ほごログ(文化財課ブログ)

2026年6月の記事一覧

6月の考古学関係展示会、イベント情報

近隣博物館・資料館の考古学情報をお届けします。
(毎月28日ごろに掲載します。随時、情報を更新します。)

(展示会_閉会日順)
・7月12日(日曜日)まで 市原歴史博物館(千葉県市原市)
重要文化財指定速報展「王賜銘鉄剣 市原が誇る至宝」

 ・7月20日(月曜日)まで 幸手市郷土資料館(幸手市)
令和8年度企画展 「石で辿る幸手の歴史」

・7月26日(日曜日)まで 江戸東京博物館(東京都墨田区)
「発掘された日本列島2026」

・8月23日(日曜日)まで 東京国立博物館(東京都台東区)
特別企画 「ビフォー縄文 旧石器時代発見80周年」

・7月11日(土曜日)~8月30日(日曜日) 埼玉県立歴史と民俗の博物館(さいたま市)
企画展「土をこねこね1万年~土製品の考古学~」

・7月11日(土曜日)~8月30日(日曜日) 埼玉県立さきたま史跡の博物館(行田市)
令和8年度おひろめ展「地中からのメッセージ」

・7月23日(木曜日)~7月29日(水曜日)坂戸市文化会館ふれあ(坂戸市)
第29回坂戸市埋蔵文化財出土品展 「掘り続けて50年 発掘で振り返る坂戸の軌跡」

・8月1日(土曜日)~8月23日(日曜日) 酒々井町中央公民館(千葉県酒々井町)
酒々井南部地区の遺跡展「縄文の華・古代の謎」 主催 公益財団法人千葉県教育振興財団

・7月18日(土曜日)~9月23日(水曜日)市原歴史博物館(千葉県市原市)
企画展「器ではかる古墳の年代 -稲荷台1号墳の須恵器と土師器-」

・10月30日(金曜日)まで 熊谷市立江南文化財センター(熊谷市)
「池上遺跡ー古代集落編」

(講座)
・7月26日(日曜日) 埼玉県立さきたま史跡の博物館(行田市)
第55回遺跡発掘調査報告会  申込不要
・8月22日(土曜日) 埼玉県立さきたま史跡の博物館(行田市)
 さきたま講座「躍動する弥生時代中期の埼玉県域」 <事前申込要>
講師:石川日出志氏(明治大学名誉教授・日本考古学協会会長)

(現地説明会)
・令和8年7月12日(日) 9:00~13:00(受付終了12:30)
東京都中央区築地五丁目・六丁目地内-明治期・大正期の海軍の遺構の公開-  主催:東京都埋蔵文化財センター

ハルカイトで発掘された土器の整理作業紹介①

 春日部市にある大凧文化交流センター「通称:ハルカイト」では、令和7年8月から12月に、駐車場の造成に伴う貝の内遺跡29次地点の発掘調査を実施していました。詳しい内容はこちらをご覧ください。

 今年4月より、この発掘調査で出土した土器の整理作業を行っています。
 現在は、①洗浄と②注記の作業を行っているということで、その様子を見学させていただきました。
 今回はその内容を、ほごログにて紹介します!

 

 ①洗浄
 まずはじめに、発掘調査で見つかった土器の破片などに付着している土などを洗い落とす作業を行うとのことです。
 水と洗浄ブラシを用いて汚れを落としていました。土器が壊れないよう、力加減を調整して作業する必要があるとのこと。また、土や汚れは落としますが、土器本来の模様や使用痕、墨で書かれた文字などは消えないように注意する必要があります。
 ハルカイトでも、墨で文字が書かれた土器が出土しており、これらは「墨書土器(ぼくしょどき)」などと呼ばれています。作業するときは、文字や記号、絵などが記されていないか、確認しながら慎重に洗浄しているそうです!

 

↑ 洗浄の様子

←使用しているブラシ

 

 ②注記(ちゅうき)
 洗浄が終わり乾燥させた後は、注記という作業に入ります。
 注記とは、出土した位置や遺構、遺層、出土年月日、登録番号などの情報を遺物に記入する作業のことです。
 記入する文字の大きさは、遺物の外観や分析等の際に影響が出ないよう、とても小さい字で書く必要があるとのこと・・・。写真を見ると分かるように、とても小さい字を一つ一つ手作業で書いています。米粒よりも小さい字でびっくりしました!

 

↑注記の様子

 整理作業を行っている皆さんの、巧みな技術が見て取れますね。

 

 注記のあとは、文字の上にニスを塗り、注記をコーティングして保護します。

 

 

 この後は接合の作業に入ります。
 今後も作業の進捗状況をほごログにて公開しますので、次回もお楽しみに。

郷土資料館【手作りおもちゃクラブ】を開催しました

令和8年6月21日(日) に手作りおもちゃクラブを開催しました。

 

令和8年度初回となった本講座ですが、都合により市の広報紙による告知ができておらず、市のSNSや安心安全メール、郷土資料館ブログのみでの開催案内となっていました。

 

“もしや、今回誰も来ないのでは・・・”
という気持ちを抱えながら当日を迎えました。

 

講座開始前10分くらいになると、展示室にそれらしき方がチラホラ・・・
そしてそして、蓋を開けてみればご覧の盛況ぶり!

