校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「体育祭」
10月というのに暑い日が続きます。今日の予想最高気温は30℃超えですが体育祭を行います。先週が川創祭だったこともあり実質1週間という限られた練習期間でしたが、生徒たちは3年生を中心に競技の練習に応援練習にと取り組んできました。
学校の雰囲気自体も、先週の「文化的」と打って変わって、合唱の歌声から応援の叫び声を張り上げ、本格的に「体育的」各色の優勝、応援賞を目指し取り組んできました。本校は若い先生方が多く生徒たちに混じって、大声を張り上げ応援したり、一緒にダンスを踊ったりと一気に「体育祭モード」の一週間でした。
今年の体育祭のスローガンは「Break the Limit ~敗北は受けつけない~」です。練習からこのスローガンのように「限界を超える」勢いですべてに全力で取り組む生徒たちの姿には関心、いや感動すら覚えるほどでした。わずか3年間の中学校生活、時にはクラス全員で互いを思いやりながら一曲の合唱を仕上げ、それを歌いきることの満足感と達成感、そして時には、今までの自分を超えるかのようにガムシャラに踊ったり、競技したり応援したり…
そんな青春の1ページとも言える貴重な時間を全校生徒で共有することの清々しさ、素晴らしさを、体育祭を通して生徒たちには経験してほしいと思っています。
そして、そんなキラキラ輝く時間を生徒たちと一緒に過ごすことができる中学校の教員という職業に就いていることの幸せを実感するとともに、これこそ教員の醍醐味だと感じています。
今日の体育祭が無事に終わりますように…
校長室のひとりごと「スズメが絶滅の危機?」
野鳥の中でも身近な存在、特に気に留めるまでもなく「チュンチュン」と街中で頻繁に見かける存在のスズメ、実は近年激減しており、その減少率は絶滅危惧種レベルだと環境省の生物多様性センター環境NGOの調査結果が公表されました。
この調査は里地、草地、農地、湿地、里山など様々な環境ごとに調査され、その里地の調査で、出現頻度が高いとされる106種の鳥類について調査すると、スズメ、ツグミなど16種の一年あたりの減少率が環境省の定める「絶滅危惧1B」「絶滅危惧II類」に匹敵する減少率だと明らかになったそうです。
その要因は様々で、気候変動による温暖化、生態系の変化による野鳥の餌となる昆虫や幼虫の減少、里山の荒廃、農地の減少などが複雑に絡み合っていると言われています。
一方、蝶々(チョウチョ)、蝶類の33%が年3・5%以上のペースで減少しているとの報告されました。
近い将来スズメを珍しがって競い合ってシャッターを切る時代がやってくるかもしれませんね。
10月になっても猛暑日だったりと、この温暖化は人間だけではなく野生の生物にも厳しい世の中になっているということでしょうか。
校長室のひとりごと「還暦の同級生」
60年前、1964年の昨日10月1日に東海道新幹線が開通しました。当時は最高時速210㌔東京―新大阪間を4時間で移動を可能にし「夢の超特急」などと呼ばれていました。高度成長期真っ只中の日本が、その経済力・技術力を世界にアピールするにふさわしい場、東京五輪の開会式が同じ年の10月10日に迫り、先に開通していた首都高速道路と、この夢の超特急の開通、そして東京五輪が日本の力を世界中にアピールしました。
還暦を迎えた東海道新幹線、現在は最高時速285㌔、東京―新大阪間が2時間21分となり60年で1時間40分短縮されました。建設中のリニアモーターカーの最高時速は500㌔、更に移動時間の短縮が見込まれています。
ところで、この60年で新幹線の車両も随分進化し、現在で6代目。騒音や空気抵抗を軽減させ乗り心地も随分と良くなりました。一方、速度が上がり、時代の流れも手伝い移動時間が短くなったことで、消えていった設備や装備も少なくありません。例えば「公衆電話」、携帯電話の普及によって2021年に公衆電話は廃止となりましたが、代わりに車内に無料WIFIを完備しています。次に「食堂車」、新幹線が博多まで開業し、最長で乗車時間が7時間を超えていたことで、食堂車が誕生しました。しかしスピードアップとともに2000年に食堂車は廃止となり、車内でのワゴン販売も昨年廃止されてしまいました。近年は飛行機のファーストクラスのような「グランクラス」と呼ばれる豪華な空間、サービスが始まっており、2026年には、完全個室が登場するそうです。
還暦を迎え、尚も進化する新幹線。同じく還暦を迎える同級生の私も、負けていられません。更なる進化(?)を目指します。
校長室のひとりごと「星に願いを」
昔から「流れ星が流れている間に願い事を」などと言われており、これまで◯◯流星群など、チャンスあるごとに挑戦してきましたが、あまりにも突然現れすぐに消えてしまうため、一度も願いが叶ったことはありません。と言うより一度も流れている間に願い事を言えたことすらありません。皆さんはどうですか?
これまで願いが叶わなかった私のような人には朗報です。世紀の大彗星とも言われている「紫金山アトラス彗星」をご存知でしょうか。2023年1月に中国の紫金山天文台と南アフリカのアトラス望遠鏡で相次いで発見された彗星です。発見当時は「木星」より遠くにあったにもかかわらず発見されたことから、かなりの大きさで2等星ほどとも言われていました。彗星は氷を含んだ天体が、太陽に近づくとその氷が溶けガスやチリを放出して長い尾を引くように見える状態を「彗星」と呼んでいます。
実はこの「紫金山アトラス彗星」は現在地球に最接近しており、条件が揃えば日本でも肉眼で見ることができるそうです。実際に昨日の未明、飛行機から綺麗に尾を引いた姿が目撃されているそうです。ここ数日間は、夜明け前の午前4時半頃の真東の水平線と角の低い位置で見えるそうです。そして一旦見えなくなりますが、10月中旬には夕方、今度は西の空に現れ、徐々に高く移動して10月いっぱいは肉眼でも見える可能性が高いと言われています。
「アッ」という間の一瞬の流れ星と違うため、もし目視できれば、じっくりと願い事を唱える時間があるので、今度こそ大丈夫(早起きできれば)かもしれません。
早速 今朝、張り切って早起きしましたが、我が家からは近隣の建物で見えませんでした。今月中旬のチャンスに再チャレンジです。
校長室のひとりごと「悪いわけではないけれど…」
4月のことですが、全国の小学6年生、中学3年生を対象に、全国学力学習状況調査が行われ、8月下旬にその結果が公表されました。
この場でも調査でのアンケート形式「生徒質問」があること、そしてその中の「自己肯定感」について問う設問の結果に注目していることなどをお知らせしてきました。
主に「自己肯定感」を問う二つの設問、「自分には良いところがあると思いますか」「先生は良いところをほめてくれますか」について本校の3年生の回答を見ると、昨年度よりも肯定的な回答が増え、千葉県平均、全国平均とほぼ同程度の結果でした。日頃先生方には「活躍の場面を増やそう」「小さなことでも認めほめてあげよう」とお願いしていますが、引き続きこの二つについては継続していこうと思います。
この「生徒質問」では他に気になる設問結果がありました。それは「一日にどれくらいゲームをしますか」です。3時間以上と回答した割合は全国29%、千葉県32%に対し、本校は55%、半数以上が3時間以上ゲームをしていることになります。同様に「一日どれくらいSNSや動画を視聴しますか」では、4時間以上と回答した割合は全国18%、千葉県20%に対し、本校は31%でした。つまり千葉県、全国の中学生と比較すると、本校生徒は「より長い時間、ゲームやSNS,動画視聴をしている」のです。一方「休日にどのくらいの時間勉強しますか」という設問に対し、4時間以上と回答した割合は千葉県7%、全国6%に対し、本校は0%に、また全くしないと回答した割合は、千葉県、全国ともに13%なのに対し、本校は27%と県、全国の倍以上の結果となりました。
一概に「ゲーム、SNS、動画視聴を減らして勉強しなさい」というつもりはありませんが、この結果を3年生一人ひとりが考え、上手に時間を使い自己の進路実現に向けて取り組んでほしいと思います。
校長室のひとりごと「多くの皆さんにご参観いただきました」
昨日は、野田ガスホールで「川創祭(文化祭)」を行いました。
午前中は各代表生徒たちの発表、午後は合唱コンクールでした。全生徒にかかわる合唱コンクールは、各学年、各学級ともに素晴らしい歌声を披露してくれました。コンクールなので賞をとった、とれなかったがついてしまいましたが、学級の仲間たちで共有してきた経験は、いつまでたっても決して色あせることはないでしょう。
川創祭の余韻が冷めやらぬ今日の土曜授業、体育祭への取り組みが始まります。体育祭でも学級や学年、そして全校生徒のみなぎるパワーを発揮してほしいと思います。
この次から次へと大きな行事が続き「体育祭を10月の下旬にできないの?」というご意見もいただきます。その通りですが10月には本校にとってもう一つ大きな対外行事があるのでこの時期に体育祭の実施となりました。その大きな対外行事とは「関東甲信越地区中学校家庭科研究大会」という関東甲信越地区の中学校家庭科教員のために、各県の実践を互いに発表し合う研修の場で、それを本校会場で行います。実際には千葉県内のいくつかの中学校で同時の開催となりますが、本校は3年生の授業を関東甲信越地区の家庭科の先生方が参観します。
※ 昨日はあいにくの天候でしたが、本校の保護者の皆さんをはじめ、小学校の保護者、地域・一般の皆さんの多くの皆さんにご来場いただき、生徒たちの様子をご覧いただきました。ありがとうございました。
校長室のひとりごと「文化の祭典『川創祭』」
文化の祭典「川創祭」当日を迎えました。
日程など詳しくは本HP内で案内しています。午前中は吹奏楽部、特設郷土芸能部の発表、各学年代表の「総合的な学習に時間」の発表、そして全校の代表で市、葛北で発表する弁論、英語スピーチの発表を行います。午後は、合唱コンクールです。9月に入りどの学級の練習にも熱が入り、今週は全校が「合唱モード一色」で校舎のあちらこちらに素晴らしい合唱が響いていました。今日はコンクールですから「賞」に輝く学級もあれば、残念ながら「賞」には手が届かなかった学級も出てきます。しかし、校長としてこれまでの取り組みを鑑みると、どの学級にも「賞」をあげたいと思うほど、生徒たちはよく頑張っています。
