学校長の窓

学校長からのお話を掲載しています

平成26年7月 朝会講話

「集中力を動作で高める」            H.26.7.2  校長講話
 7月に入りました。1学期もあと16日で終わりになります。1学期の学習や生活を振り返り、できなかったり悪かったりしたことを1学期中にできるようになるまで努力してほしいと思います。
 さて、今月から中学校総合体育大会が始まります。運動部の3年生にとっては最後の大会となりますので、3年間の集大成として、悔いが残らない大会になるよう全力を尽くしてほしいと思います。
 6月の朝会では「覚悟」という話をしました。益子中で日本一になった先輩方は、好きなことややりたいことを我慢して日本一になるために「覚悟」をして練習や作品作りに取り組んだという話です。今日はこのことば「集中力」について話をしたいと思います。
 試合やコンクールでは、負けてはいけない、失敗してはいけないという緊張から、実力が出し切れないことが多くあります。少しの緊張は、集中力を高めるのに役に立ちますが、緊張が高まりすぎると大きなプレッシャーとなり、失敗につながることがよくあります。そのようなときどうしたらよいか、そのようならないためにはどうしたらよいかを一緒に考えましょう。
 それには、普段から心のトレーニングをしておくことが大切です。日曜日の下野新聞の「しもつけ中学生ニュース」の欄に、「試合で能力を発揮するには、集中力を動作で高めることが大切」と書いてありました。たとえば、皆さんがよく知っている大リーグのイチロー選手は、バターボックスでバットを立ててもち、袖を引っ張りながらバットの先をバックスクリーンに向ける仕草を行っています。イチロー選手は、この動作を行うことで精神的に練習の時のベストな状態に自分を誘導しているのだそうです。プレーの前に、ある一定の動作を一定の順序とリズムで行い、集中力を高める心のトレーニングを、皆さんも練習の中で見つけてください。深呼吸をすることでもいいでしょう。目をつぶるのもいいでしょう。肩の上げ下げでもいいでしょう。自分の好きな言葉を口にするのもいいでしょう。ポケットの中に大切なものを入れ、それを握りしめることでもいいでしょう。集中力を高める自分なりの形を見つけてください。
 私もいろいろなところで演奏会を行っています。その時に行う集中力を高める動作をお話しします。まず、演奏会の30分前にメガシャキを飲みます。演奏の直前には、ゆっくりと腹式呼吸の深呼吸を2回します。演奏中は自分の音楽を楽しみます。演奏中に失敗したときは、すぐに忘れて、先の音楽のことを考えて演奏します。
 自分がいつもやっている習慣化された動きが、自分の心を落ち着け、集中力を高めてくれるはずです。余計な考えや緊張感を取り去り、いつもの自分の力を必ず与えてくれるはずです。後は、自分を信じて練習することです。総合体育大会を始め、大会やコンクール、美術展などで益子中学校の良さを発揮でき、一人一人の目標や、部活動の目標が達成されることを期待しています。