講座会場の様子

常連さんからはじめましての子まで、たくさんのこどもたちが集まってくれました♪

 

手作りおもちゃクラブは蓄音機の上演から始まり、紙芝居、おもちゃ作りという流れになっています。

蓄音機上演風景

おもちゃ作り風景

今回おもちゃ作りでは「ぶんぶんゴマ」と「吹き上げパイプ」をみんなで作りました。
どちらも簡単に作れて、遊ぶのにはちょっとコツのいる、誰もが知っている銘品でしょう。

賑わう講座会場

シンプルなおもちゃですが、講座はなかなかの盛り上がりをみせてくれました♪

 

最後にオリジナルの缶バッジ作りをして終了になります。

 

お越しいただきありがとうございました!
次回は7月26日(日)を予定しています。作るおもちゃは「パタパタ(板返し)」です。広報誌や市のSNS等で告知させていただきますので、ぜひお気軽にご参加ください!

6月18日、藤塚小学校4年生がハルカイトを見学しました

6月18日、藤塚小学校の4年生の皆さんが社会科見学の一環でハルカイトを見学しました。

写真:神明貝塚の説明を聞く児童

写真:大凧展示室

見学のメインは、大凧文化、国史跡の神明貝塚に触れることでしたが、三上於菟吉や腕用ポンプ(手押し消防ポンプ)に興味をもつ児童もいました。

もちろん、歴史展示室も見学してもらい、昔の小学生のノート(日記)を読んでみたり、疎開用の風呂釜に入ってみたり、学校ではなかなかできない体験をしているようでした。

写真:昔の学用品をのぞきこむ児童

そして、個人的にうれしかったのが、「何かこの人知っている」「でばりぃ資料館で会いましたよね」と話かけれくれた児童です。藤塚小の皆さんとは、昨年の2月の出張授業以来でした。もちろん、担当者も皆さんの顔、憶えていましたよ。

「(ハルカイトに)また来たい」と話す子もいましたし、「三上於菟吉のことを知りたいので資料館に行きます」と話す子もいました。

またの再会を楽しみにしています。

6月28日歴史文化講演会「江戸の借金事情」開催します

6月28日(日)、郷土資料館の歴史文化講演会を開催します。

テーマは「江戸の借金事情」。

近世村落史がご専門の荒木仁朗先生を講師にお招きして、江戸時代の農村の人々の借金の実態について迫る講座です。

近年の研究では、江戸時代の人々は、領主から年貢や様々な負担を強いられ、貧しく厳しい生活をおくっていたわけではなく、「家」を基盤としながら、一定度、生産・生活が保障されていたと理解されています。江戸時代の半ば以降には、庶民の経済活動が盛んになり、それに伴って金銭の貸借や融通も活発になっていきました。地域にのこされる借金証文は、そうした庶民の活動のなかで生み出された歴史的な所産なのです。

しかし、借金証文と一口にいっても、大量にあり、さらに、その契約の内容によって、さまざまなバリエーションがあります。たとえば、次の史料。

画像:借金証文

 この借金証文は、天保13年正月に水角村の新蔵と勘五郎が金12両2分を借用した証文です。利息は年に1両2分ずつ支払い、5年目(4年後)の午年までに返済する契約となっています。

一方次の史料は。

画像:借金証文2

安政6年12月に、神間村の源兵衛が下吉妻村の新五右衛門に金10両を借用したものです。借用にあたっては、田畑3反余を「書入」(抵当)にし、元金に1割2分の利息を加え、翌年11月に返済する。返済ができない場合は、3ヶ年目に田畑を質地とする、という契約となっています。

このように、わずか二例の借金証文ですが、金額、抵当、返済期限、利息など、様々なバリエーションがあり、近世村落の借金証文の世界は、村の土地慣行とも複雑に絡み、各地で様々な様相をみせているのです。

荒木先生は、こうした多彩な借金証文の作成の背景や金銭貸借の慣行などについて、各地の村落の実態から研究され、近世の人々が金銭を借りてから返すまでを明らかにされています。

先生には、地域にのこる近世の古文書として、大量に残される借金証文を読み解きながら、当時の人々がどのような理由で借金をし、どのように返済したのか(または返済できなかったのか)、古文書が苦手な方にもわかりやすく、かつ詳しくお話いただく予定です。

ぜひ、ご参加ください。

 

郷土資料館歴史文化講演会

「江戸の借金事情―近世農村における借金証文の世界―」

講師:荒木仁朗先生(國學院大學・明治大学兼任講師)

とき:令和8年6月28日(日)14時~16時

ところ:春日部市教育センター2階視聴覚ホール

費用:無料 定員:80名

申込み:郷土資料館まで(電話・直接、電子申請)

電子申請はこちら。

https://apply.e-tumo.jp/city-kasukabe-saitama-u/profile/userLogin_initDisplay?nextURL=CqTLFdO4vobOiz02nl1%2B7t7dRrdLP0zYtUINsUzZVMsQBNjlCWSX%2BxARNzWB%2BNL5vSX9eqQRw6Tm%0D%0AAIphKSnX2jlGnzMiE1UXc9s6TCMRvpVg7tjHJxAYKYFGfnDy%2FL6arDiSsahuukM%3DhcajhgTUdpY%3D%0D%0A.S22rwLnTsHs%2FNyIe%2BzTD2v%2FLUd1tQr6Zddy%2BxE2zXKg%3D