そんな歌声を聞きながら、ふと思い出すのが学級担任だった当時の合唱です。2~30年たっても、曲名はもちろん、練習中のいざこざや、当時の合唱、賞を獲得して生徒とともに喜ぶ自分、賞を逃して悔し泣きする生徒をなだめる自分など…不思議と鮮明に目に浮かんできます。
本校生徒たちの合唱を聞きながら、そんな昔を思い出し感じたことがあります。それは昔も今も中学生は中学生、何ら変わらないということです。よく「最近の子どもは…」などと言いますが、純真無垢に生まれてきた子どもたち、昔も今も子どもは子ども何も変わらないはずです。もし昔と何か変わっているとすれば、それは社会や子供たちを取り巻く環境、周囲の大人たちが変わっているのでしょう。本質的には昔も今も中学生は中学生、「最近の子供は…」などと変に躊躇することなく導いていこうと改めて考えさせられました。
今日は、今の中学生の発表を見ながら、昔の思い出にも浸ってみようと思います。
校長室のひとりごと「読書の秋なのに」
先日、文化庁の国語の世論調査について書きましたが、この調査には語句だけではなく「読書」についても調査しています。例えば「1か月に何冊くらい本を読みますか」です。この「何冊」には、電子書籍は含まれ雑誌やマンガ本は含まれません。
今回公表された2023年度調査では「1冊以上読む」が36.9%、「読まない」が62.6%という結果でした。2018年5年前に実施した前回調査では、「1冊以上読む」が52.6%と半数を超え「読まない」が47.3%でした。注目したいのは「読まない」の%で、この5年で約15%も増えた結果です。この調査の対象は16歳以上で6000人を抽出したものです。小中学生の頃に読書習慣が身につかなければ、なかなか大人になってから読書に親しむのは難しいと言われています。
本校だけではなく、今各中学校は「時間のやりくり」に苦慮しています。一昔前には、学校ごとに工夫しながら「朝読書」など一斉に読書活動に取り組めるよう読書を多くの学校でカリキュラムに組み込んでいました。しかしコロナ禍も手伝い、部活動の朝練習がなくなり、放課後の活動の時間を確保するため少しづつ一般の下校を早めるのなど、一斉に読書の時間を確保することが難しくなってきました。
GIGAスクール構想による一人一台端末の導入も読書、図書室の利用が少なくなった一因だと感じています。中学校では各教科の学習で「調べ学習」の機会が少なくありません。かつては図書室に行って本を参考にしていたものですが、今は教室にいながら各自がインターネットから欲しい情報を瞬時に手に入れることができるようになりました。
読書の楽しさ、活字に触れる大切さは、今さら私が言うまでもありません。
生徒たちには引き続き読書を推奨していこうと思います。
校長室のひとりごと「豚はお尻も呼吸?」
世の中には、変わったことを真剣に研究する研究者がいるものです。
先日、「豚はお尻でも呼吸できる」ことが発見されたと報道されていました。この研究をしたのは、東京医科歯科大学の教授のチームです。そしてこの研究が今年の「イグノーベル賞」を受賞したということです。皆さんノーベル賞はご存知と思いますが「イグ」とは否定するというような意味合いがあり、この聞き慣れないイグノーベル賞とは「人を笑わせ考えさせるような研究」に対して授与されている名誉ある賞です。「豚はお尻でも呼吸できる」という私のような素人には何のための研究なのか想像もできませんでしたが、東京医科歯科大学の研究チームだけあって大真面目な研究の結果です。
コロナによる呼吸不全で従来の呼吸補助では救えなかった命の経験を生かし、患者に負担が大きい人工呼吸器に変わる呼吸の補助はないか、という再生医療の発想がこの研究の始まりだったそうです。研究チームによると既に人体での臨床実験も行われており、2028年頃の「腸換気法」の実用化を目指しているそうです。
さて、この「イグノーベル賞」過去には「ワニもヘリウムガスを吸うと声が変化する」や「微弱な電気を流した箸やフォークで食品の味を変える」「涙の出ない玉ねぎ」などが受賞しています。
ノーベル賞もそうですが、このイグノーベル賞など、豊かな発想で普通では誰も考えないような研究を推し進めることで新たな発見や発明が進むのだと改めて感じました。
今日は葛北駅伝大会です。この後応援に行ってきます。
校長室のひとりごと「川創祭」
「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、お彼岸を境に朝晩随分と秋めいてきました。
今週はいよいよ文化祭「川創祭」が行われます。この「川創祭」本校の体育館で例年行ってきましたが、今年は「野田ガスホール(旧野田文化会館)」で行います。
コロナ禍では密を避けたり、感染予防の観点から保護者はもちろん、地域の皆さんに学校に足を運んでもらい、生徒の様子を見ていただく機会が失われてきました。そもそも行事自体ができない数年間が続きました。「地域連携」「地域に開かれた学校」、学校は地域の教育力なくしては円滑な教育はできません。今の中学生、本校生徒の様子を見ていただく機会として、今年の「川創祭」を企画しました。しかし、全校生徒が入り、保護者が参観すると本校体育館のキャパシティをオーバーしてしまい、せっかくご来校いただいても、地域の皆さんが参観できないことが予想されます。そこで多くの方に自由に参観いただけるようにと大きなホールでの開催となったわけです。
当日、午前中は文化部の発表や学年、学校の代表生徒の各種発表、中里喜楽会の皆さんにご指導いただいた郷土芸能「獅子起こし」などを披露します。
そして午後は、合唱コンクールです。今、生徒たちは心を一つにして最後の仕上げです。今回は大きなホールということもあり、川間小、尾崎小の両小学校の有志も招待し合唱を披露していただきます。
初めての試み尽くしの今年の「川創祭」、私も今から楽しみです。
当日は、家族に中学生がいなくても、どなたでも無料でご参観いただけます。どうぞお越しください。
校長室のひとりごと「もふもふ…」
「もふもふ」「まったり」「さくっと」「ごりごり」「きゅんきゅん」・・・
「失笑する」「うがった見方」・・・
文化庁が2023年度の国語に関する世論調査の結果を発表しました。
1行目の語句は、日常会話で使われている新しい言葉の浸透度合いを調査する設問に使われた語句です。
ふんわりと柔らかそう、な状態を表す「もふもふ」は全体の52.6%が使うという結果です。また、ゆっくりとのんびりする、ことを表す「まったり」も52.6%が使い、時間や手間をかけない、を表す「さくっと」は56.2%、筋金入り、を表す「ごりごり」は20.0%、ときめきを感じる、を表す「きゅんきゅん」は41.4%が若者を中心に日頃から使うと回答したそうです。
2行目の語句は、本来の意味ではなく多くの人が間違えて使用している語句です。
「失笑する」、本来は「こらえきれず吹き出して笑う」という意味ですが、「笑いも出ないほどあきれる」と回答した人は全体の67.0%でした。
「うがった見方」、本来「物事の本質を捉えた見方」ですが、60.7%の人は「疑ってかかるような見方」と誤って認識している結果だったそうです。
コミュニケーションや、言語活動を大切にしている学校、これからも言語環境を整えていこうと改めて感じさせられました。
※昨日、暑い中「ふれあい奉仕作業」が行われ、多くのPTAの皆さん、川間地区社会福祉協議会の皆さんにご参加いただきました。ありがとうございました。
校長室のひとりごと「報奨金」
パリ五輪は、金メダル20、銀メダル12、銅メダル13を獲得するなど日本選手団の大活躍で幕を閉じました。
ところで日本ではメダリストに報奨金が支給されることをご存知ですか。金メダルを獲得するとJOC(日本五輪委員会)から500万円の報奨金が支給されます。銀メダルでは200万円、銅メダルでは100万円が支給されます。体操競技の岡選手は金メダル3つ銅メダル1つでしたから1600万円の報奨金を手にしたことになります。JOCの報奨金以外にもメダリストには所属する企業やスポンサーなどからボーナスが支給されるそうです。
ちなみにパラリンピックでは金メダルが300万円、銀200万円、銅100万円の報奨金が支給されたそうです。他国の五輪報奨金状況はと言えば、フィリピン男子史上初のメダルを獲得した体操選手には、平均年収の60年分の現金と不動産、生涯ラーメン無料券などが支給されたそうです。一方でイギリス、ニュージーランド、ノルウェー、スエーデンなどは報奨金制度がないそうです。
各競技、五輪同様に世界一を競う世界選手権等の競技会がありますが、五輪のように報奨金は支給されません。4年に一度、国を挙げての五輪だからこその報奨金なのでしょう。
選手たちは4年間、我々の想像できないほどの時間を費やし努力を重ね、遂につかんだ代表の切符、その大舞台での勝負に挑んでいます。その4年間には、遠征費用や何やら年間数百万円かかる競技も少なくありません。その費用を競技団体やスポンサー等が負担してくれる選手もいますが、自己負担の選手も少なくありません。4年に一度、それもメダリストにだけ支給される報奨金、皆さんはこの金額をどのように感じますか。
校長室のひとりごと「地球外知的生命体はいる?」
昨日は中秋の名月、餅つきするうさぎをしっかりと見ることができた名月でしたね。どうでも良い話ですが、子どもの頃から今に至るまでほとんど見逃さないTV番組があります。「UFO 」や「宇宙人」に関する特番です。TVを見ながら、研究者や専門家を名乗る謎多きコメンテーターの「これは間違いありませんUFOです」とか、宇宙人に連れ去られた経験があるという人の声色を変え不自然なモザイクでの体験談「寝苦しくふと目を開けると宇宙人が話しかけ、急に激しい閃光が…」など「さすがにウソだろ!」と思いながらもつい最後まで見てしまいます。宇宙人の存在を信じているとか信じていないとかを超越した番組には引きつけられてしまいます。
先日何気なく雑誌をめくっていると気になる見出しの記事を何度も読み直してしまいました。その記事の見出しとは「地球外知的生命体は100%存在する」です。その文の主は天文物理学、地球外知的生命探査(SETI)を専門とする大学の専任講師です。
