校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「虫歯予防デー」
今日6月4日は「虫歯予防デー」です。生活するうえで、人間大切ではない部分などはありませんが、特に大切に感じるのが「歯」だという人も少なくないでしょう。
虫歯で歯が痛くなれば、本当にどうしようもなく痛く感じますし、それが上の歯なら脳に近いため尚更ですよね。また、何より食欲に影響します。美味しく感じられないばかりか、食べることが億劫になってしまいます。いつまでも丈夫な歯で生活したいとつくづく感じます。
さて、「歯」はスポーツにも大きく関係します。日本でも90年代に「スポーツ歯学医学会」が設立され「スポーツ歯学」の認知が広まりました。世界のホームラン王「王貞治選手」は現役中は奥歯がボロボロだったそうです。ボールを打つインパクトの瞬間に繰り返し歯を食いしばっていたためです。我々昭和世代は「しっかり歯をくいしばって頑張れ」などと表現しますが、実は歯を強く嚙み締めることで、実際に筋力が4~6%程度アップすると言われています。近年、ボクシングだけではなく様々な競技のアスリートがマウスピースを着用していますが、繰り返し奥歯を噛み締めることから歯を守り、かみ合わせを矯正してくれ、奥歯を効率よく食いしばることを可能にしてくれるからです。
実際に、瞬発的に筋力を使う競技の選手たちは、マウスピースだけではなく、虫歯、歯並び、歯のケアにも気を使っています。
100mのウサイン・ボルト選手は、スローで見ると口を開けリラックスして走る姿が印象的ですが、スタート時にはしっかりと歯を食いしばり加速しています。加速してからは、筋肉をリラックスさせ無駄な力が入らないように、わざと口を開けしているのです。
また、運動をつかさどっている脳の「運動野」、認知機能をつかさどる「前頭前野」ともに、歯を強くかむことで血流が増し機能が向上するため、スポーツ中にガムを噛んでいる選手がいるのも、このためなのです。
どうですか? 「スポーツと健康と歯」、密接な関係ですよね。今日6月4日に、自分の歯について改めて意識してみませんか。