生徒会日報「こころ」
生徒会活動方針

 

 生徒会は、大変大きな組織であるため、生徒一人ひとりの役割や参加の仕方によっては、一部の生徒だけのものになってしまう危険性がある。代表者によって組織されている部分も多いが、どの活動においても全校生徒の持つ問題意識や意見を反映させていくことが大切である。そのためにも、基盤となる学級が、生徒会活動の動きに敏感であるとともに、学年や全校の活動が、常に学級やそこに所属する一人ひとりの成長につながるような企画・運営をしたい。また、生徒の自主性を育て、活動に対する充実感や活動後の喜びを与えられるような、きめ細やかな指導を行いたい。

 

1.指導方針
  学校生活を豊かで充実したものにするために、生徒会活動が重要な役割を果たすことを具体的な活動を通して体験させる。
  学校生活における諸問題を解決していくため、すべての生徒が積極的に生徒会活動に参加していく必要があることを実感させる。
  自治的、主体的な活動に対する生徒の力量を高めるため、3年間の見通しをもって各学年における指導を着実に積み重ねる。
  生徒会活動への意欲的な取り組みを促すために、生徒の創意工夫を積極的に活かすとともに、活動時間の確保に努める。

2.指導計画
① 生徒会の組織
生徒会は全校生徒によって構成されるが、一般的には代表者を選出し、全校生徒がこれに協力することによって活動が行われる。従って生徒会の組織は、その機能が発揮できるように、全校生徒の願いや意見が反映されるものでなければならない。
  生徒会活動が役員などのリーダーだけの活動にならないように、全校生徒との連携、協力を十分に図るように配慮する。
  広報活動や意見交流を日常的に行うことのできる組織と、その活動の場を設定していくことに努める。
② 学校生活の充実や改善、向上を図る活動を創る。
全校生徒が自分達の学校生活を充実させ、よりよい学校として改善、向上を目指すことが、生徒会活動の中心的な活動である。生徒自身が生徒会活動の必要性を強く実感できる活動を計画、実行する。
  活動を行うにあたっては、教師の適切な指導が必要であるが、教師の意図を一方的に押しつけず、生徒の自発的、自治的な活動になるよう配慮する。生徒の発想や選択、努力を最大限に生かすようにする。
  生徒会活動のねらいに即した活動となるよう全教師の共通理解、共通認識のもと活動する。
  生徒の自発的、自治的な活動に対する力が十分に育成されていない場合は、具体的な場面に応じて適切な援助、指導を与えていく。
③ 生徒の諸活動についての連絡調整に関する活動
役員を中心とする一部の生徒の活動にならないように、全校生徒との連携を十分に図り、個々の生徒が持つ願いや意見を取り入れられるよう配慮していく。
  生徒会活動は学級活動との関わりが大きいが、学校規模や生徒の発達段階を考慮して、学年相互の関わりをしっかりつくるように工夫していく。
④ 学校行事(生徒会行事・体育的行事)への積極的な協力
学校行事を効果的に行うには、生徒会が積極的に協力することが必要である。それは学校行事が学校の計画によって実施されるものであっても、生徒一人ひとりの主体的な参加があって初めて、そのねらいを達成することができるからである。可能な限り生徒の自主的、自治的な活動を取り入れることができるように配慮する。
  学校行事の具体的な実施場面で、生徒に教師の補助的な役割を与えるのではなく、企画、立案の段階においても、生徒の発想や意見をできるだけ取り入れられるように配慮していく。
  学校生活の充実に役立つ行事については、そのねらいを明確にし、生徒会活動との有機的な関連を十分に図るようにしていく。
⑤ 生徒会活動に即した活動
前年度の活動の繰り返しにとどまらず、常に生徒の新しい願いや考えを取り入れた創意ある活動を展開していく。
  生徒会活動のねらいを明確にとらえ、枝葉末節に走らず、中核とすべき活動を充実させていく。