彼によると「地球は天の川銀河という星団の中にあるが、天の川銀河には1000億を超える星があり、例えるなら五輪の水泳プールいっぱいに詰め込んだ砂の数に匹敵する。宇宙にはそんな銀河が見える範囲だけでも1兆個も存在する。宇宙規模で考えたら、地球だけではなくどこかに知的な生命体がいると考えるのが自然。天文学者にとって地球外知的生命体がいることは大前提だ」そうです。ではどのように地球外生命体を探すのかというと、電波望遠鏡で受信する電波信号を追跡しているそうです。
1977年オハイオ州立大学の電波望遠鏡が自然のノイズの約30倍の強さの電波を72秒間探知したそうです。地球の自転の関係で地球以外の天体からの電波を受信できるは最長72秒だそうです。つまりこの電波は人工衛星や航空機ではなく別の天体から発せられたものと考えられているのです。
宇宙人と考えるからウソっぽく感じてしまいますが、確かに「地球だけに」と考える方が不自然なのかもしれませんね。
校長室のひとりごと「民間人初の船外活動」
既にご存知の方も多いとは思いますが、国の宇宙機関に所属しない民間人を乗せた「スペースX」の宇宙船で地球を周回し高度700km付近で宇宙船クルードラゴンのハッチを開き船外活動に成功し、その様子が「X(旧Twitter)」で中継されました。
そして無事に地球に帰還した様子も同様に「X(旧Twitter)」で生配信されたと報じられました。
私の勝手なイメージですと、船外活動と言えばガチガチの着ぐるみのような宇宙服を想像していましたが、映像にはイメージと違い、宇宙服の開発も民間の宇宙事業参入で急加速していることを実感させられました。
このスペースXはアメリカの起業家イーロン.マスク氏が火星への移住計画を目的として設立され、その一つの段階として今回の船外活動となったわけですが、人類の宇宙進出も現実味を帯びてきたと感じます。
さて、今日は中秋の名月、天気も良く綺麗な月を見ることができそうですね。私もゆっくりと月を眺め、先人たちの月へ、そして宇宙への憧れを少しでも味わいたいと思います。
※ 今日は月の隣に土星も一緒に見ることができるそうです。
校長室のひとりごと「スズメバチ」
唐突ですが、川間中はとても居心地よい空間です。野田市の小中学校はいずれも歴史があり、どこの学校でも木々が茂り自然豊かな環境を持ち合わせています。中でも川間中は校庭や校舎を囲む四方全てが、樹齢6~70年という桜やヒマラヤスギ、イチョウなどの木々が生い茂り、四季の移り変わりが感じられます。校長室からの眺めは最高で、レースのカーテンも開け放し、毎日景色を見ながら学校運営について考えを巡らせています。
恵まれた環境なだけに、ウグイスやメジロ、シジュウカラ、セキレイなどの野鳥や夏にはカブトムシやクワガタ、オニヤンマなどの昆虫も見かけることもできます。
一方で、毎年のようにスズメバチには悩まされます。昨年も玄関前の松の幹の空洞にオオスズメバチが巣を作り、専門業者に駆除していただきましたが、今年も別の場所で巣を作り活発に飛ぶ姿を見かけるようになってきました。先週も専門業者に駆除してもらいましたが、まだまだしばらくは気を抜けません。これだけ自然豊かで木々が茂っていればしょうがないのかもしれませんが…
スズメバチだけではなくハチ全般の話になりますが、冬を越冬した女王バチが1匹で4~5月に巣を作り始め、夏にはその巣の中で働きバチが羽化をはじめ、巣は更に大きくなり働きバチが活発に動き始めます。そして最も活動が盛んになるのが8月から10月、ちょうど今の季節です。巣に近づきすぎたり、振動や物音などにも反応し襲われることもあるそうです。学校内だけではなく、この自然豊かな川間地区、またこの3連休でお出かけされる方もいるかと思います。十分に気を付けたいものですね。
校長室のひとりごと「周期セミ」
9月も中旬だというのに、日中はまだまだ猛暑、セミの鳴き声が暑さに追い打ちをかけるようにあちこちから聞こえてきます。
今日はセミについて書いてみます。
セミの種類によっても、またその個体によっても差はありますが、一般的にセミは幼虫の7年間を土の中で過ごし、地表に出てきて羽化し成虫としては7日間しか生きられないと言われています。暑さに追い打ちをかけるようなセミの鳴き声も、7年間我慢してやっとの7日間だけ必死に鳴いていると思えば我慢できる気がしますね。
ところで「周期セミ」って聞いたことありますか。この「周期セミ」とは北米のみに生息する毎世代正確に17年周期、13年周期で成虫になるセミの総称です。その周期年数が素数であることから「素数ゼミ」とも呼ばれており、毎年北米のどこかで発生しているそうです。
この夏、17年周期のセミと13年周期のセミの発生が重なり数兆匹とも言われるセミの大量発生が記録されました。前回両者の発生が重なったのが1803年のこと、実に221年ぶりの大量発生です。
この周期ゼミの神秘は氷河期に遡るそうです。正確に同じ周期で成虫になれば劣悪な環境下や外敵からも逃れる可能性、つまり生存率が高く種の保存に適した進化が現在に繋がっているそうです。
実際の周期セミの大量発生に興味がある方は「周期セミ」か「素数セミ」で検索してみてください。衝撃的(?)な画像が満載です。
校長室のひとりごと「9.11」
「9.11」。2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が起きました。ハイジャックされた旅客機が、ニューヨークのワールドトレードセンターやアメリカ国防総省本庁舎(ペンタゴン)に激突しビルが倒壊するという余りにも衝撃的な映像、どちらも23年も前のことですが、私には今もなお鮮明に記憶に残っています。
翌2002年2月には米ソルトレークシティでの冬季五輪が控えていたため、冬の競技団体には、出場権を争うシーズンが始まろうとしている矢先の出来事です。当時、縁あってスケルトン(ボブスレー競技)チームの代表コーチだった私にとっても他人事ではなくなってしまいました。状況が状況なだけに各国のチームがアメリカへの遠征を中止したり、日本でも各競技団体は海外渡航を見合わせるよう各チームに指示が出されました。五輪出場枠に影響するシーズン、大会が開催されれば出場しないわけにはいかない我々は、選手、スタッフそれぞれ、家族と相談し、連盟からの派遣ではなく、あくまで個人の判断で出国という決意をしました。「自己責任で…」などという念書を書いた記憶があります。
事件の影響が一向に治まらない9月下旬、最初の遠征地はカナダのカルガリー。次の目的地はニューヨーク州のレークプラシッド、空港は厳戒態勢、アメリカに入国できるかもわかりません。そこで他国のチームと合流し、同じカナダ国内モントリオールまで飛行機で移動し、陸路で国境に向かい、他国の選手たちの助けもあり無事入国、レークプラシッドまで移動したことを覚えています。とにかく2001ー2002シーズンは異常でした。
時は2002年2月、ソルトレークシティ五輪開会式当日。テロリストの次なる標的は、当時のブッシュ大統領も参加する開会式だとも噂されていました。各国選手団は開会式の入場準備のためメイン会場の外に待機。軍の怖いほどの厳重警備の中、開会式が始まろうとしているその時、「一斉に爆発音が…」選手たちは皆、頭を抱えしゃがみ込みました。その爆発音が開会式の始まりの合図「花火」だと理解するまで少しの間がありましたが、皆、安どの表情で顔を見合わせ笑顔を取り戻しました。
盛大な花火と割れんばかりの大歓声の中を入場した記憶が今も残っています。
校長室のひとりごと「下水道の日」
9月10日は「下水道の日」。一年を通して多く雨が降る台風シーズンの中でも、9月10日は立春から数えて220日目にあたり、大雨に備える特別な日とされてきたため「下水道の日」と制定されたそうです。
水道に比べ、どちらかと言えば日陰的な存在の下水道ですが、昨今の台風やゲリラ豪雨の影響で、河川の氾濫だけではなく、多過ぎる雨量を処理しきれず道路に水が溢れ川のように道路を濁流が流れる映像や、マンホールから水柱が上がったり、さらにはマンホールの蓋が下水に押され吹き飛ばされる映像などを頻繁にニュースなどで見かけます。
現在下水道の普及率は全国平均79.3%に対して千葉県は77.1%と下回っているものの生活排水の処理や市街地への雨水の浸水を防ぐなど、大切なライフラインと位置付け下水道の普及に努めてくれています。
今更ですが、地球の水は増えることも減ることもありません。雨水や生活用水は河川を通り海に流れ、海上で蒸発し雲となり、また雨を降らせるという限られた水の循環です。地球環境を考えさせられる昨今だからこそ、「下水道の日」をきっかけに地球の水の循環の恩恵を受けているという意識したいと思います。
①調理クズはそのまま流さない
②使用済みの油などはそのまま流さずペーパー等で拭きゴミとして処理する
③無駄に洗剤を使用しない
④トイレはペーパー以外の紙は流さない
校長室のひとりごと「パリ五輪(その2)」
連日パラリンピックの日本選手の活躍が報じられています。4年に一度のスポーツの祭典、選手たちには、大いに楽しんでほしいと思います。
パリ五輪は開会式をセーヌ川で、パラリンピックではコンコルド広場などで行うなどパリの街並みが印象的ですが、一方で「メイン会場」となる陸上競技場の映像を見る機会が少ないように感じています。前回の東京五輪での国立競技場にあたるメイン会場「スタッド・ド・フランス」は陸上競技の映像以外では、ほとんど目にすることがありませんが、実は画期的な工夫がなされています。
陸上競技場といえば周囲を大きなスタンドに囲まれ、中央のフィールドは一面緑の芝生。そしてフィールドとスタンドの間には陸上競技の400mトラック、全天候型のタータンに真っ白なラインでレーンが区切られています。では、陸上の400mトラック(地面)は何色をイメージしますか?日本の国立競技場のようなレンガ色を思い浮かべるでしょう。昔の競技場は茶褐色の「人工土アンツーカー」が主流で、1964年の東京五輪の国立競技場もこのアンツーカーでした。その後1968年メキシコ五輪で現在のようなタータンが採用され陸上競技場の主流になりましたが、「人工土アンツーカー」の名残で世界中多くの陸上競技場はレンガ色のタータンを使用しています。
今回のパリ五輪、パラリンピック会場「スタッド・ド・フランス」の400mトラックは見慣れたレンガ色ではなく「紫色」です。実はリオ五輪でも「ブルータータン(青色)」が採用されましたが、紫色はこのパリが初めてです。一般的に赤色は「緊張を高め闘争心を煽り興奮させる効果」があるとされていますが、青(紫)色には「緊張を和らげ集中力を向上させる効果」があるそうです。多くの競技場を経験している陸上選手でも「紫色」は初めてなので、一層集中力が増し、好記録を期待しての「紫色」だそうです。
