☆二中の様子☆(ブログ)

2年生 マナー講習会

 今年度2年生の職場体験学習は、5月15日(水)~17日(金)の3日間で行われます。(例年より1か月以上も早いです。)この職場体験に向けて、昨日の5校時に小笠原流礼法師範 松本 博之先生を講師に迎え、2年生を対象にマナー講習会が行われました。

【松本先生によるマナー講習会は、今年で10年目を迎えます。毎年二中生のためにありがとうございます。】

 マナー講習開始、まずは「挨拶をしましょう。」と、全体であいさつをする時に「ピシャリ」と、ご指導をいただきました。

 「今、席から立ち上がった時に手に持っているものを椅子に置きましたね。その時に【パタン】と音がしました。この音が出るというのは、どうだろうか?」と、生徒に投げかけました。

 「やっぱり気持ちの良いものではないよね。できるなら音が出ないようにそっと静かに置く。自分にとって嫌なことは、絶対に人にはしない。もしされたとしても、そこはぐっと自分で我慢する。反対に人にしてもらってうれしいことは、率先して人にしてあげる。それが【気遣い】というものであり、それが巡り巡って自分に返ってきます。」

 この話を聞けただけでも講習会の目的は達成されたも同然です。しかしながらこの話の後には、挨拶の話がありました。

「挨拶は、誰に対して行うのですか?それを考えただけで、どのような姿勢で礼をしなければいけないか自然と分かりますね。そうです。相対する人に向かってつま先は向くはずですよね。」と。

(上の写真を見てください。生徒たち全員のつま先が、松本先生の方を向いています。)

 挨拶の話が終わった後には、さらに具体的な場面を想定して講習が進められました。

 持参した書類を事業主の方に渡すとき、向きを相手の方に変えるのは当たり前。そして今あなたは、両手を添えて渡してくれましたが、どうして両手を添えるのですか?という質問に対して、生徒達は戸惑うばかりです。

 「片手で渡すと失礼だと思う。」、もちろんそれも正解ですが、受け取る相手がしっかり書類を持っていないと、落ちてしまいます。だから書類を落とさないように両手で書類を手渡すのです。

 また、電話をかけていてメモを取りたい事業所の方がいらしたらどうしますか?

 「勿論、ペンを渡しますよね。じゃあ、どのようにペンを渡しますか?」と言われて、またまた戸惑う生徒たち。「キャップを取って渡す。シャーペンなら芯を出してから渡す。これも当たり前。その上を考えるとさらに、メモを取りたいのであればペンを準備するとともにメモ帳も準備する。さらにペンを取りやすいように、少し傾けて手に取ったらすぐに書けるような状態で渡すことができたら、相手はうれしいのではないでしょうか。これが相手を気遣う心です。」

 「職場体験は、仕事の場です。事業主の方々にとっては、皆さんの将来のために忙しいのにもかかわらず、取り組んでもらっています。ですから職場体験をするのではなく、させていただいているという気持ちを常に持ちながら3日間を過ごしてほしいと思います。」と、職場体験に臨む姿勢についても話をいただきました。

 その他にもとても印象に残った話として3つ紹介します。(話の内容には諸説あることを前提に)

その1 家(事業所)に上がる際に、靴をそろえるために後ろ向きに上がる人がいますが、家主にお尻を向けるのは、失礼なことです。正面を向いて上がり、振り返って靴をそろえましょう。そこで、なぜ靴をそろえるのですか?

その2 昔の侍は座るときにあぐらをかいて座っていましたが、いつごろから正座という座り方が始まったのでしょうか?

その3 外国人の方々は、友好のあかしとして右手で握手をします。中には、大きく上下に振る人もいます。これは、なぜでしょうか?

 

その1 敵が来た時に、すぐに草履をはいて飛び出せるように準備しておくため

その2 江戸時代 徳川吉宗の頃。あぐらは、すぐに立ち上がることができます。正座だとすぐに立つことができません。つまり時代が安定し、「相手に対して殺意はありません」と表現する座り方だそうです

その3 多くの方の利き腕が右手です。つまりその利き腕を相手に預けるということは、これも相手に対して殺意がないことを表すそうです。さらに大きく振るということは、「袖口にも武器を隠していません」ということだそうです 

  講師の松本先生は、もともとは社会の先生です。「物事には、必ずその訳がある。」を持論とし、その理由を調べ、考えることが大切な勉強です。と、講演を締めくくりました。

 2年生の皆さん、ぜひ本日学んだことをしっかりと生かし、事業所との打ち合わせではその成果が発揮できるように頑張ってください!