父様の名前が、もちろん1ページ目には記されていました。転校する児童の学級の朝の会にお邪魔してその話をしていると、別の児童から、私のおじいちゃんの名前もあると声が上がりました。聞いていた子供たちからは自然と拍手が沸いていました。こうして歴史は続いていくのだなと、改めて温かなそして穏やかな気持ちになりました。地域を大切にする連光寺の伝統が息づいていることを実感させる出来事でした。

  

 21世紀に入り、連光寺小学校は地域の皆さまの多大なご協力を得るとともに、地域の環境資源を存分に用いて「生活科・総合的な学習の時間」を学校の核に据えた教育活動を推進してきました。近年は「持続可能な社会づくり・ESD」「アントレプレナーシップ教育」として焦点化しています。そこには、この地域のぬくもりを心地よく愛し、未来永劫続きますようにという願いが根底に確かに流れています。地域を大切にできるからこそ、地域を愛せるからこそ、その先に広がる大きな世界も自分事として感じることができるようになるはずです。

 

そんな人間を育てたい。

 

 その信念を胸に、学び舎を共にしやがて飛び立って行く子供たちと共に、これからの50年も、地域と共に連光寺小学校は歩んでいきます。それが連光寺小学校の使命です。

 

 創立からこれまで、多くの皆様から賜りましたひとかたならぬ想いに、改めて感謝の意を表すとともに、今後とも皆様方の変わらぬご支援とご協力の程を何卒よろしくお願いいたします。

  

令和七年二月十五日 多摩市立連光寺小学校長 關口 寿也