9月17日(水)大人になれなかった弟たちに
大人になれなかった弟たちに
先日、いつものように教室の様子を観て回っていると、1年生の国語の授業で、「大人になれなかった弟たちに」という作品を学習していました。作者は俳優であり文筆家でもあり、私が子供の頃に焼肉のたれのCMに出ていた、米倉 斉加年(よねくら まさかね)さんという人です。内容は、戦争中の作者自身の体験を書いたものです。作者が国民学校(現在の小学校)4年生だったときに弟が生まれ、父は戦争に行き不在であった。戦争が激しくなり空襲を受け、防空壕で毎晩暮らす生活の中で食料が不足し、母は自分が食べる分を少年であった作者に与えていたが、満足に食べないために母は母乳が出なくなった。乳児である弟は乳を飲むしかないにも関わらず、時々にしか配給されない弟の為のミルクを、甘いものが欲しい作者は盗み飲みしてしまう。そんな作者を母は叱ることはなかった。さらに空襲がひどくなり母は疎開を決心する。疎開先でも食べるものと交換に持っていた着物を出さねばならず、やがて着物も無くなり、そして弟は栄養失調で亡くなる。母は弟が死んだ際にも気丈に振る舞い、涙を見せなかったが、弟を小さな棺(ひつぎ)に入れるとき、棺が小さすぎて弟の亡骸が納まらなかった。母は弟がほとんど乳を飲むことができなかったにも関わらず、「大きくなっていたんだね」と言い、それまで決して涙を見せなかった母が初めて泣いた。終戦の約半月前のことだった…、という内容である。2、3年生も国語の授業で学習したことを覚えているだろう。この作品を国語の授業とは違う観点で私は君達に考えてもらいたいと思う。生きたくても生きることのできなかった小さな弟、戦争で食べるものがなく、お腹をすかし、ミルクを盗み飲んでしまった幼少の作者を、母親は責めることなどできなかったであろうこと。そして、子を思う悲しいまでの親の愛。私たちは平和で豊かな時代に生まれ育ったことを噛みしめ、命ある限り感謝の心を忘れずに精一杯生きなければならないということを強く言いたい。現代の日本を生きる私たちにできることは、「知ること」なのです。戦争がどれだけおそろしいもので、戦争がどれだけ人々を不幸にするのか。そのことを「知って」そして「忘れないこと」。このことが、平和を守っていくためにはとても大切なんだと思います。
沼中生はみな賢くて優しい、いい子たちばかりだ。たまには失敗もするけれど、失敗を糧にまたより良く成長していってほしい。重い話になってしまいました…、元気出していきましょう。(校長)
今日も元気にスタートしました
3年生 理科 運動エネルギー
3年生 音楽
3年生 数学 二次関数の応用
3年生 社会 公民 平和主義
3年生 国語 和語・漢語・外来語
2年生 数学 一次関数
2年生 国語 「クマゼミ増加の原因を探る」
2年生 英語
2年生 英語
2年生 社会 地理 中国・四国地方
2年生 理科 呼吸について
1年生 数学 方程式
1年生 国語
1年生 保健体育 選択
7、8、9組 ローマ字の学習
放課後部活動