ほごログ(文化財課ブログ)

2026年4月の記事一覧

一粒の記憶~ビオスゼリーと昭和の学校風景~

以前、ほごログでご紹介したビオスゼリー、学校給食の献立に載っていたことから、ご記憶の方はいらっしゃいますかと投げかけました。

ビオスゼリーとは何か?(くらしのうつりかわり展)(ほごログ2023年11月18日)


今回は、郷土資料館にいただいたビオスゼリーの写真や当時の思い出を紹介します。

まず、製造元である葛原工業株式会社につながりがある方から、現存しているビオスゼリー2粒と容器の貴重な写真をいただきました。

ビオスゼリー2粒

ビオスゼリーの容器

ビオスゼリーの容器

ビオスゼリーの説明書き

ビオスゼリーの説明書き

(説明書き内容)
ビオスゼリーA号
一粒中の成分 ビタミンA・・・2500国際単位 ビタミンD・・・250国際単位
効能 腺病体質、虚弱体質、発育不完全の乳幼児、感冒引き易い人、夏やせ、とりめ、弱視、病後の衰弱、貧血、等に効果あり。
用法・用量 大人1回2粒 小人1回1粒 1日 1~2回 80粒入
葛原工業株式会社 東京都台東区小島2-2-9
家庭持帰り容器

インターネット上には、缶タイプの容器の画像もあるようでしたので、容器は何種類かあるようです。しかしながら、非常に貴重な写真です。お送りいただいた方には説明書きの判読にあたってもご協力いただきました。誠にありがとうございました。

 

また、お二方から回想をいただきました。先のブログで紹介した給食の献立は昭和30年代のものでしたので、給食にビオスゼリーが出ていた世代より若干お若いのかもしれませんが、いただいたエピソードからは今ではなかなか見ることのできない、昭和の放課後や休み時間の情景が鮮やかに浮かび上がります。


●数日分まとめて食べて満足感を得たり・・・(川越市立高階小学校に通われた昭和34年(1959)生まれの方より)
私は1959年1月生まれ、小学校は川越市立高階小学校でした。 当時、希望者に有料で供されていた「ビオスゼリー」を、4年生まで購入していました。

赤色の糖衣ゼリー状のドロップで、大きさはカワイ肝油ドロップと同じ錠剤型。 糖衣は肝油ドロップより固めでしたが、マーブルチョコほど固くはなかったかと。 味は普通に甘いゼリー菓子のようで、薬臭さはほとんど無かったと思います。

私の学校では2時間目後の休み時間に、保健係の児童が配っていました。 1年生の頃は、まだ個包装にはなってなかったような気がします。(ついでながら、給食のパンも個包装ではなく、大きな木製のパン箱に入っていました。たまに給食当番がパン挟みで挟み損ねて落としたり)

学校で甘いものを食べられるというだけで、うれしかった思い出です。 本当はいけないのでしょうが、数日分まとめて食べて満足感を得たりということもありました。

あの頃は学校内に業者さんが来て、いろいろなものを売っていましたね。 児童書、苗木、学研の科学と学習…。 先生が申込用紙を配って、校舎と校舎の間の通路で売っていました。 ちびまる子ちゃんに出てくるような、校門前で型抜きやカラーひよこを売ってる怪しげなおじさんもたまにいました(笑)。

●衝撃的においしく、その味が忘れられません(神戸の小学校に通われていた60歳手前の方より)
ビオスゼリーは、 表面が砂糖でザラザラした、ゼリーというかグミのような食感の今で言うところの「サプリ」で、現在も市販されている「カワイ肝油ドロップ」とそっくりなものです。

カワイ肝油ドロップがバナナ風味なのに対して、ビオスゼリーはグレープフルーツのような、爽やかな柑橘系の風味でした。 2粒ずつ試供品と申込書が配られたのですが、私にとっては衝撃的においしく、その味が忘れられませんでした。

当時100粒750円くらいと、決して安くはなかったのですが、こっそりお年玉を使って親のフリをして注文書を書きました。当時の欲張りな私は2缶注文したことを思い出しました。購入した後は引き出しにしまい、少しずつ食べては夢見心地でいたのでした。

本当は成長期の児童のビタミン不足を補う開発者の子どもへの深い愛があったのだと思いますが、なんというか浅はかな小学生の私であったと少し反省しているところです。 肝油ドロップはドライアイや視力向上にも効果的なようですので、試してみてはいかがでしょうか。


お二方のエピソードからは一粒のゼリーへの「特別な想い」が伝わってきます。時代の移り変わりとともに学校の形は変わっても、子どもたちが「美味しい!」と目を輝かせ、大切に宝物を引き出しにしまうその純粋な姿は、今も昔も変わらないのかもしれません。

大変貴重なエピソードをありがとうございました。

引きつづき、ビオスゼリーについての思い出やお写真などをお待ちしております。

4月の考古学関係展示会、イベント情報

近隣博物館・資料館の考古学情報をお届けします。
(毎月28日ごろに掲載します。随時、情報を更新します。)