パリ五輪陸上競技では、棒高跳びで世界新記録が、男子100mでは、決勝を走った全員が9秒台という好記録が生まれたのも「紫色」の効果かもしれませんね。
「スタッド・ド・フランス」の映像が映った際には注目してみてください。
校長室のひとりごと「まだ続く猛暑」
朝晩涼しくなったとはいえ最高気温35℃予報、今年の暑さはどうなっているのでしょうか?夏休み中は連日朝から30℃を超え、地域によっては40℃近くまで気温が上昇し、連日熱中症アラートが発せられる。天気予報では35℃でも驚かなくなってしまいました。学校もこれまで以上に対策を講じなくてはならないと考えてしまうほどの暑さです。
心配材料はたくさんあります。まず登下校です。7月は朝の7時前から温度計は30℃を指し、夕方6時過ぎても30℃を指している状態です。教室は冷房がありますが体育の授業は問題です。こう連日「熱中症警戒アラート」が発せられては体育の授業どころではありません。昔は暑い夏にはプールで涼んでいたものの、近年この暑さで水温は30℃。特に心配なのが部活動です。放課後とはいえグラウンドや体育館ではWBGT計では厳重警戒レベル。この暑さでも大会は行われるため練習しないわけにもいかず練習内容や時間など対策を講じての活動が続いています。
今年の6.7.8月は平均気温の+1.76℃だったと気象庁が発表しました。暑いわけです。専門家も地球温暖化状況や温暖化対策を鑑みても、この暑さはこの先も続くと話しています。であるなら、抜本的な改革、暑さ対策に乗り出す時期ではないかと感じています。例えば「サマータイム制度」を導入し涼しい時間帯に活動したり、夏の大会の時期をずらしたり、夏休みの部活動を例えばAM5:00からとかPM5:00からなどと暑い時間を避けるなど、数年中には、これまでのように「十分に気を付けて…」では太刀打ちできない時代がくると心配しています。
国や企業レベルでは温暖化対策を進めているのですが、今こそ我々一人一人ができる温暖化対策、そして熱中症対策を考えなくてはならないと強く感じます。
来週も暑くなりそうです。お互い無理せず頑張りましょう。
※ 例年この時期の体育祭、今年はこの暑さを予想し10月に実施します。
校長室のひとりごと「共学?別学?」
先月、埼玉県教育委員会が「男女別公立高校の共学化を推進する」と発表しました。埼玉県の公立高校で男女別学の学校は12校、男子校の春日部高校、女子校の春日部女子、久喜高校などは本校からも受験している学校です。
埼玉県教委の共学化推進の背景には「少子化」「多様化」「ジェンダー平等」などがあるそうです。今後、社会の変化や県民へのアンケート、地区別ヒアリングを実施する予定だとしています。
ちなみに千葉県はどうかと言えば、やはり共学化が進み現在男子校はゼロ、女子校が2校です。全国的に見ても1990年には261校あった男女別学も2023年には45校、⅙にまで減少しています。
私は中学3年生と校長面接を行っています。既に行った1回目の面接では、生徒の人となりを知ることを目的に、今後行う2回目の面接では、一人一人の志望校について、具体的な進路の話題が中心です。実際に男女別学の学校を志望している生徒は、皆一様に「男子だけなので…」とか「女子高だから…」とはっきりと志望動機を教えてくれます。確かに社会的にみれば「少子化」「多様化」「ジェンダー平等」もわかりますが、あえて男女別学を選択する子どもたちが実際にいるということを忘れてはいけないと思います。私学ではなく公立だということ、共学と別学と選択肢が2校しかないわけではありません。一中学校の校長として、世論も大切ですが、一人一人の中学生に目を向けて大切にしてほしいと切に願っています。
校長室のひとりごと「パリ五輪(その1)」
この夏、パリ五輪から目が離せず寝不足だったという方もいらっしゃったのではないでしょうか。私も「今晩こそ絶対見るぞ!」と気持ちはあったのですが、睡魔に負け翌朝のニュースで結果を知ったという毎日でした。
「五輪オタク(?)」の私にとって、今回のパリ大会では時代の流れ、変化を様々な場面で実感させられました。その一つに表彰セレモニーがあげられます。これまで表彰セレモニー、メダル授与といえば、金・銀・銅のメダルを授与し、優勝した選手の国歌が流れる、そしてその場でメディアに向けてポーズをとり写真撮影があり、一連のセレモニーが終わり、各国メディアが待ち受けるミックスゾーンと呼ばれる通路を通りインタビューを受け退場する、そんな流れがこれまでの五輪の常でした。
今回のパリ大会では、これらの流れに一つ恒例行事(?)が加わったことに気づきましたか? 金メダルの選手の国歌が流れた後、選手たちが表彰台でスマホを使い「自撮り」をするという行事です。五輪は他の国際大会と比べ厳格で、しきたりや縛りも少なくなく、全世界に映る表彰セレモニーで自撮りなど到底考えられませんでした。今回のパリ五輪のスポンサー企業であるサムスンが、全参加選手17000人にスマホを配布したことで、こういった表彰台上での自撮りが可能になったわけです。やはり時代の流れですかね。
今、五輪に続きパラリンピックの熱戦が繰り広げられています。こちらにも注目しようと思います。
校長室のひとりごと「避難訓練」
昨日、避難訓練を実施しました。皆さんも学生時代に経験があると思いますが、まず教室で「これから避難訓練を行います」「放送があったら机の下に身を隠しましょう」「非難する場所は校庭です、静かに速やかに移動すること」など予め教師が段取りを教える、訓練というより指導という意味合いが強いものです。今年度も4月当初に1回目の避難訓練を行いました。年度がかわり、改めて上記のような避難訓練を実施しました。そして昨日が2回目です。101年前の関東大震災の教訓から「防災の日」に制定されている9月1日(今年は2日)に例年実施しています。
今年の夏、毎日のようにどこかで発生するゲリラ豪雨、また南海トラフとの関連が懸念される九州での地震、各地で大きな被害をもたらした台風10号など災害の頻度や種類、想定される被害も変化してきたように感じます。
元日の能登半島地震、夏休み中の九州での地震など「いつ」「どこで」発生するか予想困難なのが災害であり、そのための訓練であることから、今回は「掃除中」に行いました。生徒には事前の告知もせず、いつものように各掃除場所に散らばり、近くに教師がいるとも限らない状況での訓練です。生徒たちは自分で考え行動しなくてはなりません。安全な近いルートで校庭まで避難し、人数の確認などが必要です。実際生徒たちは、それぞれの場所で身をかがめ、頭部を守り、速やかに非難することができ、我々教師にも生徒たちにとっても有意義な経験でした。
災害は学校にいる時間とは限りません。元日や夏休みの旅行や帰省先かもしれません。家族や誰かと一緒かもわかりません。生徒たちはもちろんですが、皆さんもこの機会に災害時の対応について話題にしてみてはいかがでしょうか。
校長室のひとりごと「学校再開」
毎日のように熱中症警戒アラートが発出された猛暑続きの今年の夏、運動部は思うように活動もできず、午後ともなると閑散とした校内でした。43日間の夏休みも終わり、今日から学校が再開し日焼けした生徒たちの笑顔、活気が学校に戻ってきました。かつて我々大人もそうだったように「43日間もある」と始まった夏休みも終わってみれば「あっという間に」という感覚で、生徒たちは今日の学校再開を迎えたことと思います。
ところで、この夏は暑さだけではなくパリオリンピック、九州四国での地震、そしてこの台風10号などさまざまな出来事がありましたが、夏休み前に生徒たちには「勉強でも部活動でも、遊びでも、何でも良いが長い休みにしかできない時間の使い方をしてほしい」と、また「今年の夏休みは◯◯に頑張ったなと9月に言えるような夏休みにしよう」と話しましたが、生徒たちはどうだったでしょう?機会あるごとに「今年の夏休みはどうだった?」と聞いて回りたいと思います。
夏休み中はこの「校長室のひとりごと」もお休みしていましたが、今日からまた毎日(出来る限り)更新してまいります。
校長室のひとりごと「有意義な夏休みを」
いよいよ明日から夏休みになります。子供のころを思い起こせば「夏休み」と聞くだけで、ソワソワと開放的な気分になり、これからやってくる夏休みの日々に何か特別な期待をしていたことを思い出します。実際には夏休みといっても一日中部活動だったりで、毎日が特別というわけにはいきませんでしたが、それでも「夏休み」という言葉には、特別なことを期待してしまう魔力(?)があったように記憶しています。
さて、そんな今年の夏休みは実質43日。夏休みは「子どもを家庭に一旦返す」わけですが、この43日間という膨大な時間が与えられることになります。
43日間を時間にすると実に1032時間。毎日の睡眠や食事、入浴などの時間をざっくり10時間と仮定し、1032時間から差し引くと602時間が残ります。3年生は受験生、1.2年生も勉強はするでしょうから、仮に学校と同じ毎日6時間勉強するとしたら、43日間で258時間、先ほどの602時間から258時間を差し引けば344時間が残り、つまり一日8時間が「自由な時間」という計算です。
日頃学校では「分刻み」の生活をしていのですから、夏休みにしかできない時間の使い方をしてほしいと思っています。
ゆっくりと「読書」したり「映画」を観たり、「絵」を描いたり。また「旅」にでたり、何かの「研究」や何かを「作る」、もちろん「もっと勉強」でも良いわけです。
ただ何となくゆっくり過ごす夏休みが悪いというわけではありませんが、「今年の夏休みは〇〇だったな~」と9月に振り返れるようなメリハリのある時間を生徒たちには過ごしてほしいと願っています。
4月より、ご愛読ありがとうございました。「校長室のひとりごと」も夏休みをいただきます。次回は9月2日から再開します。HPのその他は随時更新していきますのでよろしくお願いします。
校長室のひとりごと「推し活」
「推し活(おしかつ)」という言葉が社会的に広がり認知度も上がっています。「推し活」とはアイドルやアニメのキャラクターなどを応援する活動のことですが、ある調査によると小学生の53%が何らかの「推し活」をしているそうです。一昔前は「オタク」的なイメージがあった「推し活」ですが、仕事や学校の傍ら「推し活」に勤しむ人がかなりの割合でいるようです。
「推し活」してますか?