3.今年度の重点
上記の指導方針・指導計画を踏まえ、今年度は次の2点に重点を置き、生徒会活動を進めていく。
  日々の生活において、生徒一人ひとりが意識を持ち、自治的に活動しようとする。
  委員会活動や行事において、自分達の手で創り上げる感動を持つ。(シスター活動の充実を含む)昨年度を振り返ってみると、「自分達で考え、自分達の手で創り上げる」という強い意志を持った3年生の活動があった。生徒総会や代表委員会でも活発な意見のやり取りが行われ、様々な行事に対して自主的に活動した。
  委員会活動の活性化を図る
全校生徒の委員会活動への参加の一手段として、代表委員会で決定した目標を受けて、具体的な活動に移せるよう委員会で話し合い、実際の取り組みまでを速やかに行いたい。また、日々の活動が全校生徒の想いに即したものになるよう工夫していく。具体的には、学級で向上・改善すべき点を話し合い、その意見を基に代表委員会を行う。また、各委員会・学年委員会とより密に連携をとるため、拡大委員会を定期的に行っていく。そして、自主的に日々の委員会活動への取り組みを行い、日常生活を大切にさせたい。したがって、
一人ひとりの活動の場を作る⇔班活動の充実を図る⇔学級活動の充実を図る⇔委員会活動の充実を図る⇔全校での取り組みを創る⇔執行部での統括を図るという循環を大切にしながら、委員会活動や、活動の柱であるあいさつを充実させていきたい。
活動の質の向上と自治力の向上を図る
生徒総会のみではなく原案提案から学級討議を経て、承認・決定という形をできるだけ取るようにする。見通しをもって提案していくとともに、提案→討議→実行→修正を生徒自身の力で行っていけるようにしていきたい。月一回の代表委員会を活用し、行事だけに限らず、文化的な質の向上につなげていきたい。また、委員会活動にも関わることであるが、例えばコンクール前の交歓会だけではなく、学年を越えた活動にも目を向けたい。シスター活動を充実させ、体育祭、まほろば祭、新入生の活動における2、3年生の関わりだけではなく、恒常的な活動を作っていきたい。

4.組織
生徒手帳 生徒会規約参照
《生徒会執行部》
 生徒会長1名(2年生<3年生>)、副会長2名(1年生<2年生>1名、2年生<3年生>1名)、執行部4名(1年生<2年生>1名、2年生<3年生>3名)で組織する。基本的にこの7名で生徒会活動の企画、運営にあたる。
《代表委員会》
 執行部7名、学級委員各クラス男女各1名、委員長10名で組織する。生徒代表による中間議決機関である。全校の生活向上や生徒会行事に対する意見を出し合う場である。また、生徒会執行部と学年、学級、委員会をつなぐ場を兼ねる。したがって、最高議決機関は生徒総会または全校集会であるが、多くの場合、執行部の提案は本委員会を通して、学年、学級、委員会で話し合われ、本委員会で最終決定をすることになる。よって、本委員はそれぞれの代表者としての自覚が必要である。加えて、活動に対する意識付けや、全校生徒の意見を反映させるために、本委員会の話し合いの充実を図りたい。第1水曜日の開催が望ましいと思う。
《委員会》
 学年委員会と生活、学習、広報、歌声、美化、福祉の6つの委員会、および給食、図書、放送、保健の4つの専門委員会を言う。各クラスの班長、専門委員、または学級委員(代表委員)で組織され、主に日常生活の向上のための話し合いを行う。給食は2名、保健は男女各1名ずつとする。それぞれの委員会は生徒会執行部の年間計画にそって、年間目標、計画、毎月の努力点、及び具体的な取り組みを考え実践する。その中で生じた問題点や学級内での班の動き、成果等学年を越えて話し合う。日常生活の大部分は本委員会が議決機関であり、学年、学級、ひいては全校の基本的な方針が決定するものとする。なお、学年での委員会(部会)ではその構成員は班員全員とする。したがって、学年での委員会活動は班長だけではなく全員が参加することもある。行事の時だけではなく、定期的に全員が話し合える場が設けられることが望ましい。そして生徒一人ひとりが日常生活向上のために取り組んでいけるように工夫する。実際に活動する場所は学級であるため、担任との関わりが大切である。第4水曜日(全校)が望ましいと思う。場合によっては第2水曜日(全校・学年)開催も考えている。行事等で代表委員会を受けて活動することがあると考えるからである。年間行事に組み入れるのは難しいと思うので、各学年主任と相談の上開催日を決定していきたい。例えば美化委員会がボランティアで清掃活動を行うなど、具体的な活動の場を設けることも可能である。また、専門委員会は専門的な活動を学級外で行うが、当然学級に関わるものは、学級提案、承認が原則であるが、その専門性を考えて、委員会の決定で活動することもあり得る。
《指導者一覧》
 別紙 校務分掌 参照

