2025年10月の記事一覧
10月1日(水)の給食
チャーハン・竹輪のカレー煮
チャーハンは中国で生まれ、日本で独自の進化を遂げた料理です。その歴史は古く、約2000年前の漢王朝の時代にまで遡ると言われています。
【チャーハンの起源と中国での発展】
チャーハンの原型は、料理書に「砕金飯」として記されており、聖徳太子が生きていた頃の隋の時代(7世紀初め)には冷やご飯を再加熱して調理する方法が存在していたようです。清の時代(17世紀頃)には、中国の揚州市で「冷やご飯の再利用」としてチャーハンが考案され、揚州炒飯が高級チャーハンとして現在でも代表格とされています。
当時は、火力の強い調理器具や技術、米食文化の発達とともに、炒め物や揚げ物が普及しました。炊いたお米を卵と共に炒める現在のチャーハンの調理法とは異なり、米をスープで炊いてから炒める方法がチャーハンの原型とも言われています。
【日本への伝来と独自の進化】
日本には古くから遣唐使を通じて、ごま油を使って米を炊く「油飯」という形で伝わったとされていますが、当時の日本では広まらなかったようです。
本格的にチャーハンが日本に伝来し、普及したのは主に2つの時期に分けられます。
【明治時代から大正・昭和初期】
明治時代に、横浜や神戸、長崎などの外国人居留地の中華街で、中国人移民によってチャーハンが伝えられました。この頃から、日本人の口に合うように醤油ベースの味付けや、焼豚、ネギ、卵といった具材に変化していきました。
【関東大震災以降】
関東大震災後、多くの中国人が日本に移住し、中華料理店を開いたことで、チャーハンが日本中に広まったと言われています。これにより、栄養バランスが良く美味しいと評判になり、人気を博しました。
【「日本式チャーハン」の確立】
日本では、余ったご飯を油で炒める「焼き飯」が普及し、これが日本で主流となるチャーハンの形になります。町中華の味をベースに、日本独自の進化を遂げた「日式チャーハン」は、中国のチャーハンに比べて具材が豊富で、味付けも日本人好みにアレンジされています。
2015年には某企業が「パラパラ」という語呂合わせから8月8日を「チャーハンの日」と制定し、夏場は特にチャーハンが食べられています。