(展示会_閉会日順)
・5月6日(水曜日) まで 羽生市立郷土資料館(羽生市)
「永明寺古墳県指定10周年記念パネル展」 主催:羽生市教育委員会

・5月10日(日曜日)まで 小美玉市小川資料館展示室(茨城県小美玉市)
小美玉市市制施行20周年記念  企画展 「荒海式土器―東関東最古の弥生土器―」 

・5月13日(水曜日)まで ひたちなか市埋蔵文化財センター(茨城県ひたちなか市)
第22回企画展「古代の砥石の産地を探す」

・5月17日(日曜日)まで 群馬県埋蔵文化財調査センター(群馬県渋川市)
令和7年度最新情報展第2期「縄文土器がつくられはじめた頃ーみどり市下谷戸B遺跡の発掘調査から」

・5月24日(日曜日)まで 川越市立博物館(川越市)
第33回収蔵品展 「石でつくった!」

・5月24日(日曜日)まで 埼玉県立さきたま史跡の博物館(行田市)
テーマ展「考古遺物―守り伝える技術」

・6月7日(日曜日)まで 群馬県立歴史博物館(群馬県高崎市)
春の特別展 「金井沢碑 1300年の時を超えたメッセージ」

・6月14日(日曜日)まで 水子貝塚資料館(富士見市)
令和7年度企画展「縄文土器を視る ─作った痕・使った痕─」

・6月14日(日曜日)まで 山梨県立考古博物館(山梨県甲府市)
春季企画展「国重要文化財指定記念 甲州市安道寺遺跡─縄文時代の大きなムラ─」

・6月28日(日曜日)まで 佐野市郷土博物館(栃木県佐野市)
令和8年度テーマ展「佐野の遺跡」

・7月12日(日曜日)まで 市原歴史博物館(千葉県市原市)
重要文化財指定速報展「王賜銘鉄剣 市原が誇る至宝」

 

ゴールデンウイーク中の休館情報

郷土資料館はゴールデンウイーク中、下記の日程は休館となります。

 

【休館日】
・4月29日(水)祝日
・5月3日(日)~6日(水)祝日及び振替休日

 

なお、現在開催中の企画展「どっちの花見ショー 桜vs藤」展は5月2日(土)までとなっております。
4月30日(木)~5月2日(土)は通常通り開館となりますので、日程をご確認の上、ぜひご来館ください。

石造物部会の調査(内牧地区・梅田女体神社)を行いました

 4月16日(木)、春日部市市史石造物部会で内牧地区の調査を行いました。

 今回の調査の対象地点は、春日部中学校の近くにある梅田女体神社です。当日は朝まで雨が降っていましたが、調査開始時には日差しが戻り、予定通り実施できました。

 梅田女体神社は、これまでの神社の中で最も多くの石造物があり、銘文の判読が難しいものも多いため、手分けして拓本をとりました。

▼水を使って石に紙を密着させ、拓本をとっていきます。

 

 ▼刻まれた奉納者の名前がきれいに浮かび上がります。

 

 ▼小さいものも拓本をとります。

▼3メートルを超える巨大な鳥居も採寸しました

 

 内牧地区には6つの神社がありますが、今回をもって、すべての調査が完了しました。今後は寺院の石造物調査へと移ります。寺院の石造物はこれまでまとまった調査が行われておらず、配置図の作成から取り組む必要があります。神社よりも大変な点があると予想されますが、少しずつ進めていきます。
 引き続きブログ等で活動報告をしていきますので、よろしくお願いします。

※もし個人的に市内の石造物をご覧になる場合は、所有者や周りの方へのご配慮をお願いいたします。

 

市指定無形民俗文化財「不動院野の神楽」が披露されました

 4月12日の日曜日、東不動院野大杉神社の祭礼の中で、市指定無形民俗文化財の不動院野の神楽が披露されました。当日は、初夏を思わせるような陽気で神社に併設された集会所の屋外に設けれられた舞台で、先人から伝えられたお囃子やお神楽が披露されました。
 「不動院野の神楽」は、茨城県稲敷郡の大杉神社から江戸時代に伝来したと伝えられています。

 蒼天の元演じられた神楽

  

 

 

 







蒼天の下、神楽が披露されました。

種子まき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

演目の一つ「種子まき」の一場面

種子まきの一場面

 同じく「種子まき」の一場面、こっけいなしぐさや口上で会場が盛り上がりました。


会場の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  地区の祭礼で、その土地に根付き、育まれてきたお囃子やお神楽を見ながら、快晴の空の下、皆さん楽しく過ごされていました。「不動院野の神楽」は、春の祭礼の他、春日部夏祭りの際に、曳き回しの山車の上でも神楽が演じられますので、ぜひご覧になってください。