5.委員会の主たる活動と活動場所
●生徒会執行部 生徒会室
●代表委員会 第2理科室
 ・生徒総会、全校集会、生徒会行事の企画、運営
 ・委員会活動の掌握と連携
 ・代表委員会の運営
 ・日常生活の諸問題に取り組み、学校生活の向上を図る
 ・募金活動
●生活委員会 3-2
 ・身だしなみや登下校時間など基本的な生活習慣の確立
 ・1分前着席、休み時間の過ごし方、戸締まり・消灯・整頓、挨拶運動
 ・その他規則の遵守を目指し、落ち着いた生活を図る
 ・制服等の整頓
 ・自転車置き場の管理
●学習委員会 3-1
 ・朝自習の開始時間の徹底
 ・1分前着席を含む始業準備、忘れ物対策を含め授業の充実
 ・テストに対する意識付けや取り組み
●広報委員会 3-4
 ・定期的な学級新聞の発行
 ・行事新聞発行による意識の高揚
 ・教室環境整備、修繕
●歌声委員会 3-3
 ・歌声活動全般(学級・学年・全校合唱の充実)
●美化委員会 3-8
 ・清掃活動の中心となり、学校環境の美化を図る
●福祉委員会 3-7
 ・アルミ缶回収、エコキャップ運動
 ・廊下環境整備、修繕
 ・教室の掲示物整備、修繕
●図書委員会 図書室
 ・図書室の利用促進を含めた運営管理
 ・蔵書整理
●放送委員会 金工室
 ・放送内容の充実(工夫ある企画、運営)
 ・行事における放送機器の扱い全般
●保健委員会 木工室
 ・健康観察を中心とした健康作り促進
 ・石けんの用意など校内衛生活動の充実
 ・保健行事の手伝い、保健便りの発行
●給食委員会 被服室
 ・給食指導全般(10分後着席・15分後配膳)
 ・白衣管理

6.その他
組織は、2期制とする。執行部は2年後期から3年前期の1年。また、全校の委員長も同様に1年間変わらないものとする。班長=全校、学年の委員会員とする。学級担任の学級経営により変更することも考えられるが、引継ぎをしっかりとすること。また、常識を持って編成すること。
委員会活動を行うにあたり、担当教師間で十分に活動内容を検討し進めていく。また、運営にあたり前期は3年生職員、後期は2年生職員を中心に行う。各学年職員は全ての委員会を通じて学年の取り組みの認識を確かにし、学級担任は委員会の活動を受け、学級での取り組みに独自性を出せるように工夫していく。
委員会の活動を意識づける手立てとして、月ごとに活動目標を配布していきたいと考えている。(形式別紙)年間計画を立てるが、委員会の特性などにより見通しの立たないものもあり、生徒の実態や諸条件に合わせ、臨機応変に活動を変えていく。

7.年間活動目標及び生徒会行事予定

主な活動 活動目標及び指導のねらい
・始業式
・入学式
・保健行事
●新入生歓迎会
★新組織を確立し年間の目標を考えよう
★生活・学習の基礎を確立しよう
☆新入生は校風を感得し、部活動の活動内容を理解する
☆新組織を発足し、委員会の活動内容を共通理解する
☆生徒会についての理解を深め、その一員としての自覚を高める

