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令和2年度 学校課題
思考を広げ、深める、「つなぐ授業」の実践
学習指導要領の趣旨を生かした授業づくりを踏まえて
本校は、学校教育目標「考える子ども」を受けた、目指す児童像「自ら本気で考える子」、学校経営の努力点「確かな学力を育む学習指導の充実」を具現化するために、平成29・30年度、令和元年度の学校課題を、「思考力、判断力、表現力を育む学習指導の工夫 ~ 国語科・算数科における思考を深める学習活動の充実を通して」と設定し、研究を進めてきた。
その結果、児童自らが授業の「めあて」を立てること、児童どうしで考えをつないでいこうとすること、考えの過程を伝え合って練り合うこと、自分の考えを見直して明確にすること、などに向上がみられた。
一方、「発問」をどのように吟味するか、児童の実態を踏まえて「予想される児童の反応」をより生かすこと、双方向の対話、T1・T2の役割を明確化、授業改善の具体化・日常化などに、工夫が必要であることが分かってきた。
また、昨年度は、学びの姿に個人差はあるが、児童どうし、教師と児童の、「対話」が軸になる学びが成り立つようになり、教師が、日常的に、「児童に寄り添い、発想や考えを(誤答も)生かす『つなぐ授業』」を意識することで、「思考を広げ、深める」学びに近づけることが分かり、手立てを一層工夫したいと考えた。
そこで、今年度の学校課題を、「思考を広げ、深める、『つなぐ授業』の実践 ~ 学習指導要領の趣旨を生かした授業づくりを踏まえて」とし、「目指す授業像」、「授業の視点」を設定し、「教科グランドデザイン」を基に、社会の状況に応じた授業の在り方の下、「児童が『どのように学ぶか』」を重視して、「思考を広げ、深める、『つなぐ授業』の実践」の日常化を図っていきたい。
1 目指す児童像
児 童 「聴いて、考えて、つなげる授業」を通して、「今ある自分を自覚する」
教 師 「発問・問い返し・対話」の流れで、「児童の反応に応じて授業を紡ぐ」
2 授業の視点
発 問 「思考の場」と「発問の吟味」 「見取り報告(T2)」
対 話 「つなぐ言葉(児童)」と「問い返し(教師)」 「個別の問い返し(T2)」
3 「教科グランドデザイン」を基にする
1 何ができるようになるか
2 何を学ぶか
3 どのように学ぶか
4 何が身に付いたか
5 児童一人一人の発達をどのように支援するか
6 実施するために何が必要か ☆ 教科の特質に応じた「見方・考え方」
4 「児童が『どのように学ぶか』」の重視する
(1)学習指導要領の趣旨を生かした授業づくり
◎ 状況に応じた授業の在り方
・ 「交流」が困難な状況等において、「対話的な学び」を生かし、補う手立てを工夫する。
・ 「三密」を避ける学習形態の工夫や発問の吟味等、状況に応した手立てを工夫する。
(2)思考を広げ、深める、「つなぐ授業」の実践
○ 「児童に寄り添い、素直な反応・言葉・発想をつなげ、それらを紡いで、みんなでより
よく問題解決しようとする」授業をつくる。
○ 「分かっていること・できることをどう使うか」を考え、既習内容等の活用を通して、
「生きて働く知識・技能」の習得と定着を図る。
○ 児童と教師、児童と児童の考えをつなぎ、生かすために、T2の「見取り報告」、T1の
「発問」「意図的指名」「問い返し」、T2の「個別の問い返し」などの手立てを工夫する。
○ 「みんなの中での学び」、「気付きが生まれる学び」を学年に応じて実践し、積み重ねる。
5 「支える基盤」
○ 「学びの実感」と「自己有用感」の高揚 ~ 学業指導
・ 「やわらかで、自由な雰囲気の中で、自ら学べる学級」をつくる。
・ 「あたたかな聴き方」 ~ 分かろうとして聴く。
「やさしい話し方」 ~ 分かってもらおうとして話す。
○ 「つなぐ意識・つなぐ表現力」の日常的な向上 ○ 家庭学習のリズムの形成
・ 「つなぐ言葉」を児童と共につくり、積み重ねる。
「自分の話をつなげる」 「相手の話をつなげる」 「内容を確かめる」 「意味を確かめる」