この推し活は心理学的にみても自然のことで、誰しも見たもの聞いたことなど受け取った情報の中から自分なりの価値感でシンボル的で特別な存在を見出します。そうして受け取ったことを、今度は外側に発するようになります。
例えば友達がキーホルダーを持っており、自分には特に意味もなくどうでもないことでも、その友達にしてみれば、推しのアイドルのキーホルダーだとすれば自己表現の一つで、特別な意味を持つことになります。このような推し活には三つのメリットがあるそうです。
一つ目は「自分の世界が広がる」ことです。推しのことを調べたり、もっと知ろうとすることで、今まで知らなかった世界を知ることができます。
二つ目は「自分の資源を分け与える喜びを感じられる」ことです。人間は他の人に親切にする、何かを分け与えることで幸せを感じる本能があります。
三つ目は「第3の居場所を作ることができる」です。第1の居場所は家、第2の居場所は職場や学校、多くの時間をその往復で時間は過ぎていきますが、同じ趣味の人とコミュニケーションをとるなど第3の居場所を作ることができます。
これは、大人になる準備段階の小学生の発達という面では、社会性が身につき良い効果が期待できると心理学の専門家は話しています。
ただし、過度に自分の資源を分け与えようとすると金銭面のトラブルなどの懸念があるのも事実です。何かに価値を見出し、自分でその世界に入り新たな居場所、コミュニティーを作り出せる「推し活」、皆さんも新たに「推し活」に挑戦してみませんか。
校長室のひとりごと「校長面接より」
以前この場でも紹介しましたが、今3年生を対象に「校長面接」を行っています。1日5人程度で1組から順にはじめ、ようやく終わりが見えてきました。一人一人と約15分程度、質問しながら話していると様々な発見があるものです。やはりこの時期に1回目の面接を実施できて良かったと感じています。
面接の中で意外に多かったのが、極度(?)の緊張です。「トントントン」ノックして校長室に入ります。「こちらへどうぞ」と。椅子にたどり着くまで10歩前後、手と足が一緒に出てしまう生徒の多いこと。また、緊張のあまり声が震えたり、言葉に詰まったり、泣き出してしまう生徒もいました。「校長先生が脅したんじゃないですか?」などとからかわれますが、もちろんそんなことはありません。笑顔で(かえって不気味だとの声も)優しいものです。これが入試本番だったら…
先日、千葉県教育委員会が来春の入学者選抜について5教科の共通テスト以外に面接試験を72校で、また自己表現試験を44校で実施し、これは過去最多だと公表しました。本校から受験するであろう学校のほとんどは面接試験を実施するようです。面接試験がどの程度合否に影響するのかは学校によって違いますが、共通して言えることは、5教科の共通テストの点数だけで輪切りにするのではなく、個々の受験生の人となりから、自校の生徒に相応しいかどうかを見極めようとしているのは確かです。
もうすぐ始まる夏休み、各高校は中学生向けに説明会や体験会などを行います。3年生は勉強だけではなく、各高校の説明会に参加し自分に合っている、そしてどうしてもここに入学したいと思える学校を選びます。そして面接試験では、通り一遍の志願動機ではなく、なぜこの学校を選んだのか、そしてこの学校で何を頑張りたいのかなどをきっぱりと答えられるようにしておくことが求められるわけです。
秋に2回目の校長面接を予定していますが、その時にはこれらを踏まえた質問をしていこうと考えています。
校長室のひとりごと「象はもっとすごい?」
先日「カラスは賢い」と綴りましたが、それを読んだある人から「象のほうが賢いよ!」とご意見をいただきました。言われてみれば、サーカスで芸をしたり、動物園では器用に絵を描いたりする映像を目にすることがあります。すかさず象について調べてみると実に面白いこと、次から次へと逸話が検索できました。(カラスとは違いこの辺りに象はいないので主にネットの情報です)
とにかく凄いんです、象は…
最大8トンにもなるアフリカ象は時速40㎞の速さで走るそうです。あのウサインボルト選手でも38㎞なので誰も追いつけませんね。また飲み水を求めて1日に120㎞歩いて移動したり、6時間かけ48㎞離れた島まで泳いだなんて記録も残されています。象のパワーは桁外れておりあの長い鼻を器用に使い乗用車くらいなら持ち上げてしまうそうです。
そうでした、「賢さ」でしたね。象の脳は5㎏ほどあり、人間やイルカと同じようにとても複雑な構造で、喜びや悲しみなど様々感情を持っているそうです。また人間と同じように学習し状況に合わせて臨機応変に対応することも分かっています。例えば、仲間の死を悼み、死んだ象に順番に鼻をつけていくという葬式のような儀式を行うことも分かっています。
また、最近コロラド大学が象の鳴き声に関する研究を発表した論文によると、人間のように象には名前があり、その名前を呼び合っていると報じられました。確かに鳴き声でコミュニケーションをとる動物もいますが、それは鳴いた声をまねて返事をするようなもので、人間のように名前を割り当て、特定の仲間を呼ぶことがわかったのは初めてだそうです。
現在、研究の続きとしてAIを利用し象の声を模して会話しようと研究を進めているそうです。
近い将来、AIを介して象と会話することができるようになるかもしれませんね。
校長室のひとりごと「賢いカラス」
カラスは頭が良いと言われています。
固い木の実や貝は、ある程度の高さまで咥えていき、固い地面に落として中身を食べる。それでも割れないクルミなどは車道の車(タイヤ)が通る位置を想定し置き、安全な場所でそれを見守り割れた中身を食べる。置く位置がずれてタイヤが踏まなければ更に微調整する。時には細長い棒を使って木の内部の虫を捕獲する。また公園の水の蛇口を口ばしで器用に開けて水を飲む、固い食べ物は水でふやかして食べる。ゴルフ場のカラスはお菓子があると知ってかゴルフカートの女性の荷物を加えて持っていく。などカラスの逸話はたくさん存在します。
カラスの脳は、カラスより身体の大きいニワトリの約3倍の大きさだそうです。知能の高さを測る基準に「脳化指数」という物差しがありますが、この脳化指数によると人間は0、89、チンパンジーは0、30、ネコは0、12、犬は0、14だそうですが、カラスは0、16と犬や猫より高く人間の7歳児と同程度と言われています。賢いのもうなずけます。
これらのカラスの研究も進んだことで、様々なことがわかってきました。
①カラスは鳴き方で互いに会話ができる。
②カラスは数を認識し数えられる。
③カラスは人の顔を認識し覚えている。
④一度経験したことは学習する。 など。
一般的にゴミをあさる厄介者のイメージがあるカラスですが、この機会にカラスを注意深く観察してみようと思います。
校長室のひとりごと「世界人口デー」
1987年7月11日、旧ユーゴスラビアで「マティ」という男の子が生まれました。マティくんの誕生は世界の人口50億人目ということで、国連はこの世界の人口50億人突破を記念し、7月11日を「世界人口デー」に制定しました。
日本は今少子化が社会問題となり、様々な少子化対策を模索しているところですが、世界、つまり地球上の人口は急激に増加しています。
1900年頃の世界の人口は約16億人でしたが、1950年には25億人、その39年後の1989年には倍の50億人、1998年には60億人、2011年には70億人、そして昨年2023年には80億人を超え、7400万人増加した今現在は81億1900万人がこの地球上に暮らしています。
「世界人口デー」国別人口を調べてみました。
<1位 イ ン ド>14億2860人
<2位 中 国>14億2570人
<3位 アメリカ> 3億4000万人
<4位 インドネシア> 2億7750万人
<5位 パキスタン> 2億4050万人
・
・
<12位 日 本> 1億2330万人 となっています。
2004年の1億2784万人をピークに日本の人口は減少に転じ、2030年には1億1500万人、2050年には1億人を割り、9500万人に減少すると予想されています。
「世界人口デー」に関連しデータを紹介しました。
校長室のひとりごと「不登校問題」
学校の課題に「不登校問題」があります。平成14年の調査では全国の小学生約25,000人、中学生の約100,000人が不登校という結果でした。暫く数値は横ばい傾向が続きましたが、平成29年から再び増加傾向に転じ、令和4年度の調査では、小学生約100,000人、中学生190,000人が不登校で、全児童生徒の3.2%を占めています。全国の小中学校で各クラスに1~2人が不登校だという計算です。調査を実施している文部科学省は「個々の児童生徒によって不登校になったきっかけや理由は様々だが、令和に入ってからの急激な増加には「コロナ」が影響しており、臨時休校や分散登校、リモート授業などで生活リズムが崩れたり、感染が心配で学校を休んでも欠席扱いにならなかったことなどが影響している」と分析しています。
不登校支援の専門家は、親・教員など周囲の大人が気を付けなくてはいけないNGな声かけについて言及しています。
① 「学校に行きなさい」「学校に来なさい」
思春期の子供は「〇〇しなさい」と言われると反発したくなるもの。「行けるなら行ってるよ、全然わかってくれない」と孤立してしまうこともある。
② 「学校に行かなくていいよ」
最近の「無理して行かなくていい」という風潮から「行かなくていい」と言ってしまいがちで「行かなくていいんだ」と都合よく捉えられ、欠席を長引かせることになりがち。
③ 「何で行けないの?」「何で来られないの?」
「行けない」ことを責められていると感じ「自分が悪いんだ」と罪悪感を持ってしまい引きこもるきっかけになりかねない。
④ 「いじめられたの?」「嫌なことされたの?」
大人の質問攻めから逃れるため、「うん」と言ってしまい、学校に戻る機会を失ってしまったり、更なる質問攻めに引きこもる原因になりかねない。
きっかけは何かしらあるものの、特に理由がない不登校も2割いると言われています。
不登校生徒一人一人に向き合って、毎日が楽しく明日も登校したいと思えるような学校づくりに努めていきたいと思います。
校長室のひとりごと「夏の交通安全運動」
〜身につけよう 交通ルールと ヘルメット 〜
これは明日から19日(金)までの千葉県夏の交通安全運動のスローガンです。
自転車に乗る時にヘルメットを着用していますか?昨年の4月より道路交通法により、自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されています。本校の自転車通学はヘルメット着用を許可の一つの条件にしていますが、休日などで自転車に乗る時は、生徒たちのほとんどはヘルメットを着用していないようです。一般の方々はどうでしょうか?確かに着用している人が増えてきたと感じますが、それでも着用していない人の方が多いでしょうか。
千葉県警によると県内の交通事故の4件に1件は自転車が関係しており、自転車の交通事故で亡くなられた方の多くは頭に致命傷を負っているそうです。また自転車のルール違反による交通事故も多発しているそうです。
野田市でも4月からの3ヶ月で小中学生の自転車による交通事故が11件発生しています。近年、交通量も増加し、大型トレーラーなども頻繁に往来しており、昨年は死亡事故も発生しているこの地域ですから他人事では済まされません。
話は変わりますが、新年度のタイミングでは、学校で定めた自転車通学可能な範囲外でありながら、自転車通学を許可してほしいと毎年何件もの問い合わせ(?)があります。お子さんの通学が楽になるようにという親心はもちろん理解しています。しかし、徒歩よりも自転車の方が交通事故のリスクが高いのも事実であり、この地域の交通事情を鑑みれば、自転車通学をさせたくないことも理解してほしいと思っています。決して意地悪でダメと言っているわけではないこともわかってください。
もうすぐ夏休みに入り子供たちが自転車を利用する機会も増えると思うとどうにも気が気ではありません。交通安全運動の機会に、
ご家庭でも自転車はもちろん、交通安全について話題にしてみませんか。
校長室のひとりごと「カタツムリ」
この暑さで梅雨を忘れてしまいますが、「梅雨といえば?」 何を思い浮かべますか?