 5

 

・校外学習
・林間学園
・修学旅行
・中間テスト
・市内大会
●生徒総会
★委員会の活動を始めよう
★具体的な取り組みの中で、生活・学習の充実を図ろう
☆委員会活動目標、方針を考え、生徒会活動への意欲を高め、具体的な活動に入る
☆基本的な生活習慣、学習習慣を確立する
☆学校生活を快適にするための環境美化に努める
☆生徒総会に参加し南部中生としての自覚と誇りを持つ

 6

 

・市内大会
・期末テスト
★委員会の活動を充実させよう
★一人ひとり精一杯取り組み、体育祭を成功させよう
☆日常生活と結びついた委員会活動の充実を目指す

 7

 

・葛北大会
・終業式
●葛北壮行会
●全校集会
★夏休みに向けて生活、学習の見直しをしよう
★1学期の活動を振り返り、2学期の目標を立てよう
☆学年、委員会の1学期の反省を行い2学期につなげる
☆校外学習、林間学園、修学旅行の報告をし他学年の様子を知る
☆中学生らしい充実した夏休みの生活を促す
☆3年生最後の部活動を全校で盛り上げ、悔いのない活動を促す

 9

 

 

●体育祭
・始業式
・葛北新人大会
●生徒会選挙
★2学期の目標を確認し、委員会の活動を充実させよう
★生活面・学習面のリズムを取り戻そう
☆3年生の最後の活動として体育祭を盛り上げ、具体的な成果を生み出す
☆生活習慣、学習習慣を取り戻し、さらに向上する意識を持つ
☆生徒会選挙を通じ3年生から2年生へ活動を引き継ぐ意識を持つ

 10

 

・東葛駅伝大会
・中間テスト
●駅伝壮行会
●まほろば祭
★前期(3年生)の活動を振り返り、引継ぎをしっかりしよう
★後期(2年生)の組織を確立し、常盤祭に全力で取り組もう
☆活動の引継ぎをしっかりと行い、諸活動の中心を2年生に移行していく
☆まほろば祭への取り組みを通して、成就感を持たせ、学級、学年の凝集度を高める

 11

 

・期末テスト
・職場体験
★2年生が委員会活動の中心となって積極的な活動をしよう
★落ち着いた生活の中で充実した学習をしよう
☆行事等一通り終了した落ち着きある生活を目指す
☆3年生は受験に向けて、1、2年生も進路を考えた学習活動の充実を目指す
 12 ・終業式
●全校集会
★冬休みに向けて生活・学習の見直しをしよう
★2学期の活動を振り返り、3学期の目標を立てよう
☆2学期の生活、学習を振り返り、成果と課題を明確にし、3学期につなげる
☆日本の伝統文化を意識し、健全な冬休みの生活を促す

 1

 

・始業式 ★3学期の目標を確認し、具体的な活動をしよう
★生活面、学習面のリズムを取り戻そう
☆活動の成果、課題を明確にし、今年度のまとめを開始する
 2 ・学年末テスト
・新入生半日入学
★部会、委員会活動を充実させ、具体的な成果を生み出そう
★3年生への感謝、1・2年生の自覚を新たにし、予餞会につなげる
☆すべての活動のまとめに入り、その中で具体的な成果を認め合う

 3

 

・修了式
・卒業式
●3年生を送る会
★後期・3学期の活動を振り返り、向上点、課題点を明らかにしよう
★来年度への引継を確実にし、1年間のまとめをしよう
☆3年生は落ち着いた生活の中で、感謝の気持ちを持ちながら卒業式を迎える
☆1、2年生は3年生に感謝の気持ちをもち、来年度に向けて決意を新たにする
☆委員会活動を振り返り来年度の課題を明確にする
☆集中した取り組み、合唱によって校風や伝統を表現する