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校長室のひとりごと「AI対AI?」

 昨日に続き、AI関連の話題です。今のところ本校では生徒のAI使用(悪用)が問題になってはいませんが、巷では夏休みの宿題にAIを使っている(悪用)という話や記事を見かけます。AIの使用、活用自体はこの時代ですから問題ありませんが、例えば小中学生の「読書感想文」「絵日記」「自由研究」「生活記録」など、あたかも自分の考えを綴ったかのようにAIを使用している例もあるようです。「ようです」なんて、のんきに他人事で構えている場合ではなさそうです。昨今大学のレポートや論文、課題をAIにつくらせ提出してくる学生が少なくないようです。そしてそのレポートや課題を採点する先生が四苦八苦しているという記事を読みました。以前は提出された文章を読み内容を採点するのが先生の仕事でしたが、最近はまず「AIかも?」と疑いの眼差しで本人の何十倍もの時間をかけて「AIっぽい」文章と向き合っているそうです。場合によっては、疑わしい膨大な文章をAIに読み込ませ、AIがAIによるものか判定するなど、AI対AIという訳のわからない状況にもなっているともいわれています。それでも限りなく黒に近いグレーの場合には、学生を呼び出し、口頭で内容を質問し受け答えで判断しているそうです。

 これまで読み書きが基本だった教育も、もはや過去の物となってしまったのかと思わされます。近い将来、教育、学問に何を求め、どんな能力を身につけさせたいのか、そしてそれをどう評価していくのか。なんだか訳がわからなくなってしまいます。