梅雨といえば紫陽花(アジサイ)の葉を這う「カタツムリ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実際、梅雨でイラストを検索すると、紫陽花の葉の上にポツンといるカタツムリのイラストがたくさん表示されます。
ところで最近カタツムリを見ましたか? 日本には約1000種ほどのカタツムリが生息するそうですが、そのうち160種は絶滅の危機にあり、それ以外の種も全体的に激減しているそうです。
改めて振り返れば、しばらくカタツムリを見ていない気がします。
カタツムリは陸に住む貝の一種で、乾燥が天敵で落ち葉のあるジメジメした林などを好みます。しかし、開発が進み森林が減少し、木々はあっても周囲はコンクリートで整備された街並みではカタツムリは徐々に減ってしまい、結果として今は我々の目の届かないところで細々と暮らしているのだそうです。
「なら、住みやすい森や林に移動すればいいのに!」と思いますが、考えてみてください、カタツムリの移動する姿を。乾燥が天敵のカタツムリにとってアスファルトの道路を渡って林のある公園に、なんてことは無理なことです。その地域で減ってしまったカタツムリを増やすことは現実的に難しく、今後も減少を続ける見込みだそうです。「ならたくさんいる森から持ってくれば?」も無理だそうです。そもそもその地域で進化した結果として1000種もいるのですから、人間の手で移動させては生態系を脅やかしかねません。
あのユーモラスなシルエットのカタツムリにとっても住みにくい世の中になってしまったのは残念でなりません。
自然豊かで木々に囲まれた本校ならカタツムリを見つけられるかもしれません。早速探してみようと思います。
校長室のひとりごと「七夕伝説」
7月7日は「七夕」です。元々は旧暦の7月7日、今でいう8月にあたります。仙台の七夕祭りが8月に開催されているのはこのためです。
今日は「七夕伝説」について書いてみようと思います。
この「七夕伝説」は中国で生まれました。天空の神様「天帝(てんてい)」には「織女(しゅくじょ)」という娘がいました。織女は神様たちの着物を織る仕事を毎日天の川のほとりで行っていました。遊びもせず、恋人もおらず毎日ひたすら着物を織る織女を天帝はかわいそうに思い、天の川の対岸で牛を飼う仕事をしている真面目な青年「牽牛(けんぎゅう)」を引き合わせ、やがて二人は結婚しました。
二人は結婚してからというと仲良く遊んでばかり、織女は着物を織らなくなり神様の着物はボロボロになっていき、牽牛は牛の世話をせず牛はみるみる痩せ細ってしまいました。これに怒った天帝は二人を元のように両岸に引き離してしまいました。二人は悲しくて毎日泣いてばかりで仕事どころではありません。困った天帝は、二人が毎日働くのなら一年に一度7月7日の夜に会わせてやると約束しました。
これが一般的な「七夕伝説」ですが、日本では「織女」のことを「こと座の一等星ベガ」を指し「織姫」と、「牽牛」のことを「わし座の一等星アルタイル」を指し「彦星」と呼んでいます。この二つの星は実際に天の川の対岸に位置していますが、二つの星は光の速度で14年、14光年も離れているため簡単に会うことはできないかもしれませんね。七夕の夜は、雲などに遮られずに夜空を見上げ、伝説だとわかっていても二人が出会えるように願いたいものですね。
※明日、清水公園体育館でPTAバレーボール大会が行われます。応援よろしくお願いします。
校長室のひとりごと「川創祭(文化祭)」
今日は文化祭「川創祭」についてです。体育祭を10月に実施するなら「川創祭はいつ?」って話になりますよね。今年の川創祭は9月27日(金)に行います。本校の文化祭「川創祭」は、文化系部活動の発表や郷土芸能、英語スピーチ、弁論大会などの学校代表の発表、それに合唱コンクールを併せて行っており、今年も同じように実施します。ただ例年と異なる点と言えば、学校の体育館で行うのではなく「野田ガスホール(旧文化会館)」で行うことです。
なぜわざわざ?と思われるでしょうが、コロナが明け「中学校はこうでなくちゃ!」と真っ先に感じたのが合唱です。もちろん合唱だけではありませんが、特に3年生はコロナ明け、その合唱を通して様々な力を着け発揮してきており、合唱にプライドも持って今も取り組んでいます。その素晴らしい歌声を多くの人に見て、聞いて欲しいと常々思っています。そのためには学校の体育館では狭いため、大きく立派なホールを借り実施します。また合唱コンクールには、川間小学校、尾崎小学校の6年生にも歌声を披露してもらう計画です。実際の中学生を見て、聞いて感じてもらい中学校に入学してほしいと願ってのことです。
先ほど「できるだけ多くの人に…」と書きましたが、本校の保護者の皆さんはもちろんですが、出演してくれる小学校の保護者の皆さん、更には一般の地域の皆さんにも来ていただき、本校の生徒たちをご覧いただきたいと思っています。
詳細については、改めて紹介させていただきます。ぜひお誘い併せてご来場いただけることを楽しみにしています。
校長室のひとりごと「体育祭」
今年度は9月ではなく10月4日(金)に体育祭を実施します。
今、中学校の体育祭は大きな転機を迎えています。コロナ禍で中止や縮小、形を変えて実施してきた体育祭、制限がなくなった昨年度もコロナ禍の時のように縮小、簡略化して実施した学校が少なくありませんでした。そんな中、本校は応援を含めて午後まで、つまりかつてのように実施しました。今年も同様に計画しています。しかし、簡略化し午前中に競技を終え、午後は閉会式と片付けというコロナ禍同様今年度も簡略化した体育祭を計画している学校もあるようです。
これまで地域の一大行事だった中学校の体育祭から、この「簡略化」のスタイルがこれからの時代のスタンダードになってゆくだろうと感じています。
野田市の中学校は流山市と申し合わせ、例年9月の第2土曜日に体育祭を一斉に行なってきましたが、近年の9月の猛暑の中ではリスクが高すぎ、9月を避けて学校ごとに実施することになりました。9月以外だとすれば小学校のように5月、もしくわ10月しかありません。6月は修学旅行など学年行事あり、11月は3年生の進路事務が入ってきます。また10月は部活動の新人大会が土曜日曜に行われるため、土曜日曜の体育祭実施では誰かが体育祭に参加できないということも考えられます。そこで今年度は10月4日(金)の平日実施に踏み切ったわけです。
「何で平日に?」「仕事で見に行けないので土曜日にしてほしい」など多くの問い合わせをいただいておりますが、何より生徒たちの安全を考え、そして全員が参加できる日に設定したことをご理解いただければと思います。
各ご家庭には改めて「体育祭のお知らせ」としてご案内します。
校長室のひとりごと「新紙幣発行」
1ドル160円台と、37年ぶりの円安水準を記録し、相変わらず円安ドル高が続いています。これまでも様々なところで円安による影響を受けてきましたが、7月より多くの食料品が値上げのようです。半ば慣れっこになってしまいそうですが、いつになったら元の水準に戻るのか先が不透明な状況です。
そんな、財布のひもが緩まない状況下ではありますが、明日7月3日より新デザインの紙幣が発行されます。
紙幣のデザインは一定期間(現行の紙幣は2004年から発行)ごとに刷新が必要とされていますが、偽造防止のための様々な最新技術を導入するためだそうです。今回の新紙幣にはホログラムや特殊インク、透かしなどの技術が導入されており一層安全性が向上したということです。
TV等でも取り上げられているので新紙幣についてはご存じかと思いますが、新1万円札の表面には渋沢栄一の肖像画、裏面には東京駅、新5千円札の表面には津田梅子の肖像画、裏面には藤の花が描かれています。そして新千円札の表面には北里柴三郎の肖像画、裏面には浮世絵の富嶽三十六景が描かれています。ちなみに、ほとんど見ることがなくなった2千円札は、首里城が描かれていることもあり、今も沖縄では流通しているようです。しかし既に2004年以降は増刷されておらず、今回の新紙幣発行にも2千円札の採用は見送られているそうです。
新紙幣現物を早く見てみたいものですが、きっと私の性格上、新紙幣が手に入ったらしばらくは財布の中で温めておくでしょうから、もし私のような人がたくさんいたら円安に増して、一時的に流通も減少したりするかもしれませんね。
校長室のひとりごと「一日一勝負」
3年生は修学旅行の疲れがまた残っているようですが、また全校揃い雨で7月を迎えました。雨といえば先週の金曜日、修学旅行の最終日はあいにくの大雨でした。しかし生徒たちは嵐山で楽しそうに散策、食べ歩きする姿が見られました。なおも大雨は続き、静岡県内の線状降水帯の影響で新幹線が運転を見合わせていると情報が入り、心配していましたが、予定よりも遅れたものの運転も再開し、無事に野田まで帰ってくることができました。
突然ですが「一日一勝負!」。私が心がけていることです。「一勝負」と言っても、実際に誰かと戦うわけではありません。「自分との勝負」です。実際には大した勝負でもなく人に言うのも恥ずかしいような本当に小さな自分との戦い「勝負」です。
就寝前に、明日の勝負内容を考えます。例えば「明日は一回目の目覚ましで起きるぞ!」のような本当に小さな勝負を自分で設定します。この勝負、目覚まし一回で起きられれば「勝ち」、起きられなければ「負け」と心に言い聞かせます。不思議なもので翌朝目覚ましが鳴ると、寝ボケながらも勝負を思い出した勢いで布団から出ることができ、この勝負「勝ち」でした。そんな日の朝は、なぜか清々しく、寒いはずの屋外でストレッチしてみたりと、いつもと違う朝を実感しました。これが「一日一勝負」です。
翌日も、同じように「よし明日も…」と勝負を設定しベッドに入ると、やはり眠い自分に勝利し、目覚まし一回で起きることができ、「勝ち」を繰り返すうちに目覚ましが鳴る前に起きるようになっていました。やればできると実感します。何となく当たり前のことでも勝負に勝ったときは心の中でガッツポーズ機嫌がよくなります。
最近の「一日一勝負」、これもまた小さな勝負ですが、朝のニュース番組のジャンケンです。たかがこれだけですが、自分なりに先週のこのじゃんけんはチョキだったから…とか、昨日は続けてパーだったから…など分析しながら勝ったときには、やけに幸せな気持ちになり、一日を過ごすことができたりします。
ただ毎日、同じことを繰り返すだけだとしても、自分の中で何か一つにこだわり勝負してみるのもメリハリがついて良いものですよ。
校長室のひとりごと「修学旅行最終日」
今朝は雨音で起きるくらいの大雨。市民の憩いの場、鴨川の川辺も今朝は増水し怖いくらいです。
昨日は終日班別行動、計画通り行動できた班もあれば、混雑のためか予定を切り上げた班など様々でしたが、夕方ホテルに帰ってきた姿は、疲れながらも笑顔の良い顔をしていました。貴重な体験、のをないかけがえのない時間を共有できたのでしょう。
さて、そんな修学旅行も最終日です。
午後の新幹線に乗るため午前中は全体で嵐山方面へ移動し班ごとに散策、そして京都駅前で昼食をとり新幹線へ、という日程です。
京都と言えば寺社仏閣を思い浮かべますが、それ以外にも緑鮮やかな「竹林」や桂川に架かる風情ある「渡月橋」なども有名な観光スポットがあり、これらがあるのが、一般的に「嵐山」と言っている京都市西部です。
この嵐山がある右京区のほとんどは山間部のため、川を流れる水、滲み出る湧き水が新鮮で軟水であることから昔から豆腐づくりに適しており、今も嵐山にはお土産屋さんに負けないくらい、多くの湯豆腐屋さんが軒を連ねる自然豊かな、中心部とは少し違った雰囲気を持っています。そんな自然豊かな京都を満喫させてあげたいものです。また今日は桂川に架かる渡月橋を背景に学級集合写真を撮る予定ですが、この雨でどうなることやら・・・
最後まで気を抜かず、たくさんの思い出を持って野田に帰ろうと思います。
校長室のひとりごと「修学旅行2日目」
修学旅行2日目の今日は、終日京都市内の班別行動です。夕方まで天気は大丈夫そうです。
京都市内には神社が約800、また約1700の寺院が存在します。そのうち金閣寺や銀閣寺、清水寺など17の寺社仏閣が世界遺産に登録されています。今日生徒たちは寺社仏閣を中心に散策する予定です。
そんな京都ですが、平安の時代に都が置かれ現代まで1200年以上の長きにわたり経済や文化の中心として現在も栄え続けています。これだけ長く栄え続けている京都は、数ある世界遺産でも珍しいそうです。
京都は三方を山に囲まれているため、都の発展や維持には土地を広げるのではなく、限られた土地で、どうしたら時代時代にあったより良い生活ができるのか、そこに暮らす人々が知恵や英知を結集させて発展させてきた歴史の賜物です。ですから、建築技術や和食文化、近年では大学などが京都に集まり今も、これからも栄え続けてくれるのでしょう。
話を戻しますが、今日は観光バスや貸切タクシーではなく、事前の計画に沿って徒歩や公共交通機関で巡るからこそ、今も栄え続け生活が続いている歴史ある街並み、京都独特の文化、そして普通に京都に暮らす人々との出会いなど、観光地だけではない京都を五感研ぎ澄まして感じ取ってほしいと願っています。
校長室のひとりごと「職場体験学習、修学旅行」
今日明日と2年生は職場体験学習です。この職場体験はキャリア教育の一環で行うもので、勤労について学んだり、地域にある企業や事業所について学ぶ大切な機会です。しかし、コロナの影響で今年5年ぶりの実施となります。生徒たちの体験を引き受けてくださる企業、事業所の皆さんのおかげだと感謝しています。2年生には、しっかりと体験して様々なことを学んでほしいと願っています。
ところで、私は今新幹線の車内です。3年生の修学旅行で京都に向かっているところです。昨年までは新幹線の中も、感染予防の観点から席も動かさずみんな前を向き静かに京都到着を待っていたものでしたが今年は違います。それぞれトランプをしたり、笑いながら会話を楽しんだりと、本来の修学旅行の生徒の姿が戻ってきました。
今日は奈良の東大寺に向かい、グループごとに見学しながら京都市内のホテルに戻る行程です。そして明日は、終日京都市内の班別行動ですが、今年は貸切タクシーではなく、バスや地下鉄などを利用しての散策です。そして最終日は全体で嵐山方面を散策し夕方には学校に戻ってくる予定です。
インバウンドの影響で京都市内も外国人観光客の多さが報じられ、観光地行きのバスの混雑が尋常ではないようですが、それも想定内、可能な限り地下鉄等を利用する計画なので、移動は心配ないと思っています。
2年生の職場体験学習、3年生の修学旅行ともに事故や怪我などなく、多くの体験を通し、かけがいのない時間を過ごしてほしいと願っています。
校長室のひとりごと「6秒ルール」
「3秒ルール」ってご存知ですか?バスケットボールに精通している人であれば、相手コートのゴール下の制限区域に3秒以上とどまってはいけないというルールを思い浮かべるでしょうが、一般的(?)には、落とした食べ物を急いで3秒以内であれば食べても大丈夫という「3秒ルール」を思い浮かべる人の方が多いでしょう。この3秒ルールには科学的な根拠は全く無いようです。ちなみアメリカでは3秒ではなく5秒以内であれば食べても大丈夫と言われているそうです。
では「6秒ルール」はご存知ですか?怒りを感じた時に、まず6秒待ちましょう。そうすれば怒りは軽減し衝動的な行動に移さなくて済みますよ。という怒りを制御するための心理療法プログラム「アンガーマネジメント」の中で提唱されているルールです。
怒りという感情は日常の生活の中で、しばしば訪れる感情ですが、考えや、期待、予想、想定という自分の枠組みから外れた時に、湧き起こる感情だと言われています。昨今、多様性と言われるように様々な考え方や価値観を持っている人、また、国籍や宗教、異文化の人たちなどと触れ合う機会が増えています。また最近は「〇〇ハラ」と次から次へと新たなハラスメントが話題になるなど、古い人間の私などは常にハラスメントに気を使いストレスが溜まってしまいがちです。その度に自分の考えと違うからと怒っていてはしょうがありませんし、その怒りを物や誰かにぶつけてしまっては人間関係うまくはいきません。
6月6日は「アンガーマネジメントの日」でした。それを機にアンガーマネジメントについて調べてみたところ「6秒ルール」が目に入ったというわけです。
この6秒ルールの上級編として、6秒の間に怒りの度合いを点数化する方法があるそうです。ただ6秒じっと我慢するだけではなく、怒りの度合いを点数化することで怒りを客観視でき、「これは70点、まだまだ!」と考えているうちに怒りがスーッと消えてゆくそうです。
最近歳のせいか余り怒りを感じないのですが、もしその機会が来たら「6秒ルール」実践したいと思います。
校長室のひとりごと「スポーツの起源」
「校長先生、スポーツネタが多いですね!」などと言われます。ズバリ本人もそう思います。元々体育の教師で自分でも様々な競技経験があるため思考が偏っているのかもしれませんね。というわけで今日もスポーツネタを一つ。
日ごろ何気なくプレイしたり見ているスポーツ競技には、それぞれ起源があり興味深い起源をもつ競技もあります。
パリ五輪で新採用された「ブレイキン(ブレイクダンス)」は、ギャング同士の争いが頻繁に起きていたニューヨークで、ギャングの争いの解決策として、暴力ではなくダンスで勝負したのが始まりと言われています。
バスケットボールは、アメリカの大学のスポーツ指導者ネイ・スミス氏が冬場のトレーニングとして考案したものですが、そのヒントとなったのが、アパートの2階の窓辺に置かれていた洗濯かごにボールを投げ込んでいた子供たちの遊びだったと言われています。
ラグビーはイギリスのラグビー校でサッカーの授業中に突然生まれました。防戦一方だったチームの一人の学生が、突然ボールを手で持ち相手ゴールに走り始めました。敵も味方も身を挺して止めよう(タックル)としましたが、ボールを持った生徒はそれをかわしながらゴールイン、これが起源でラグビー校での出来事のためラグビーと名づけられました。そのサッカーから生まれたラグビーは更にアメリカンフットボールに変化します。アメリカへ移住したイギリス人たちは、アメリカで新たな文化をつくろうと、ボールを前に投げらず、ボールを持っている人以外にタックルできないラグビーを、ルールを両方とも可能にし新ルールのラグビーを考えました。これがアメリカンフットボールです。
最後にもう一つ、スキージャンプは凄いです。もともとノルウェーで罪人にスキーを履かせて山から突き落とす処刑でした。もし生き残れば罪の軽減や無罪釈放となったと伝わっています。
こんな雑学があると、違った視点でスポーツに接することができ、楽しみの幅も広がると思います。
校長室のひとりごと「葛北大会壮行会」
いよいよ来週末から「葛北地区中学校総合体育大会(葛北大会)」が開幕します。土曜授業の今日、各部の選手たちの健闘を祈り「壮行会」を行います。壮行会で、話そうと考えている内容を一足先に紹介します。
<前文省略>
この葛北大会は8月の全国中学校総合体育大会の葛北地区予選を兼ねた大会です。葛北大会で勝ち残れば、葛北の代表として県大会に、またその県大会でも勝ち残れば千葉県代表として関東大会、全国大会にまでつながる、中学校の部活の大会では一番大きな規模の大会です。多くの3年生にとっては葛北大会から全国大会までの一連の夏の大会で、負けたら終わり引退がかかった最後の大会でもあります。そして全国各地で同じように地区予選が始まろうとしています。
葛北地区には21の中学校があり、千葉県には388の中学校があり、約15万7千人の中学生がいます。そして日本全国には10037校の中学校があり、約318万人の中学生がいます。各地区大会から一度も負けずに全国の頂点に立つのは10037校のうちたった1校、個人であれば318万人のうちたった一人です。それ以外は必ずどこかで負ける、それが現実です。ですから負けることは全然恥ずかしいことではありません。もし恥じることがあるとすれば、それは途中で諦めることです。劣勢に立たされ、負けるだろうと思っても試合終了のホイッスルが鳴るまでは、1点でも多く、1cmでも記録を伸ばすために必死にもがいてほしいと思います。
1.2年生の皆さんは、そんな3年生を応援し、その姿をしっかりと目に焼き付けてください。そして3年生の先輩を目標に、更には3年生を超えられるようにと新チームでの活動を始めてほしいと願っています。
最後になりますが、3年生が1試合でも多く、川間中のユニホームを着て戦うことを願っています。
私も3年生の最後の雄姿を見に、そしてできる限り応援しに行こうと思っています。
校長室のひとりごと「ドーパミン」
学級担任の頃、「得意教科と苦手教科とどっちから勉強したら良いですか?」と生徒に尋ねられたことがありました。「どっちでも良いんじゃない、気分だよ気分…」なんて適当(?)に答えていましたが、後で色々と調べてみたところどうやら「得意教科が先で苦手教科があとのほうが良い」という結果に至りました。その根拠となるキーワードは「ドーパミン」です。
「ドーパミン」とは、楽しいことをしたり、目標を達成したとき、褒められた時などに分泌される神経伝達物質で、感情、記憶、思考、理性、学習、やる気などに影響を与えます。つまり、ドーパミンは「やる気スイッチ」のようなものです。
話を戻しますが、仮に苦手教科から勉強した場合、やはり気が乗らず、おまけにわからないとなれば「負の連鎖」、楽しくもなく達成感も得られずドーパミンの分泌は期待できません。一方得意教科から勉強すれば、得意なだけに楽しさを感じ、どんどん捗りドーパミンは分泌されるはずです。そんな「やる気スイッチ」がONのまま苦手教科を勉強すれば、集中して取り組めるはず、つまり「得意教科ら勉強したほうが良い」のです。
ドーパミンは増やすことができ、例えば「軽い運動」、コーヒーやカレーなど「刺激物を含む食事」、終わったら○○しようなどの「ご褒美」などがドーパミン自体を増やしてくれるそうです。「ちょっと一服!」「気分転換」「一汗かいてから」というのも理にかなっているわけです。
このドーパミンに関わる一連の行動は脳が学習し、その行為を繰り返したくなる依存性があり、次第に強い刺激を求めるようになることもあるそうです。いわゆる「依存症」です。
勉強したくなる依存症なら大歓迎(?)かもしれませんね。
校長室のひとりごと「個人情報の保護」
本校もそうですが学校のホームページ更新には気を使っています。「個人情報」に関してです。 ご承知の通り個人情報とは「生存する個人に関する情報」で、その情報により特定の個人を識別できる情報のことを指しています。
ホームページに生徒の様子、写真をアップするときは特に気を遣います。顔写真だけであれば、特定の個人を識別できませんが、その写真にもし「〇年〇組 △△」など名札が写っていれば、完全に個人を識別できる個人情報にあたります。また名札は写っていなくても、写真の説明で「〇〇部の△△さんが見事優勝しました」なんていうのも個人情報になってしまいます。生徒だけではありません。かつては学年末や学年はじめに、転勤される先生や着任された先生の顔写真とともに紹介文をアップしていましたが、それも個人情報、今はできません。
先日、校外学習に行ってきた1年生の写真をホームページ上に載せてありますが、エプロンをつけたマスク姿、顔や名札が写っていても、解像度をわざと下げているため拡大しても画像が荒くわからないようにしています。これなら特定の個人を識別できません。
「開かれた学校」への一つの手段としてホームページを活用し、広く学校の様子、生徒の活動を広報したいと思っています。保護者の皆さんなら「生徒の活動の様子」「写真」を楽しみにしており、もっとたくさんの写真を…と思っていることでしょう。
しかし、様々な情報が過剰なまでに氾濫し、画像を無断でアップしたと殺人事件にまで発展する昨今です。悪用されるリスクは避けながら、生徒たちの安全、個人情報の保護を第一に考えて今後も学校の様子や生徒の活動を紹介していこうと思います。
校長室のひとりごと「持続可能な五輪を目指して」
7月27日に開幕されるパリ五輪、パリの魅力を満喫してもらうためにも、できる限り既存の施設設備を活用するという方針のもと準備されてきました。各競技の出場権争いも大詰めです。そのパリ五輪の開会式が行われるのは、パリの中心部を流れる世界遺産「セーヌ川」という、スタジアムではない開会式は史上初となります。船に乗って各国選手団が入場してくるそうです。
セーヌ川は1923年に水質が安全ではないと判断されて以降100年間遊泳が禁止されてきました。昨年、国際水泳連盟はセーヌ川でWカップ大会開催が予定されていましたが、直前の水質検査で大会運営の水質許容基準を下回り急遽中止されたそうです。目前に迫ったパリ五輪でもセーヌ川でトライアスロン、マラソンスイミングを開催する計画ですが、国際水泳連盟、選手などの関係者は、開催に懸念を抱いていると報じられています。
これまでフランス政府、パリ市はパリ五輪の目玉となる「セーヌ川」会場の水質浄化費用として14億ユーロ(2370億円)の予算を投じ水質改善に取り組んできたそうです。
一説によると東京五輪では総額3兆円を超えたと言われています。膨大になりすぎた五輪開催に「待った」をかけるべくパリ五輪での「既存の施設設備の活用」という方向性は素晴らしいものですが、それを実行するというのはなかなか難しいということでしょうか。何しろ五輪を自国で開催するというのは、政治の上でも一大イベントなわけで、前回大会より素晴らしい大会になるようにと国家プロジェクト規模で行われ続けてきた五輪の歴史があります。いずれにしても、4年に一度のスポーツの祭典、選手主体の選手目線で素晴らしい五輪になることを願っています。
校長室のひとりごと「校外学習」
「let's enjoy マザー牧場〜前向きな姿勢で一人一人の意識を高めよう〜」
1年生の校外学習スローガンです。今目的地であるマザー牧場に向かうバスの中です。「校外学習のしおり」に載せた校長の言葉を紹介します。
【前省略】
校外学習では、仲間と協力しなくてはうまくいかない活動が計画されています。授業で学力は身につきますが、学力以外にも中学生は多くのことを身につけなくてはなりません。例えば「達成感や成就感」、学年や学級、班の一員としての「所属意識や感情の共有」、これらを得ることで生まれる「連帯感や連帯意識」「集団力」、何より自分勝手ではなく仲間を第一に考える「思いやり」などあげればきりがありません。社会の一員として求められるこれらの力は、実体験を通して自分で感じ、自分で培うべき力であり、そのために中学校では様々な行事があります。今回の校外学習は、その体験ができる行事です。マザー牧場という広大で自然豊かな空間でしか味わえない「喜怒哀楽」「成功や失敗」「みんなで作るカレーの味」「仲間の素顔」など。校外学習ではそんなたくさんのことを感じ、仲間と大切な時間を共有してほしいと思っています。
そして校外学習を経験することで一人一人の人間力が向上することを願っています。
あいにくの大雨(?)ですが私も楽しんできます。
校長室のひとりごと「空からの贈り物②」
以前この「ひとりごと」で、武蔵村山市立第一小学校の開校110周年記念行事の一環で空に放たれた、風船に括り付けられた5年生が書いたメッセージが川間中の敷地内に届いた。と紹介しましたが覚えていますか。
その5年生が書いたメッセージには、何度も消しては書いて一生懸命学校の良いところや今自分たちが頑張っていることなどが綴られており、ほんの数行の文ですか、ほっこりと私の心を温めてくれ、すかさず第一小学校の校長先生宛(5年生宛)に手紙を書きました。
先週のことです、第一小学校の校長先生から送った手紙のお礼の電話がありました。届いた手紙を5年生に見せ「野田ってどこ?」などと盛り上がりながら、とても喜んでおり、今は校長室の廊下に掲示していると校長先生はおっしゃっていました。
行ったこともなく見たこともない子供たちの様子が目に浮かび、何だか第一小学校に特別な親近感を感じました。
空から(?)続きでもう一つ。何の気なしに体育館の脇を通ると、姿がないのに鳥のさえずりが聞こえてきます。どこからだろうとしばらく探していると1羽のスズメが飛んできて体育館出入り口の扉の上の隙間に入っていきました。さえずりはそこから聞こえます。どうやら2,3羽のさえずりのようです。すると入っていったスズメが出てきて飛んでいきました。人からは見えない隙間ですが、すぐに「スズメの巣」があると察しました。そうこうしているうちにまたスズメが飛んできましたが、私がいるからか、巣には近づかず離れた木の枝で様子を伺っているようです。くちばしには、餌の虫が咥えられています。知らん顔して私も離れて様子をうかがっていると、枝から隙間の巣に入っていき、雛たちのさえずりが一層強く聞こえます。以来気にして見ていますが、どうやらお父さんスズメとお母さんスズメが入れ替わり餌を運んでいるようです。最近は雛の声も大人のスズメと区別がつかなくなってきたので巣立ちの時が近づいているのでしょう。
3年生より一足早く川間中学校を巣立っていくスズメの雛たち、いつまでも元気に大空を自由に飛び回ってほしいと願っています。
校長室のひとりごと「再生可能エネルギー」
昨年春から続いてきたエルニーニョ現象が終息し、今後は秋にかけてラニーニャ現象が発生すると予想されています。エルニーニョ、ラニーニャどちらも数年おきに起きる現象だと言われています。ある専門家は、温暖化や気候変動が影響しているとも話しています。
休みの日ともなれば、あちらこちらの海や山を目指して車を走らせています。深緑の今の季節に山や海沿いを、車の窓を開けドライブするのは、実に気持ち良いものです。
近年、通り慣れている海沿いを走れば新たな風力発電の風車がそびえ、広い原っぱや山を走れば、平地や斜面に太陽光パネルが設置されるなど、ずいぶん景観が変わってきたように感じます。
世界自然遺産の知床に携帯基地局の整備案があり、そのための電源をサッカーコート1面分の太陽光パネルを設置する計画が持ち上がっています。地球を守るために脱炭素社会の実現も大切なことですし、知床の自然遺産を後世まで残すことも大切ですし、本当に難しい問題です。
先日の新聞に「世界の再生可能エネルギー30%超に」という記事がありました。そこには更に、「主に太陽光発電と風力発電の増加が後押しした」とも書かれていました。その内訳は水力発電が14.3%、太陽光発電が5.5%、風力発電が7.8%、バイオエネルギー発電が2.4%だそうです。では日本の再生可能エネルギー率はどうかというと、全体の22.4%で内訳は水力発電が7.3%、太陽光発電が10.9%、風力発電が0.9%、バイオエネルギー発電が4.8%の合計24%と、G7国と比べ最も遅れており、国民一人当たりの二酸化炭素排出量は世界平均の2倍だそうです。
便利な世の中、尚且つ豊かな自然を守る、この両立に向けてできること、まずは「節電」であり、地球に暮らす一人一人が責任を持って「節電」に取り組むことが必要なのではないでしょうか。真夏のような暑さが続きますが、エアコンの設定温度を少しだけ上げてみませんか。(無理しない程度に…)